第111回
問49
💊 必須問題|薬剤
親油性の抗酸化剤
問題文
親油性の抗酸化剤はどれか。1つ選べ。
1
アスコルビン酸
—
2
亜硫酸水素ナトリウム
—
3
エデト酸(EDTA)ナトリウム
—
4
チオ硫酸ナトリウム
—
5
α-トコフェロール
—
正解です!
素晴らしい!下の解説も確認してみましょう。
不正解です。正解は 5(α-トコフェロール) です。
下の解説でしっかり確認しましょう!
解説を見る
▼
抗酸化剤は製剤中の酸化を防ぐ添加物で、親油性(油溶性)と親水性(水溶性)に分類されます。α-トコフェロール(ビタミンE)はクロマン環と長い疎水性側鎖を持つ脂溶性化合物で、油性製剤(注射剤・軟膏・乳剤など)の酸化防止に使われる代表的な親油性抗酸化剤です。
🔑 抗酸化剤の親油性・親水性分類
親油性(油溶性)抗酸化剤:
α-トコフェロール・ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)・ブチルヒドロキシアニソール(BHA)・没食子酸プロピルなど
親水性(水溶性)抗酸化剤:
アスコルビン酸・亜硫酸水素ナトリウム・チオ硫酸ナトリウム・エリソルビン酸など
金属キレート剤(抗酸化補助剤):
エデト酸(EDTA)ナトリウム・クエン酸など(金属イオンを封鎖して酸化触媒を不活性化)
親油性(油溶性)抗酸化剤:
α-トコフェロール・ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)・ブチルヒドロキシアニソール(BHA)・没食子酸プロピルなど
親水性(水溶性)抗酸化剤:
アスコルビン酸・亜硫酸水素ナトリウム・チオ硫酸ナトリウム・エリソルビン酸など
金属キレート剤(抗酸化補助剤):
エデト酸(EDTA)ナトリウム・クエン酸など(金属イオンを封鎖して酸化触媒を不活性化)
| 選択肢 | 物質名 | 分類 | 用途・特徴 |
|---|---|---|---|
| 1 | アスコルビン酸 | 親水性抗酸化剤 | 水溶液・水性製剤の酸化防止。ビタミンC |
| 2 | 亜硫酸水素ナトリウム | 親水性抗酸化剤 | 注射剤・点眼剤の水性製剤に使用 |
| 3 | エデト酸(EDTA)ナトリウム | 金属キレート剤(抗酸化補助剤) | 金属イオン封鎖による酸化触媒の不活性化。直接の酸化防止剤ではない |
| 4 | チオ硫酸ナトリウム | 親水性抗酸化剤 | 水性製剤の酸化防止。シアン中毒の解毒薬としても使用 |
| 5 ★ | α-トコフェロール | 親油性抗酸化剤 | 油性製剤・乳剤・軟膏などの酸化防止。脂溶性ビタミンE |
⚠️ 引っかけポイント:
・エデト酸(EDTA)ナトリウム(選択肢3)は抗酸化剤ではなく金属キレート剤(抗酸化補助剤)。直接ラジカルを捕捉するのではなく、酸化反応を触媒する金属イオンを封鎖することで間接的に酸化を防ぐ
・選択肢1・2・4はすべてナトリウム塩または親水性化合物であり、油には溶けにくい
・α-トコフェロールはビタミンEとして知られ、クロマン環構造が脂溶性の高さを示している
・エデト酸(EDTA)ナトリウム(選択肢3)は抗酸化剤ではなく金属キレート剤(抗酸化補助剤)。直接ラジカルを捕捉するのではなく、酸化反応を触媒する金属イオンを封鎖することで間接的に酸化を防ぐ
・選択肢1・2・4はすべてナトリウム塩または親水性化合物であり、油には溶けにくい
・α-トコフェロールはビタミンEとして知られ、クロマン環構造が脂溶性の高さを示している
臨床メモ
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💊 薬剤師 あおい
製剤添加物の中でも抗酸化剤は、薬物の安定性を保つ上で非常に重要です。亜硫酸水素ナトリウムなどの亜硫酸塩系抗酸化剤は、一部の患者さん(特にアスピリン喘息・亜硫酸塩アレルギーの方)でアレルギー反応を引き起こすことがあります。注射剤の添加物確認は副作用防止の観点から大切です。
また、エデト酸(EDTA)ナトリウムは点眼剤や注射剤に広く使われていますが、その役割は「金属キレート剤」であり、抗酸化剤と混同しないようにしましょう。問題文で「抗酸化補助剤」や「安定剤」と表現されることもあります。










