【第110回薬剤師国家試験】問143 医薬品医療機器等法における再生医療等製品 解説

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第110回 問143
第110回 問143
理論問題|法規・制度・倫理
医薬品医療機器等法における再生医療等製品
問143(理論)
医薬品医療機器等法における再生医療等製品に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
1
動物の細胞に、培養その他の加工を施したものは該当しない。
2
人の体内で発現する遺伝子を含有させたものは該当しない。
3
製造販売業者は、感染症定期報告を行わなければならない。
4
再生医療等製品取扱医療関係者は、使用の対象者に対し適切な説明を行い、同意を得て使用するよう努めなければならない。
5
医薬品副作用被害救済制度の対象ではない。
正解です!
解説で再生医療等製品の定義・規制の特徴を確認しましょう。
×
不正解です。正解は 3、4 です。
解説で再生医療等製品の定義・規制の特徴を確認しましょう。
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再生医療等製品は、医薬品医療機器等法(第2条第9項)において、医薬品・医療機器とは別の独立したカテゴリーとして定義され、細胞加工製品や遺伝子治療製品を含む、生物由来の特性を踏まえた独自の規制がなされています。

再生医療等製品の定義(医薬品医療機器等法第2条第9項)
次のいずれかに該当するもので、政令で定めるものをいう。
① 人又は動物の細胞に培養その他の加工を施したものであって、身体の構造・機能の再建・修復・形成、又は疾病の治療・予防を目的として使用されるもの
② 人又は動物の疾病の治療を目的として、人の体内で発現する遺伝子を含有させたもの(遺伝子治療用製品)
再生医療等製品に特有の規制
・生物由来の原料を用いることが多いため、感染症定期報告が製造販売業者に義務づけられている(生物由来製品と同様の安全対策)
・取扱医療関係者は、使用対象者に対し適切な説明を行い、同意を得て使用するよう努めなければならない(努力義務)
・再生医療等製品による健康被害についても、医薬品と同様に医薬品副作用被害救済制度の対象となっている(再生医療等製品による副作用被害・感染等被害も救済制度の対象に含まれる)
各選択肢の解説
× 1 動物の細胞に培養その他の加工を施したものも、再生医療等製品の定義に該当する(人の細胞に限定されない)
× 2 人の体内で発現する遺伝子を含有させたもの(遺伝子治療用製品)は、再生医療等製品の定義に該当する
◯ 3 再生医療等製品の製造販売業者は、生物由来の特性を踏まえ、感染症定期報告を行わなければならない。正しい記述である
◯ 4 再生医療等製品取扱医療関係者は、使用対象者への適切な説明と同意取得に努める義務がある。正しい記述である
× 5 再生医療等製品による健康被害も、医薬品副作用被害救済制度の対象に含まれている
引っかけポイント:
・選択肢1・2:再生医療等製品の定義(細胞加工製品・遺伝子治療用製品)の対象範囲を、否定文で狭めてすり替えている点に注意する。「動物の細胞」「体内で発現する遺伝子」のいずれも、定義に明示的に含まれている
・選択肢5:「新しい製品カテゴリーだから既存の救済制度の対象外」と直感的に誤解しやすいが、実際には医薬品副作用被害救済制度の対象に含まれている点を正確に押さえる
臨床メモ
あおい
薬剤師 あおい

再生医療等製品には、CAR-T細胞療法製品(キムリア等)や、遺伝子治療製品(ゾルゲンスマ等)が含まれます。これらは超高額な医薬品として話題になることも多く、薬価収載・保険適用のあり方についても社会的な関心が高い分野です。

また、再生医療等製品は生物由来の原料を使うことが多いため、感染症のリスク管理が特に重要視されます。感染症定期報告の義務は、輸血用血液製剤や生物由来製品と同様の考え方に基づいており、「生物由来の特性を持つ製品には特有の安全対策が求められる」という原則を理解しておくと、他の類似カテゴリーの問題にも応用が利きます。

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