【第110回薬剤師国家試験】問144 医薬品医療機器等法に基づく薬局管理者の義務 解説

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第110回 問144
第110回 問144
理論問題|法規・制度・倫理
医薬品医療機器等法に基づく薬局管理者の義務
問144(理論)
医薬品医療機器等法に基づく薬局管理者の義務はどれか。2つ選べ。
1
薬局に勤務する薬剤師その他の従業者を監督しなければならない。
2
薬局の構造設備及び医薬品その他の物品を管理しなければならない。
3
薬局の前年における総取扱処方箋枚数を都道府県知事に届け出なければならない。
4
薬局開設許可証を薬局の見やすい場所に掲示しなければならない。
5
薬局開設者に対する必要な意見を書面に残す場合は、薬局開設者の許可を受けなければならない。
正解です!
解説で薬局開設者と薬局管理者の義務の違いを確認しましょう。
×
不正解です。正解は 1、2 です。
解説で薬局開設者と薬局管理者の義務の違いを確認しましょう。
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医薬品医療機器等法では、薬局に関する義務が「薬局開設者(経営主体)」と「薬局管理者(実務を統括する薬剤師)」とで明確に分かれて規定されています。両者の役割・義務を混同しないことが本問のポイントです。

薬局管理者の義務(医薬品医療機器等法第8条)
① 薬局に勤務する薬剤師その他の従業者を監督すること
② 薬局の構造設備及び医薬品その他の物品を管理すること
③ その他薬局の業務につき、必要な注意をすること
④ 薬局の業務につき、必要があると認めるときは、薬局開設者に対し文書等で必要な意見を述べること(開設者の許可は不要。むしろ開設者側がその意見を尊重する義務を負う)
薬局開設者の義務との違い
・薬局開設許可証の掲示は、薬局の開設者に課される義務であり、管理者固有の義務ではない
・処方箋の取扱枚数の届出のような制度は、薬局管理者の義務として法令上規定されているものではない
各選択肢の解説
◯ 1 薬局管理者は、薬局に勤務する薬剤師その他の従業者を監督する義務を負う。正しい記述である
◯ 2 薬局管理者は、薬局の構造設備及び医薬品その他の物品を管理する義務を負う。正しい記述である
× 3 「前年における総取扱処方箋枚数の都道府県知事への届出」は、薬局管理者の義務として法令上規定されているものではない
× 4 薬局開設許可証の掲示は薬局開設者の義務であり、薬局管理者固有の義務として規定されているものではない
× 5 薬局管理者が薬局開設者に対し必要な意見を述べることは、薬局管理者自身の義務(権限)であり、その実施にあたって薬局開設者の許可を受ける必要はない。むしろ開設者側がその意見を尊重しなければならないとされている
引っかけポイント:
・選択肢4:薬局開設許可証の掲示義務の主体を「薬局管理者」にすり替えている点に注意する。この義務の主体は「薬局開設者」である
・選択肢5:薬局管理者から開設者への意見具申の流れを逆転させ、「開設者の許可が必要」としている点に注意する。実際には管理者が独立して意見を述べる権限・義務を持つ制度である
・選択肢3:法令に規定のない架空の届出義務を紛れ込ませている点に注意する
臨床メモ
あおい
薬剤師 あおい

薬局管理者が薬局開設者に対して文書で意見を述べられるという制度は、経営(開設者)と現場の実務(管理者)が分離している薬局において、現場の薬剤師の専門的な判断・懸念が経営側に適切に伝わるようにするための重要な仕組みです。人員配置や設備投資などの経営判断が、薬剤師の適正な業務遂行を妨げるようなことがあってはならない、という考え方に基づいています。

チェーン薬局などで管理薬剤師として勤務する場合、この「意見具申権」は、現場の安全管理上の問題(人員不足や設備の不備など)を経営側に正式に伝える手段として、実務上も重要な役割を果たします。

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