薬剤師国家試験の禁忌肢ってどんな問題なの?
この記事はこんな疑問をもった薬剤師国家試験を控えている薬学生向けです。
こんにちは。薬剤師のあおい(@yaku_medical)です!
今回は、薬剤師国家試験の禁忌選択肢制度について解説したいと思います。
【踏んだらアウト?】薬剤師国家試験の禁忌選択肢について
禁忌選択肢制度について
薬剤師国家試験第104回目からは、禁忌選択肢制度が導入されました。
これは、合格基準以上に選択してしまうと、総得点で合格基準の得点に達していても不合格になるというものです。
どれが禁忌選択肢かどうかは公開されていませんが、尚、厚生労働省が「薬剤師国家試験のあり方に関する基本方針」で示している禁忌肢の基準は以下の通りとなっています。
- 公衆衛生に甚大な被害を及ぼすような内容
- 倫理的に誤った内容
- 患者に対して重大な障害を与える危険性のある内容
- 法律に抵触する内容等
※誤った知識を持った受験者を識別するという観点から作問することとする。
禁忌肢選んでしまったらどうしよう。。。
こんな不安な声が聞こえてきそうですが、結論から言うと、特に心配する必要はありません!
というのも、現状106回までは禁忌肢選択数が2つ以下で合格とされています(3つ以上選択で不合格)
「薬ゼミが実施した『禁忌肢』を想定した模試によると、『禁忌肢』を選んだ数が「0」だった人が、約6割、2つ以上選択した人が10%(うち、3つ以上選択した人が2.1%)という結果が出ており、合格基準で比較すると、合格基準達成者で2つ以上選択した人はほとんどいないことがわかります。
適応禁忌・併用禁忌であっても禁忌肢になるとは限らない
105回の国家試験では、
「イトラコナゾールとダビガトランやリバーロキサバンが併用禁忌だから禁忌肢」
「アセタゾラミドは腎不全には禁忌だから禁忌肢」
などの予想が立てられましたが、これらを選択した人の合格証書を見てみると、禁忌肢選択数は0となっており、実際には禁忌肢ではありませんでした。
つまり添付文書で併用禁忌となっていたとしても、必ず禁忌肢となるわけではないということがわかっています。
どんな問題が禁忌肢?
まず、どの問題が禁忌肢に該当するかは公表されていません。
例として、この問題の選択肢「2」などは「倫理的に誤った内容」などに該当するため禁忌肢の可能性が高いです。
最後に
今後どうなるかはわかりませんが、今のところ禁忌肢の内容は常識的に考えてこれはありえないよね?という選択肢が多いです。
そのため、禁忌肢に関しては過度に心配する必要はありません。
皆さんが笑顔で卒業して薬剤師として羽ばたけることを願っています!
お気軽にどうぞ!