第110回
問133
理論問題|衛生
中毒原因物質とスクリーニング試験の組合せ
問133(理論)
中毒原因物質とスクリーニング試験(試験方法または検査試薬)の組合せのうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
| 選択肢 | 中毒原因物質 | 試験方法または検査試薬 | |
| 1 | ピリジン-ピラゾロン法 | — | |
| 2 | クロモトロープ酸法 | — | |
| 3 | 銅-ピリジン法 | — | |
| 4 | ラインシュ法 | — | |
| 5 | デュケノア試薬 | — |
正解です!
解説で各中毒原因物質とスクリーニング試験の正しい対応を確認しましょう。
不正解です。正解は 3、5 です。
解説で各中毒原因物質とスクリーニング試験の正しい対応を確認しましょう。
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構造式から中毒原因物質を同定し、それぞれの物質に対応する正しいスクリーニング試験(呈色反応・検出法)を対応づける問題です。試験方法自体は正しい知識であっても、対象となる物質が入れ替えられている「すり替え型」の誤り選択肢に注意が必要です。
各中毒原因物質の同定とスクリーニング試験
1:メタンフェタミン(覚醒剤)。一般的なスクリーニングにはシモン試験(Simon試験)等が用いられる
2:モルヒネ(麻薬性鎮痛薬)。呈色反応にはマルキス試薬(Marquis試薬)等が用いられる
3:フェノバルビタール(バルビツール酸系睡眠薬)。銅-ピリジン法が呈色反応によるスクリーニング試験として用いられる
4:アセトアミノフェン(解熱鎮痛薬)。塩化鉄(III)試液による呈色反応等が用いられる
5:テトラヒドロカンナビノール(THC)(大麻の主成分)。デュケノア試薬(デュケノア・レバイン試薬)による呈色反応がスクリーニング試験として広く用いられる
1:メタンフェタミン(覚醒剤)。一般的なスクリーニングにはシモン試験(Simon試験)等が用いられる
2:モルヒネ(麻薬性鎮痛薬)。呈色反応にはマルキス試薬(Marquis試薬)等が用いられる
3:フェノバルビタール(バルビツール酸系睡眠薬)。銅-ピリジン法が呈色反応によるスクリーニング試験として用いられる
4:アセトアミノフェン(解熱鎮痛薬)。塩化鉄(III)試液による呈色反応等が用いられる
5:テトラヒドロカンナビノール(THC)(大麻の主成分)。デュケノア試薬(デュケノア・レバイン試薬)による呈色反応がスクリーニング試験として広く用いられる
選択肢に登場する試験法が実際に対象とする物質
・ピリジン-ピラゾロン法:シアン化合物(シアン)の検出に用いられる比色法
・クロモトロープ酸法:ホルムアルデヒドの検出に用いられる比色法
・銅-ピリジン法:バルビツール酸系薬物のスクリーニングに用いられる呈色反応
・ラインシュ試験(Reinsch試験):ヒ素・水銀・アンチモン・ビスマスなどの重金属の検出に用いられる
・デュケノア試薬:大麻(THC)のスクリーニングに用いられる呈色試薬
・ピリジン-ピラゾロン法:シアン化合物(シアン)の検出に用いられる比色法
・クロモトロープ酸法:ホルムアルデヒドの検出に用いられる比色法
・銅-ピリジン法:バルビツール酸系薬物のスクリーニングに用いられる呈色反応
・ラインシュ試験(Reinsch試験):ヒ素・水銀・アンチモン・ビスマスなどの重金属の検出に用いられる
・デュケノア試薬:大麻(THC)のスクリーニングに用いられる呈色試薬
各選択肢の解説
× 1 メタンフェタミンに対し、ピリジン-ピラゾロン法(本来はシアン化合物の検出法)が組み合わされており、誤りである
× 2 モルヒネに対し、クロモトロープ酸法(本来はホルムアルデヒドの検出法)が組み合わされており、誤りである
◯ 3 フェノバルビタール(バルビツール酸系薬物)に対し、銅-ピリジン法が正しく組み合わされている
× 4 アセトアミノフェンに対し、ラインシュ試験(本来は重金属の検出法)が組み合わされており、誤りである
◯ 5 テトラヒドロカンナビノール(大麻成分)に対し、デュケノア試薬が正しく組み合わされている
× 1 メタンフェタミンに対し、ピリジン-ピラゾロン法(本来はシアン化合物の検出法)が組み合わされており、誤りである
× 2 モルヒネに対し、クロモトロープ酸法(本来はホルムアルデヒドの検出法)が組み合わされており、誤りである
◯ 3 フェノバルビタール(バルビツール酸系薬物)に対し、銅-ピリジン法が正しく組み合わされている
× 4 アセトアミノフェンに対し、ラインシュ試験(本来は重金属の検出法)が組み合わされており、誤りである
◯ 5 テトラヒドロカンナビノール(大麻成分)に対し、デュケノア試薬が正しく組み合わされている
引っかけポイント:
・選択肢1・2・4:それぞれの試験方法自体は実在する正しい分析法であるが、対応づけられている中毒原因物質が本来の対象と異なる「すり替え」になっている。試験名だけを覚えるのではなく、「どの物質を検出するための試験か」という対応関係をセットで覚えることが重要
・構造式から物質を正確に同定できないと、選択肢の正誤判断ができない。フェナントレン骨格+N-メチル基+フェノール性OH×2=モルヒネ、バルビツール酸骨格=バルビツール系薬物、三環性+ペンチル側鎖+フェノール性OH=大麻成分(THC)など、頻出する構造パターンを押さえておく
・選択肢1・2・4:それぞれの試験方法自体は実在する正しい分析法であるが、対応づけられている中毒原因物質が本来の対象と異なる「すり替え」になっている。試験名だけを覚えるのではなく、「どの物質を検出するための試験か」という対応関係をセットで覚えることが重要
・構造式から物質を正確に同定できないと、選択肢の正誤判断ができない。フェナントレン骨格+N-メチル基+フェノール性OH×2=モルヒネ、バルビツール酸骨格=バルビツール系薬物、三環性+ペンチル側鎖+フェノール性OH=大麻成分(THC)など、頻出する構造パターンを押さえておく
臨床メモ▼


薬剤師 あおい
これらの呈色反応によるスクリーニング試験は、あくまで「推定検査」であり、確定診断には至りません。臨床現場(救急外来や薬物中毒の疑いがある場面)では、まずこうした簡易検査で当たりをつけ、確定診断にはより特異度の高いガスクロマトグラフィー質量分析(GC-MS)などの機器分析が用いられます。
薬物中毒が疑われる患者さんへの対応では、意識状態・バイタルサインの確認とともに、原因物質の推定が治療方針(解毒薬の選択や活性炭投与の適応判断など)に直結するため、こうしたスクリーニング検査の基礎知識は実務でも重要です。












