・臨床検査値のことを学びたい
・乳酸脱水素酵素(LDH)について知りたい
この記事はこういった悩みをもった方向けです。
この記事では、臨床検査値の乳酸脱水素酵素(LDH)についてまとめていきます!
目次
【臨床検査値】乳酸脱水素酵素(LDH)ってどんな検査値?
乳酸脱水素酵素(LDH)とは?
🧬 LDH(乳酸脱水素酵素)とは?
どんな働きをしている?
体内でブドウ糖をエネルギーに変換するときに働く酵素です。
体内のどこに多い?
ほとんどすべての細胞や臓器に存在しますが、特に以下に多く含まれます。
心筋
赤血球
腎臓
肝臓
骨格筋
増加のヒミツ:
細胞が壊れると、中身(LDH)が血液中へ漏れ出します。これを「逸脱(いつだつ)」と呼び、数値が高い=どこかの細胞が壊れているサインになります。
U(ユニット)の定義:
1分間に1μmolの基質を変換できる酵素量のこと。
LDHが増加すると?
LDHの増加だけをみて、どの臓器の傷害によるものかを特定するのは困難ですが、どこかの細胞が壊れてLDHが血液中に逸脱していることがわかります。
疑われる疾患
🌡️ LDH値(U/L)と疑われる疾患
223~350
慢性肝炎、肝硬変、心不全、慢性腎炎 など
350~500
血液疾患、悪性腫瘍、筋ジストロフィー など
500以上
⚠️ 緊急性が高い!
心筋梗塞、急性肝炎、血液疾患 など
LDH/AST比
LDHと同様に様々な細胞内に存在するASTという酵素との比によって傷害されている臓器を推測することがあります。
疑われる疾患
🔍 原因を絞り込む「LDH / AST 比」
LDHとASTはどちらも多くの細胞内に存在しますが、その「比率」を計算することで、ダメージを受けている場所を推測できます。
> 20〜30
白血病、悪性リンパ腫、溶血性疾患 など
ASTに関しては以前まとめていますので参考にしてみてください♪
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Point
① LDHの上昇は「全身のSOS」
LDHはほぼ全ての細胞に含まれるため、数値の上昇は「体のどこかの細胞が壊れている(逸脱している)」という重要なサインです。
② LDH単体での「原因特定」は困難
LDHが高いだけでは、心臓なのか肝臓なのか、あるいは血液疾患なのかを特定することはできません。
他の検査値(AST, ALT, ALPなど)と
組み合わせて「総合的」に見ることが不可欠!
関連問題
📝
実戦問題
赤血球中に多く含まれ、溶血によって血清中濃度が著しく上昇する酵素はどれか。1つ選べ。
1. ALP(アルカリホスファターゼ)
2. ALT(GPT)
3. γ-GTP
4. LDH(乳酸脱水素酵素)
▼ タップして解答・解説を見る
正解:
4
解説:
LDHはほとんどの細胞に含まれますが、特に赤血球中には血清の約160倍という高濃度で存在します。そのため、採血時の不手際などで赤血球が壊れる(溶血する)と、数値が著しく上昇してしまいます。
📝
実戦問題
LDHが 1,200 U/L、ASTが 40 U/L と著明なLDH単独上昇を認めた。このとき、最も疑われる病態はどれか。
1. 急性肝炎
2. 心筋梗塞
3. 溶血性貧血
4. 慢性膵炎
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正解:
3
解説:
今回のケースでは LDH/AST比 = 30 と非常に高値です。LDH/AST比が20〜30を超える場合、赤血球が壊れる溶血性疾患や白血病などの血液疾患が強く疑われます。
最後に
今回は、臨床検査値の乳酸脱水素酵素(LDH)についてまとめていきました。
他の臨床検査値について知りたい方はこちらで紹介しています♪
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