第111回
問61
必須問題|病態・薬物治療
クロストリジオイデス・ディフィシルによる偽膜性大腸炎の治療薬
問題文
クロストリジオイデス・ディフィシル(Clostridioides difficile)による偽膜性大腸炎の治療に用いられるのはどれか。1つ選べ。
1
クラリスロマイシン
—
2
レボフロキサシン
—
3
アモキシシリン
—
4
メトロニダゾール
—
5
ミノサイクリン
—
正解です!
素晴らしい!下の解説も確認してみましょう。
不正解です。正解は 4(メトロニダゾール) です。
下の解説でしっかり確認しましょう!
解説を見る
▼
Clostridioides difficile(CD)による偽膜性大腸炎の治療にはメトロニダゾール(経口)またはバンコマイシン(経口)が第一選択となります。メトロニダゾールはニトロイミダゾール系の抗菌薬で、CDを含む嫌気性菌に有効です。バンコマイシン経口投与は腸管からほとんど吸収されないため、腸管内に高濃度を維持できます。
🔑 CD腸炎(偽膜性大腸炎)の治療薬
第一選択:バンコマイシン(経口)またはメトロニダゾール(経口)
重症・再発例:フィダキソマイシン(ダイフィクリア®)
※ CD腸炎を誘発しやすい広域抗菌薬(クリンダマイシン・フルオロキノロン・セフェム系など)は中止することが基本
第一選択:バンコマイシン(経口)またはメトロニダゾール(経口)
重症・再発例:フィダキソマイシン(ダイフィクリア®)
※ CD腸炎を誘発しやすい広域抗菌薬(クリンダマイシン・フルオロキノロン・セフェム系など)は中止することが基本
| 選択肢 | 薬剤名 | 系統 | CD腸炎への使用 |
|---|---|---|---|
| 1 | クラリスロマイシン | マクロライド系 | 無効。CDに対する抗菌活性なし。むしろ腸内細菌叢を乱しCD腸炎を誘発することがある |
| 2 | レボフロキサシン | フルオロキノロン系 | 無効。むしろCD腸炎の誘発薬として知られる。使用はCD腸炎リスクを高める |
| 3 | アモキシシリン | ペニシリン系(β-ラクタム) | 無効。CDはペニシリン系に耐性を示す。アモキシシリンもCD腸炎の誘発薬になりうる |
| 4 ★ | メトロニダゾール | ニトロイミダゾール系 | 有効。嫌気性菌(CD含む)に活性あり。CD腸炎の第一選択薬の一つ |
| 5 | ミノサイクリン | テトラサイクリン系 | 無効。CDに対する抗菌活性なし |
⚠️ 引っかけポイント:
・クラリスロマイシン(選択肢1)はマクロライド系で非定型菌・ピロリ菌などに使う。CDには無効
・レボフロキサシン(選択肢2)はフルオロキノロン系でCD腸炎の誘発薬として有名。治療ではなく原因になる
・アモキシシリン(選択肢3)はペニシリン系。CDはβ-ラクタム系に耐性
・ミノサイクリン(選択肢5)はテトラサイクリン系。CDには無効
・クラリスロマイシン(選択肢1)はマクロライド系で非定型菌・ピロリ菌などに使う。CDには無効
・レボフロキサシン(選択肢2)はフルオロキノロン系でCD腸炎の誘発薬として有名。治療ではなく原因になる
・アモキシシリン(選択肢3)はペニシリン系。CDはβ-ラクタム系に耐性
・ミノサイクリン(選択肢5)はテトラサイクリン系。CDには無効
臨床メモ
▼


薬剤師 あおい
CD腸炎は抗菌薬投与後の下痢・血便として現れることが多く、特に入院中の高齢者に多い院内感染症です。「抗菌薬を使い始めてから水様下痢が続く」という患者さんがいたら、CD腸炎を疑って医師に報告することが重要です。
治療の基本は原因となった抗菌薬の中止と、メトロニダゾールまたはバンコマイシン(経口)の投与です。メトロニダゾールはアルコールとの併用禁忌(ジスルフィラム様反応)があるため、服薬指導で必ず伝えましょう。また、バンコマイシンの経口投与は腸管内に留まる目的で使うため、点滴(静注)では効果がない点も重要なポイントです。










