【第111回薬剤師国家試験】問60 A群β溶連菌感染に続発することが多い病態 解説

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第111回 問60
第111回 問60
必須問題|病態・薬物治療
A群β溶連菌感染に続発することが多い病態
問題文
A群β溶連菌感染に続発することが多いのはどれか。1つ選べ。
1
急性腎炎症候群
2
急速進行性腎炎症候群
3
慢性腎炎症候群
4
反復性/持続性血尿症候群
5
ネフローゼ症候群
正解です!
素晴らしい!下の解説も確認してみましょう。
×
不正解です。正解は 1(急性腎炎症候群) です。
下の解説でしっかり確認しましょう!
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A群β溶連菌(Streptococcus pyogenes)による咽頭炎や皮膚感染(膿痂疹)に続発して起こる糸球体腎炎が溶連菌感染後急性糸球体腎炎(PSAGN)で、臨床的には急性腎炎症候群を呈します。感染後1〜3週間後に、血尿・蛋白尿・浮腫・高血圧・乏尿が急性に出現するのが特徴です。

🔑 溶連菌感染後急性糸球体腎炎(PSAGN)の特徴
原因:A群β溶連菌感染後に免疫複合体が糸球体に沈着(免疫複合体型腎炎)
潜伏期:咽頭炎後 1〜3週間、膿痂疹後 3〜6週間
主な症状:血尿(コーラ色尿)・蛋白尿・浮腫・高血圧・乏尿
検査:ASO(抗ストレプトリジンO抗体)↑、血清補体(C3)↓
予後:小児では大多数が自然治癒。成人では一部が慢性化
選択肢病態名代表的な原因・特徴
1 ★ 急性腎炎症候群 溶連菌感染後に続発(PSAGN)。血尿・浮腫・高血圧が急性に出現。免疫複合体型
2 急速進行性腎炎症候群 数週〜数ヶ月で急速に腎機能低下。ANCA関連腎炎・抗GBM抗体病・免疫複合体型など。溶連菌との直接的関連は薄い
3 慢性腎炎症候群 IgA腎症が代表。長期間持続する蛋白尿・血尿。溶連菌感染との直接的関連は薄い
4 反復性/持続性血尿症候群 IgA腎症・菲薄基底膜病など。溶連菌感染との直接的関連は薄い
5 ネフローゼ症候群 大量蛋白尿(3.5g/日以上)・低アルブミン血症・浮腫。微小変化型・膜性腎症など。溶連菌感染後には通常起こらない
⚠️ 引っかけポイント:
急速進行性腎炎症候群(選択肢2)は急速な腎機能低下が特徴だが、ANCA関連血管炎や抗GBM抗体病が原因であり、溶連菌感染後には続発しない
慢性腎炎症候群(選択肢3)の代表はIgA腎症。溶連菌感染後とは無関係
ネフローゼ症候群(選択肢5)は大量蛋白尿が主体。浮腫は共通するが、溶連菌感染後急性糸球体腎炎では通常ネフローゼには至らない
臨床メモ
あおい
薬剤師 あおい

溶連菌感染後急性糸球体腎炎は小児に多く、感染の1〜3週間後に「コーラ色の尿(肉眼的血尿)」「顔がむくむ」「尿が減った」などの症状で気づかれることが多いです。溶連菌感染症はペニシリン系抗菌薬(アモキシシリンなど)で治療しますが、抗菌薬投与が腎炎の発症を完全には予防できない点に注意が必要です。

治療は主に対症療法(安静・塩分制限・利尿薬・降圧薬)です。ステロイドは通常不要で、小児のPSAGNは予後良好です。患者さんや保護者への服薬指導では「感染後しばらくしてから尿の色が変わることがあるので、気になったらすぐ受診を」と伝えることも大切です。

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