【薬剤師が解説】その痛み、市販薬でOK?病院に行くべき症状チェックリスト

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あおい

市販の痛み止めを使うときに注意することって何かあるのかな?

この記事はこんな疑問をもった方向けです。

あおい

こんにちは。薬剤師のあおい(@yaku_medical)です!

市販の痛み止めを使う際に、症状によっては病院にかかった方がいい場合などがあります。

この記事では、病院にかかった方がいい場合の症状などを解説していきます。

目次

【薬剤師が解説】市販の解熱鎮痛薬を選ぶ際の注意点

 【薬剤師が解説】市販の解熱鎮痛薬を選ぶ際の注意点
あおい

頭痛・腰痛・のどの痛み…つい市販の痛み止めで済ませていませんか?

実は、症状によっては市販薬を飲む前にまず病院に行くべきケースがあります。

見逃すと重大な病気につながる「危険なサイン」を、薬剤師の視点から症状別にまとめました。

この記事でわかること
  • 頭痛・腰痛・のどの痛みで受診すべき具体的なサイン
  • 「Ottawa SAH Rule」「Centor Score」など薬剤師も使う判断基準
  • 市販薬でOKな場合・病院に行くべき場合の見分け方

病院にかかった方がいい場合

あおい

 ①頭痛、②腰・背中の痛み③のどの痛み④その他の痛みに分けて詳しく解説します!

①頭痛

頭痛
なぜ受診が必要? 6つのチェック項目を詳しく解説
① はじめて経験するような痛み

市販薬で対応できるのは、通常「いつもの痛み」に限ります。特に40歳以上で初めて経験するような激しい痛みは、くも膜下出血や脳出血、緑内障などが疑われるため、自己判断は禁物です。

② 「Ottawa SAH Rule」に当てはまる

くも膜下出血(SAH)の可能性を判断するための臨床ルールです。40歳以上の方で、以下のうち1つでも当てはまれば、すぐに病院へ行きましょう。

  • 首の痛みやこわばりがある
  • 意識を失った(目撃された場合も含む)
  • 運動や家事など、活動中に発症した
  • 雷鳴頭痛(突然、雷が鳴ったような激しい痛み)
  • 顎(あご)が胸につかない

※このルールは「見逃さないこと(感度)」に非常に優れています。当てはまるからといって必ずしも出血とは限りませんが、原因を特定するため受診が強く推奨されます。

③ 視野に異常がある

「急な頭痛とともに目も痛い、見え方がおかしい」という場合は、急性緑内障発作の恐れがあります。対応が遅れると失明のリスクもあるため、直ちに受診が必要です。一部の薬が原因で悪化することもあります。

④ 片頭痛の症状が重い

ひどい吐き気を伴う場合、市販薬(OTC)では十分に効かないことが多いです。病院では片頭痛に特化した「トリプタン製剤」などの専用薬や、予防薬の相談が可能です。

⑤ 痛み止めを月15日以上使っている

薬を使いすぎることで、逆に頭痛がひどくなる「薬物乱用頭痛」を引き起こしている可能性があります。この場合、市販薬を増やすのではなく、医師の指導下で治療方針を見直す必要があります。

⑥ 直近で頭をぶつけた経験がある

打撲直後は平気でも、後から脳内で出血が始まっているケースがあります。時間とともに悪化する場合は、外傷性脳損傷のリスクを考慮して、速やかに病院を受診してください。

💡 「Ottawa SAH Rule」の感度・特異度

この「Ottawa SAH Rule」を活用する上で、知っておいていただきたい大切なポイントがあります。

  • ● 「感度」が非常に高い(98.5~100%)
    これは「くも膜下出血を見逃す可能性が極めて低い」ことを意味します。つまり、項目にすべて該当しなければ、くも膜下出血である可能性はかなり低いと言えます。
  • ● 「特異度」は低い(15~27%)
    一方で「偽陽性(実際は違うのに該当してしまう)」も多いのが特徴です。項目に当てはまったからといって必ずしも出血とは限りませんが、「痛みの原因を明確にする」ためにも、一度病院を受診することが強く推奨されます。

※感度・特異度のことはこちらの記事で解説しています。

②腰痛・背部痛

腰痛・背部痛
放置は危険!腰痛・背部痛で受診が必要なケース
① 痛みが2週間以上続いている

一般的な腰痛の約80%は2週間以内に自然に治まると言われています。しかし、2週間経っても改善しない、あるいは悪化している場合は、内臓疾患や自己免疫疾患による炎症の可能性も。原因をはっきりさせるため受診が必要です。

② 安静にしていても痛む

筋肉の炎症なら安静で和らぐはずですが、「じっとしていても痛い」「夜、痛みで目が覚める」という場合は要注意。感染症や内臓疾患など、筋肉以外に原因があるサインかもしれません。

