第110回
問155
理論問題|薬理
抗アレルギー薬
問155(理論)
抗アレルギー薬に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
1
スプラタストは、プロスタノイドTP受容体及びプロスタノイドDP2(CRTH2)受容体を遮断する。
—
2
プランルカストは、ロイコトリエンCysLT1受容体を遮断する。
—
3
シプロヘプタジンは、トロンボキサン合成酵素を阻害する。
—
4
ラマトロバンは、ヒスタミンH1受容体を遮断する。
—
5
デュピルマブは、IL-4受容体αサブユニットに結合して、IL-4及びIL-13の作用を抑制する。
—
正解です!
解説で各抗アレルギー薬の作用機序を確認しましょう。
不正解です。正解は 2、5 です。
解説で各抗アレルギー薬の作用機序を確認しましょう。
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抗アレルギー薬は、ヒスタミンH1受容体拮抗薬、ロイコトリエン受容体拮抗薬、トロンボキサン系薬、Th2サイトカイン阻害薬、生物学的製剤(抗体医薬)など多様な作用機序を持ちます。似た薬剤名同士で機序を入れ替えたひっかけに注意が必要です。
各薬剤の正しい作用機序
・スプラタスト:Th2サイトカイン阻害薬。Th2細胞からのIL-4・IL-5産生を抑制する(TP・DP2受容体遮断薬ではない)
・プランルカスト:ロイコトリエン受容体拮抗薬(LTRA)。CysLT1受容体を遮断し、気管支喘息・アレルギー性鼻炎に用いられる
・シプロヘプタジン:第一世代抗ヒスタミン薬(H1受容体拮抗薬)で抗セロトニン作用も併せ持つ。トロンボキサン合成酵素阻害薬ではない(トロンボキサン合成酵素阻害薬の代表はオザグレル)
・ラマトロバン:プロスタノイドTP受容体及びDP2(CRTH2)受容体拮抗薬。ヒスタミンH1受容体遮断薬ではない
・デュピルマブ:IL-4受容体αサブユニット(IL-4とIL-13の受容体複合体に共通するサブユニット)に結合するモノクローナル抗体。IL-4及びIL-13の両方のシグナルを阻害し、アトピー性皮膚炎や気管支喘息等に用いられる
・スプラタスト:Th2サイトカイン阻害薬。Th2細胞からのIL-4・IL-5産生を抑制する(TP・DP2受容体遮断薬ではない)
・プランルカスト:ロイコトリエン受容体拮抗薬(LTRA)。CysLT1受容体を遮断し、気管支喘息・アレルギー性鼻炎に用いられる
・シプロヘプタジン:第一世代抗ヒスタミン薬(H1受容体拮抗薬)で抗セロトニン作用も併せ持つ。トロンボキサン合成酵素阻害薬ではない(トロンボキサン合成酵素阻害薬の代表はオザグレル)
・ラマトロバン:プロスタノイドTP受容体及びDP2(CRTH2)受容体拮抗薬。ヒスタミンH1受容体遮断薬ではない
・デュピルマブ:IL-4受容体αサブユニット(IL-4とIL-13の受容体複合体に共通するサブユニット)に結合するモノクローナル抗体。IL-4及びIL-13の両方のシグナルを阻害し、アトピー性皮膚炎や気管支喘息等に用いられる
各選択肢の解説
× 1 プロスタノイドTP受容体・DP2(CRTH2)受容体遮断はラマトロバンの機序であり、スプラタストの機序ではない
◯ 2 プランルカストはCysLT1受容体を遮断するという記述は正しい
× 3 トロンボキサン合成酵素阻害はオザグレルの機序であり、シプロヘプタジン(抗ヒスタミン薬)の機序ではない
× 4 ヒスタミンH1受容体遮断はラマトロバンの機序ではなく、ラマトロバンの本来の機序はTP・DP2(CRTH2)受容体遮断である
◯ 5 デュピルマブはIL-4受容体αサブユニットに結合し、IL-4及びIL-13の作用を抑制するという記述は正しい
× 1 プロスタノイドTP受容体・DP2(CRTH2)受容体遮断はラマトロバンの機序であり、スプラタストの機序ではない
◯ 2 プランルカストはCysLT1受容体を遮断するという記述は正しい
× 3 トロンボキサン合成酵素阻害はオザグレルの機序であり、シプロヘプタジン(抗ヒスタミン薬)の機序ではない
× 4 ヒスタミンH1受容体遮断はラマトロバンの機序ではなく、ラマトロバンの本来の機序はTP・DP2(CRTH2)受容体遮断である
◯ 5 デュピルマブはIL-4受容体αサブユニットに結合し、IL-4及びIL-13の作用を抑制するという記述は正しい
引っかけポイント:
・選択肢1・4:スプラタストとラマトロバンの作用機序が入れ替えられている典型的なひっかけ。実際にはTP・DP2(CRTH2)受容体遮断はラマトロバンの機序であり、スプラタストはTh2サイトカイン阻害薬である点を正確に区別する
・選択肢3:抗ヒスタミン薬(シプロヘプタジン)とトロンボキサン合成酵素阻害薬(オザグレル)という、全く異なる作用機序を持つ薬剤の機序をすり替えている点に注意する
・選択肢1・4:スプラタストとラマトロバンの作用機序が入れ替えられている典型的なひっかけ。実際にはTP・DP2(CRTH2)受容体遮断はラマトロバンの機序であり、スプラタストはTh2サイトカイン阻害薬である点を正確に区別する
・選択肢3:抗ヒスタミン薬(シプロヘプタジン)とトロンボキサン合成酵素阻害薬(オザグレル)という、全く異なる作用機序を持つ薬剤の機序をすり替えている点に注意する
臨床メモ▼


薬剤師 あおい
デュピルマブに代表される生物学的製剤(バイオ医薬品)は、重症のアトピー性皮膚炎や気管支喘息、慢性副鼻腔炎など、従来の外用薬・内服薬でコントロールが難しい患者さんに大きな福音となっています。自己注射製剤も多く、患者さんへの手技指導(注射部位のローテーション、保管方法等)も薬剤師の重要な役割です。
ロイコトリエン受容体拮抗薬(プランルカスト・モンテルカスト)は、抗ヒスタミン薬とは異なる作用機序で気道の炎症・気管支収縮を抑えるため、アレルギー性鼻炎や気管支喘息の長期管理薬として、抗ヒスタミン薬と使い分けたり併用したりすることがあります。










