


アルカリホスファターゼ(ALP)ってどんな検査値だろう?
・臨床検査値のことを学びたい
・アルカリホスファターゼ(ALP)について知りたい
この記事はこういった悩みをもった方向けです。



こんにちは。薬剤師のあおい(@yaku_medical)です!
この記事では、臨床検査値のアルカリホスファターゼ(ALP)についてまとめていきます!
【臨床検査値】アルカリホスファターゼ(ALP)ってどんな検査値?
アルカリホスファターゼ(ALP)とは?
ALPは、アルカリ性の環境でリン酸化合物を分解する消化酵素の一種です。
主に「肝臓」「胆道」「骨(骨芽細胞)」「小腸」「胎盤」などに多く存在しており、これらの臓器の状態を映し出す鏡となります。
ALPは、特に「胆汁うっ滞(胆汁の分泌が低下したり、通り道が詰まったりしている状態)」の診断に非常に有用です。
肝機能検査のセットとして、ASTやALTと一緒に測定されることが多い項目です。
💡 U(ユニット)とは?: 酵素活性の単位で、1分間に1μmolの物質を変換できる酵素の量を「1U」と呼びます。
ALPが変動する要因
ALPは、存在する組織(肝臓、骨、胎盤、小腸など)がダメージを受けたり、活発に動いたりすると血液中にもれ出て数値が上昇します。
- 急性・慢性肝炎、肝硬変
- 肝臓がん(早期発見の指標)
- 胆石症、胆管炎、閉塞性黄疸
- 薬物性肝障害
- 骨折、骨肉腫
- 悪性腫瘍の骨転移
- 骨軟化症
- 甲状腺機能亢進症
骨の成長が盛んで「骨芽細胞」が活発なため、成人の数倍高い値になります。
胎盤からALPが血液中へ流れ出すため、一時的に高値を示します。
小腸からもALPが分泌されるため、食後は数値が上がることがあります。
甲状腺機能低下症、亜鉛欠乏、マグネシウム欠乏などが考えられます。
ALPのアイソザイム
働きはほぼ同じですが、アミノ酸配列が異なる「兄弟関係」にある酵素のことです。どの型が増えているかを調べることで、異常が起きている場所を特定できます。


閉塞性黄疸、肝細胞障害、胆道疾患、肝疾患など


骨関連疾患、副甲状腺機能亢進症、成長期の小児など


悪性腫瘍、妊娠後期など


肝硬変、慢性肝炎、慢性腎不全、小腸疾患など


潰瘍性大腸炎など
Point
- 成長期の小児: 骨の成長が盛んなため、成人の数倍高い値になるのが正常です。
- 妊娠後期: 胎盤由来のALPが血液中に漏れ出るため、数値が上昇します。
- 食後の採血: 血液型がB型やO型の方は、食後に小腸由来のALPが増えやすい傾向があります。
- アイソザイム検査: ALP1〜6のどの型が増えているかを確認する。
- 他の肝機能値との比較: AST、ALT、γ-GTPなどが同時に上がっていないかチェックする。
2020年4月以降、多くの施設で測定法が変更され、基準値が従来の約3分の1(38〜113 U/L)になっています。数年前の結果と比較して「急に下がった!」と驚く必要はありません。必ず検査レポートに記載された基準値を確認しましょう。



肝臓・胆道系かそれ以外の部位かなどを予測することが大切です。
※肝疾患であればAST,ALT,ビリルビンなども活用します。
▼ASTとALTについてはこちらでまとめています。


▼総ビリルビンに関してはこちらでまとめています。


関連問題
アルカリフォスファターゼ(ALP)に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- ALPは、アルカリ性環境下でリン酸化合物を分解する酵素である。
- 閉塞性黄疸では、主に小腸由来のALPアイソザイム(ALP5)が血中で著明に減少する。
- 骨折や骨肉腫では、骨由来のALPアイソザイム(ALP3)が血中で著明に増加する。
- 妊娠後期には、胎盤由来のALPアイソザイム(ALP4)が血中で減少する。
- 2020年以降、測定法(IFCC法)への変更により、基準値は従来よりも高くなった。
▼ タップして解答・解説を見る
ALPの名前の通り、アルカリ性環境で活性を持つ消化酵素です。
閉塞性黄疸など胆道系のトラブルで増加するのは、主に肝臓由来のALP1やALP2です。
骨折時などは骨を作る「骨芽細胞」が活発になるため、骨由来のALP3が血中に漏れ出し、高値を示します。
妊娠後期には胎盤由来のALP4が血液中へ流れ出すため、数値は増加します。
測定法(IFCC法)への移行により、基準値は従来の約3分の1程度(低く)なりました。ここは臨床現場でも間違いやすい重要ポイントです。
最後に
今回は、臨床検査値のアルカリホスファターゼ(ALP)についてまとめていきました。



他の臨床検査値について知りたい方はこちらで紹介しています♪