③ 発熱・体重減少を伴っている

腰の痛みと一緒に発熱や急激な体重減少が見られる場合、身体のどこかで深刻な感染症が起きていたり、悪性腫瘍(がん)が隠れている可能性も否定できません。早急な検査をおすすめします。

④ 脚やお尻に「痺れ」がある

神経が圧迫されている(脊髄圧迫など)可能性があります。放置して麻痺が進行すると、回復が困難になるリスクもあるため、すぐに専門医(整形外科など)を受診しましょう。

⑤ 尿が出ない・血尿が出る

激しい腰痛とともに、尿の出が悪かったり血尿が出たりする場合は、尿路結石や腎結石が疑われます。泌尿器科などへの受診を急いでください。

⑥ 電気が走る・やけるように痛む

ビリビリ、チリチリといった痛みは、神経のダメージによるもの(神経障害性疼痛)や帯状疱疹の可能性があります。これらは市販薬では十分な効果が得られないことが多いため、医師による適切な処方が必要です。

③のどの痛み

のどの痛み
「ただの風邪」じゃないかも?のどの痛みで受診が必要なケース
① 唾液を飲み込んで痛みが悪化しない

風邪なら飲み込むときに痛みが強まるのが普通です。もし「飲み込んでも痛みが変わらない」なら、のどではなく首自体の痛みや、稀に心筋梗塞などの放散痛の可能性も。ケガの覚えがないなら一度受診しましょう。

② 口を開けにくい・息苦しさがある

扁桃の周りに膿が溜まる「扁桃周囲膿瘍」や、のどの蓋が腫れる「喉頭蓋炎」のサインかもしれません。これらは急激に悪化して呼吸ができなくなる(窒息)恐れがあるため、すぐに受診が必要です。

③ 「Centor Score」で2~3点以上になる

これは「細菌(溶連菌)による感染」かどうかを予測する指標です。抗菌薬(抗生剤)による治療が必要なケースがあるため、合計点が高い場合は受診してください。

🎯 スコアを計算してみましょう(各+1点)
  • 15歳未満である
  • 咳(せき)が出ない
  • 38℃以上の発熱がある
  • 首のリンパ節を押すと痛む(あごの下あたり)
  • 扁桃に白いブツブツがついている
  • ※45歳以上の方は「-1点」
合計2〜3点以上なら受診を推奨!
④ 直近で異物を誤飲した経験がある

特に「魚の骨」は要注意です。1〜2日経っても痛みや違和感が消えない場合、食道を傷つけたり、深刻な炎症・腫れの原因になることがあります。無理に取ろうとせず、耳鼻咽喉科などで診てもらいましょう。

あおい

特に「ご飯の丸呑み」は食道などに深く刺さってしまうこともあるため、厳禁です!

④その他の痛み

その痛み、大丈夫? 緊急性が高い「要注意」のサイン
① 痛みで「冷や汗」が出る

特に胸の痛みとともに冷や汗が出る場合は、心筋梗塞など、一分一秒を争う緊急疾患の可能性があります。迷わずすぐに病院を受診してください。

② 安静にしていても痛む

「じっとしていても痛みが引かない」「眠っていても痛みで目が覚める」といった状況は、通常の炎症ではない感染症や内臓疾患が疑われます。自己判断で痛み止めを飲み続けるのは控えましょう。

③ 漠然とした痛み・押しても痛くない

「どこが痛いかハッキリしない」「痛む場所を押しても痛みが強くならない」……実はこれ、心筋梗塞や狭心症による「放散痛」かもしれません。

心臓から離れた「あご・歯・顔面・肩」などに痛みや違和感として現れることがあります。胸が痛くないからと油断せず、早めに受診してください。

④ 痛みがどんどん悪化している

市販薬で対応できるような痛みであれば、通常は時間とともに和らいでいきます。「痛みが全く改善しない」「むしろどんどん強くなる」という場合は、原因を特定するために専門医の診察が必要です。

まとめ

あおい

以下のチェッカーで、今の症状が「市販薬でOKか・病院に行くべきか」を確認できます。当てはまる症状をすべて選んで「結果を見る」を押してください。

薬剤師監修
🩺 病院に行くべき?症状チェッカー
当てはまる症状をすべて選んで「結果を見る」を押してください
🧠 頭痛
🦴 腰・背中の痛み
👄 のどの痛み
⚡ その他の痛み

最後に

今回は、病院にかかった方が良い場合を解説しました。

あおい

こういった場合に該当しない場合は、市販薬(OTC医薬品)で対応できることが多いです。

解熱鎮痛薬としてよく使われるロキソニンカロナールの違い、市販薬についてはこちらで解説しています。

<参考書籍>
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【薬剤師が解説】その痛み、市販薬でOK?病院に行くべき症状チェックリスト

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