【第110回薬剤師国家試験】問194 症例対照研究の特徴 解説

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第110回 問194
第110回 問194
理論問題|病態・薬物治療
陽性的中率の計算
問194(理論)
疾患Xの有無を調べる検査Aの感度は95%、特異度は90%である。疾患Xの有病率が10%の集団に対し検査Aを実施した場合、検査Aの結果が陽性の患者のうち、真に疾患Xに罹患している確率(陽性的中率)に最も近い値はどれか。1つ選べ。
1
10%
2
30%
3
50%
4
70%
5
90%
正解です!
解説で計算過程を確認しましょう。
×
不正解です。正解は 3 です。
解説で計算過程を確認しましょう。
解説を見る

陽性的中率は「検査結果が陽性だった人のうち、実際に疾患を有している人の割合」を意味します。仮想的な人数(例:1000人)を設定し、感度・特異度・有病率から真陽性・偽陽性の人数を具体的に計算することがポイントです。

計算の考え方
集団を1000人と仮定する
・有病率10% → 疾患X あり:100人、疾患X なし:900人
・感度95%(疾患ありの人が正しく陽性となる割合)→ 真陽性 = 100人 × 0.95 = 95人(偽陰性は5人)
・特異度90%(疾患なしの人が正しく陰性となる割合)→ 真陰性 = 900人 × 0.90 = 810人、偽陽性 = 900人 × 0.10 = 90人
陽性的中率の計算
検査陽性者の総数 = 真陽性 + 偽陽性 = 95人 + 90人 = 185人
陽性的中率 = 真陽性 ÷ 検査陽性者総数 = 95 ÷ 185
      = 0.5135…
      ≒ 51.4% → 約50%
引っかけポイント:
・感度95%をそのまま陽性的中率と誤認してしまうと、選択肢5(90%)に近い値を選んでしまう。陽性的中率は感度そのものではなく、有病率(事前確率)を考慮した計算が必要である点に注意する
・偽陽性の人数(90人)を見落とし、真陽性(95人)のみで判断してしまうと、陽性的中率を過大評価してしまう。有病率が低い集団では、たとえ特異度が高くても偽陽性者数が無視できない規模になりうる点が、この問題の本質的なポイントである
臨床メモ
あおい
薬剤師 あおい

陽性的中率は、検査を実施する集団の有病率(事前確率)によって大きく変動する点が重要です。同じ感度・特異度の検査でも、有病率の高い集団(症状のある患者を対象としたスクリーニング等)では陽性的中率が高くなり、有病率の低い集団(無症状者への一斉検査等)では陽性的中率が低下します。

この考え方は、健診・人間ドックでの検査結果の解釈にも応用されます。「検査で陽性だったから必ず病気」というわけではなく、有病率が低い集団での陽性反応には偽陽性の可能性も相応にあることを理解し、精密検査の必要性を適切に説明できることが、患者さんへの正確な情報提供につながります。

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