第111回
問8
🧪 必須問題|物理・化学・生物
E配置の二重結合を持つ化合物
📋 問題文
芳香環を除く二重結合が、E配置であるのはどれか。1つ選べ。
1
—
2
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3
—
4
—
5
—
正解です!
素晴らしい!下の解説も確認してみましょう。
不正解です。正解は 3 です。
下の解説でしっかり確認しましょう!
解説を見る
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E/Z異性(幾何異性)は、二重結合の両端の炭素に結合する置換基の優先順位(CIP則)を比較して決定します。判定は次の3ステップで行います。
🔑 E/Z判定の3ステップ(CIP順位則)
① まず「前提条件」を確認
二重結合の両端の炭素それぞれに、異なる2つの置換基がついていることが必要です。
片方の炭素に同じ置換基(例:CH₃とCH₃)が2つついている場合は、その時点でE/Zは存在しません。
→ 選択肢1はこのケースで、E/Z異性体なし。
② 各炭素の「優先順位」を決める
両端の炭素それぞれについて、結合している2つの置換基の優先順位を比べます。
・原子番号が大きい方が優先(例:Cl(17)> F(9)> O(8)> N(7)> C(6)> H(1))
・直接ついている原子が同じ場合(例:どちらもC)は、さらにその先の原子を順に辿って比較します。
③ 高優先位グループの「位置関係」で命名
両端の炭素の高優先位グループが…
・同じ側にある → Z配置(Zusammen=ドイツ語で「一緒」)
・反対側にある → E配置(Entgegen=ドイツ語で「反対」)
① まず「前提条件」を確認
二重結合の両端の炭素それぞれに、異なる2つの置換基がついていることが必要です。
片方の炭素に同じ置換基(例:CH₃とCH₃)が2つついている場合は、その時点でE/Zは存在しません。
→ 選択肢1はこのケースで、E/Z異性体なし。
② 各炭素の「優先順位」を決める
両端の炭素それぞれについて、結合している2つの置換基の優先順位を比べます。
・原子番号が大きい方が優先(例:Cl(17)> F(9)> O(8)> N(7)> C(6)> H(1))
・直接ついている原子が同じ場合(例:どちらもC)は、さらにその先の原子を順に辿って比較します。
③ 高優先位グループの「位置関係」で命名
両端の炭素の高優先位グループが…
・同じ側にある → Z配置(Zusammen=ドイツ語で「一緒」)
・反対側にある → E配置(Entgegen=ドイツ語で「反対」)
各選択肢の判定:
| 番号 | 化合物 | 判定理由 | 配置 |
|---|---|---|---|
| 1 | 2-メチル-2-ブテン | 右端の炭素にCH₃が2つ → 同一置換基のためE/Z区別なし | — |
| 2 | 3,4-ジヒドロ-2H-ピラン | 左端C(C3):環の鎖側(-CH₂-)> H。右端C(C2):環の鎖側(-O-CH₂-)> CH₃。両方の高優先位グループが環内側(同側)→ Z配置 | Z |
| 3 ◯ | 1-クロロ-1-フルオロ-1-プロペン | 左端C:Cl(17)> F(9)→ Cl優先。右端C:CH₃>H → CH₃優先。ClとCH₃が反対側 → E配置 | E ◯ |
| 4 | マレイン酸ジメチル | CO₂CH₃同士が同側 → Z配置(マレイン酸型) | Z |
| 5 | タモキシフェン類似構造 | 左端C:4-OH-Ph>Ph、右端C:Ph>エチル。高優先位の4-OH-PhとPhが同側 → Z配置 | Z |
💡 選択肢3の詳しい解説:
① 左端C の優先順位:Cl(原子番号17)> F(原子番号9)→ Cl が高優先位
② 右端C の優先順位:CH₃(炭素)> H → CH₃ が高優先位
→ 高優先位のClとCH₃が対角線上(反対側) → E配置
① 左端C の優先順位:Cl(原子番号17)> F(原子番号9)→ Cl が高優先位
② 右端C の優先順位:CH₃(炭素)> H → CH₃ が高優先位
→ 高優先位のClとCH₃が対角線上(反対側) → E配置
⚠️ よくある間違い:「ClとFは同側にあるからZ配置では?」
→ CIP則では「各炭素ごとに2つの置換基を比較」します。
左端はClとFを比較(Cl優先)、右端はCH₃とHを比較(CH₃優先)。
この高優先位2基(ClとCH₃)が反対側なのでE配置です!
→ CIP則では「各炭素ごとに2つの置換基を比較」します。
左端はClとFを比較(Cl優先)、右端はCH₃とHを比較(CH₃優先)。
この高優先位2基(ClとCH₃)が反対側なのでE配置です!
臨床メモ
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💊 薬剤師 あおい
E/Z命名は「各炭素ごとに2つの置換基を比較する」のが基本。同一炭素にClとFの2種類のハロゲンが結合していると混乱しやすいけど、原子番号順(Cl > F)で冷静に判断しましょう!
選択肢5のタモキシフェン類似構造も重要です。Z配置のタモキシフェン本体は乳がん治療薬として使われ、エストロゲン受容体に拮抗します。E体は逆にエストロゲン様作用を示すほど、立体配置は薬効を大きく左右します。












