【第111回薬剤師国家試験】問125 労働衛生管理における健康管理 解説

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第111回 問125
第111回 問125
理論問題|衛生
労働衛生管理における健康管理
問125 労働衛生管理における健康管理に該当するのはどれか。2つ選べ
1
呼吸用保護具を着用させる。
2
ストレスチェックを実施する。
3
有害物質に対する曝露時間を短縮する。
4
有害な原材料を無害なものへと変更する。
5
特殊健康診断を実施する。
正解です!
労働衛生管理の3管理の区分を正確に把握できています。
×
不正解です。正解は 2 と 5 です。
解説で労働衛生管理の3管理の区分を確認しましょう。
解説を見る
労働衛生管理の3管理
作業環境管理:有害因子を職場環境から取り除く・減らす対策
 → 有害物質の代替・換気・設備改善・曝露時間の短縮など
作業管理:作業の方法・手順を改善し、有害因子への曝露を減らす
 → 保護具の着用・作業姿勢・作業時間の管理など
健康管理:労働者の健康状態を把握・維持・改善する
 → 健康診断(一般・特殊)・ストレスチェック・就業制限・保健指導など

【各選択肢の解説】

選択肢記述判定・区分
1 呼吸用保護具を着用させる × 作業管理に該当。保護具(マスク・防護服など)の着用は、作業方法・手順の管理であり、健康管理ではない
2 ★ ストレスチェックを実施する 健康管理に該当。ストレスチェック制度(労働安全衛生法第66条の10)は労働者のメンタルヘルス状態を把握するものであり、健康管理の一環。50人以上の事業場では年1回の実施が義務
3 有害物質に対する曝露時間を短縮する × 作業管理に該当。曝露時間の短縮は作業の方法・手順を管理する作業管理の範疇。一部では作業環境管理との境界が曖昧な場合もあるが、「時間を短縮する」という作業方法への介入は作業管理
4 有害な原材料を無害なものへと変更する × 作業環境管理に該当。有害物質の代替(代替化)は、職場環境から有害因子そのものを取り除く典型的な作業環境管理の手法
5 ★ 特殊健康診断を実施する 健康管理に該当。特殊健康診断は特定の有害業務(有機溶剤・鉛・放射線など)に従事する労働者に義務付けられた健康診断(労働安全衛生法第66条2・3項)。労働者の健康状態を把握し早期発見・就業管理につなげる健康管理の中心的手段
⚠️ 引っかけポイント(選択肢順):
選択肢1:「保護具着用」は作業管理。健康管理と混同しやすい
選択肢3:「曝露時間の短縮」は作業管理。環境改善ではなく作業方法の管理
選択肢4:「有害物質の代替」は作業環境管理。最も根本的な対策
臨床メモ
あおい
薬剤師 あおい

産業薬剤師や病院勤務薬剤師として労働衛生に関わる機会があります。3管理の優先順位は一般に作業環境管理 > 作業管理 > 健康管理の順とされており、根本的に有害因子をなくす・減らすことが最優先です。

薬剤師が特に関わりやすいのは健康管理の領域です。特殊健康診断(有機溶剤・鉛・じん肺など)の結果に基づく服薬支援や、ストレスチェック後のメンタルヘルス相談対応などが代表例です。

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