第110回
問188
理論問題|病態・薬物治療
腫瘍マーカー
問188(理論)
腫瘍マーカーに関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
1
腫瘍細胞のみから産生される。
—
2
治療中の経過観察に用いられる。
—
3
定量は、病変部の組織をサンプルとして行われる。
—
4
早期の前立腺がんでは、PSA(prostate specific antigen)は検出されない。
—
5
AFP(α-fetoprotein)は肝細胞がんのマーカーである。
—
正解です!
解説で腫瘍マーカーの基本的な性質を確認しましょう。
不正解です。正解は 2、5 です。
解説で腫瘍マーカーの基本的な性質を確認しましょう。
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腫瘍マーカーは、がん細胞から特異的に産生される物質という一般的なイメージとは異なり、正常組織からもある程度産生される物質であることが多く、主に血液検査で測定され、診断だけでなく治療効果判定・再発モニタリングにも用いられます。各マーカーの臓器特異性と検査上の特徴を正確に押さえることがポイントです。
腫瘍マーカーの基本的な性質
・腫瘍マーカーは腫瘍細胞から特異的に多く産生されるが、正常組織からも産生されることがあり、腫瘍細胞のみから産生されるわけではない
・診断だけでなく、治療効果判定・再発モニタリング(経過観察)に広く用いられる
・定量は、病変部の組織そのものではなく、血液(血清)を検体として測定するのが一般的である
・PSAは前立腺特異抗原であり、早期の前立腺がんでも上昇することが多いため、前立腺がんの早期発見に有用なマーカーとして広く用いられている
・AFP(α-フェトプロテイン)は肝細胞がんの代表的な腫瘍マーカーであり、肝細胞がんのスクリーニング・経過観察に用いられる
・腫瘍マーカーは腫瘍細胞から特異的に多く産生されるが、正常組織からも産生されることがあり、腫瘍細胞のみから産生されるわけではない
・診断だけでなく、治療効果判定・再発モニタリング(経過観察)に広く用いられる
・定量は、病変部の組織そのものではなく、血液(血清)を検体として測定するのが一般的である
・PSAは前立腺特異抗原であり、早期の前立腺がんでも上昇することが多いため、前立腺がんの早期発見に有用なマーカーとして広く用いられている
・AFP(α-フェトプロテイン)は肝細胞がんの代表的な腫瘍マーカーであり、肝細胞がんのスクリーニング・経過観察に用いられる
各選択肢の解説
× 1 腫瘍マーカーは正常組織からも産生されることがあり、腫瘍細胞のみから産生されるという記述は誤り
◯ 2 治療中の経過観察(治療効果判定・再発モニタリング)に用いられるという記述は正しい
× 3 定量は通常、血液(血清)を検体として行われ、病変部組織をサンプルとするものではない
× 4 PSAは早期の前立腺がんでも検出(上昇)されることが多く、早期発見に有用なマーカーであり、「検出されない」という記述は誤り
◯ 5 AFPが肝細胞がんのマーカーであるという記述は正しい
× 1 腫瘍マーカーは正常組織からも産生されることがあり、腫瘍細胞のみから産生されるという記述は誤り
◯ 2 治療中の経過観察(治療効果判定・再発モニタリング)に用いられるという記述は正しい
× 3 定量は通常、血液(血清)を検体として行われ、病変部組織をサンプルとするものではない
× 4 PSAは早期の前立腺がんでも検出(上昇)されることが多く、早期発見に有用なマーカーであり、「検出されない」という記述は誤り
◯ 5 AFPが肝細胞がんのマーカーであるという記述は正しい
引っかけポイント:
・選択肢1:「腫瘍マーカー」という名称から、腫瘍細胞だけが産生源であると誤認しやすいが、正常組織からも一定量産生される点に注意する
・選択肢3:腫瘍マーカーの検体は血液(血清)であるという基本を、病理組織検体と混同させるひっかけ
・選択肢4:PSAは前立腺がんの早期発見に有用なマーカーとして広く知られているにもかかわらず、「早期には検出されない」という真逆の記述にすり替えられている
・選択肢1:「腫瘍マーカー」という名称から、腫瘍細胞だけが産生源であると誤認しやすいが、正常組織からも一定量産生される点に注意する
・選択肢3:腫瘍マーカーの検体は血液(血清)であるという基本を、病理組織検体と混同させるひっかけ
・選択肢4:PSAは前立腺がんの早期発見に有用なマーカーとして広く知られているにもかかわらず、「早期には検出されない」という真逆の記述にすり替えられている
臨床メモ▼


薬剤師 あおい
PSAは前立腺がんのスクリーニング検査として広く用いられていますが、前立腺肥大症や前立腺炎でも上昇することがあるため、PSA単独では確定診断はできず、精密検査(生検等)と組み合わせて診断されます。人間ドックなどでPSA値について質問を受けることもあるため、基準値や上昇しうる良性疾患についても押さえておくとよいでしょう。
AFPは肝細胞がんのマーカーとして広く使われますが、肝硬変や肝炎でも軽度上昇することがあり、また妊娠中も生理的に上昇します。腫瘍マーカーは単独の数値だけで判断せず、経時的な変化(トレンド)を追うことが臨床的に重要とされています。










