第111回
問78
必須問題|法規・制度・倫理
薬価改定の市場実勢価格調査の対象取引
問題文
図は、医薬品供給の流れの一例を示している。薬価改定の基礎資料である市場実勢価格を調べるための調査の対象となる主たる取引はどれか。1つ選べ。
1
A
—
2
B
—
3
C
—
4
D
—
5
E
—
正解です!
薬価調査は卸→保険薬局(医療機関)間の実取引価格を調べます。
不正解です。正解は 3(C:卸売販売業者→保険薬局) です。
市場実勢価格調査は卸と医療機関・薬局との取引価格が対象です。
解説を見る
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正解:3(C 卸売販売業者 → 保険薬局)
薬価改定の基礎となる市場実勢価格調査(薬価調査)は、卸売販売業者が医療機関・保険薬局に販売した実際の取引価格を調べる調査。公定薬価と実際の取引価格(市場実勢価格)の乖離を把握し、次の薬価改定に反映させる。
| 記号 | 取引の流れ | 薬価調査の対象 |
|---|---|---|
| A | 製造業者 → 製造販売業者 | × 製造コストに関わる取引。薬価調査の対象外 |
| B | 製造販売業者 → 卸売販売業者 | × メーカーと卸間の仕切価格。薬価調査の主対象外 |
| C ★ | 卸売販売業者 → 保険薬局 | ◯ 市場実勢価格調査の主たる対象取引 |
| D | 製造販売業者 → 保険薬局(直販) | △ 一部対象になるが、主たる対象はCの卸経由 |
| E | 保険薬局 → 患者 | × 患者への販売価格(調剤報酬)。薬価調査の対象外 |
薬価調査は原則として2年に1度の改定に合わせて実施されてきましたが、近年は毎年改定が実施されており、それに伴い毎年9〜10月頃に調査が行われています。卸売販売業者と医療機関・薬局の双方から取引価格の報告を受け、加重平均を算出して薬価の見直しに用います。
⚠️ 引っかけポイント:
・A(製造業者→製造販売業者)・B(製造販売業者→卸売販売業者)はメーカー側の流通コストに関わる取引であり、薬価調査の対象外
・D(製造販売業者→保険薬局の直販ルート)も一部は調査対象になるが、医薬品流通の大部分は卸経由(C)であり「主たる取引」はC
・E(保険薬局→患者)は調剤報酬による保険請求の世界であり、薬価調査とは別の仕組み
・A(製造業者→製造販売業者)・B(製造販売業者→卸売販売業者)はメーカー側の流通コストに関わる取引であり、薬価調査の対象外
・D(製造販売業者→保険薬局の直販ルート)も一部は調査対象になるが、医薬品流通の大部分は卸経由(C)であり「主たる取引」はC
・E(保険薬局→患者)は調剤報酬による保険請求の世界であり、薬価調査とは別の仕組み
臨床メモ
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薬剤師 あおい
薬局では卸業者から医薬品を購入していますが、その実際の購入価格(薬価より安く交渉している場合がほとんど)が薬価調査で収集されます。薬価と実勢価格の差(薬価差益)が大きい品目ほど次の改定で薬価が引き下げられる仕組みです。
近年は後発医薬品の供給不安定問題を背景に、薬価調査や改定のルールが複雑になっています。また毎年改定が続くことで、薬局経営における医薬品在庫管理の重要性も増しています。「どの薬をいつ・いくらで仕入れているか」は、薬剤師にとっても無関係ではない視点です。












