【第111回薬剤師国家試験】問24 モントリオール議定書キガリ改正の規制対象物質 解説

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第111回 問24
第111回 問24
🌿 必須問題|衛生
モントリオール議定書キガリ改正の規制対象物質
📋 問題文
オゾン層破壊作用はないが、地球温暖化の抑制を目的としてモントリオール議定書キガリ改正(注)の規制対象となっているのはどれか。1つ選べ。
(注)モントリオール議定書キガリ改正:オゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書キガリ改正
1
ブロモフルオロカーボン
2
臭化メチル
3
クロロフルオロカーボン
4
ハイドロフルオロカーボン
5
ハイドロクロロフルオロカーボン
正解です!
素晴らしい!下の解説も確認してみましょう。
×
不正解です。正解は 4(ハイドロフルオロカーボン) です。
下の解説でしっかり確認しましょう!
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問題のキーワードは「オゾン層破壊作用はない」「地球温暖化の抑制を目的」「キガリ改正」の3点です。この条件を満たすのはハイドロフルオロカーボン(HFC)だけです。

🔑 整理:物質名と規制の関係

モントリオール議定書(1987年):オゾン層破壊物質の規制
 → CFC・HCFC・臭化メチルなど塩素・臭素を含む物質が対象

キガリ改正(2016年採択):HFCの段階的削減を追加
 → HFCはオゾン層を破壊しないが、CO₂の数百〜数千倍の地球温暖化係数(GWP)を持つ温室効果ガス
選択肢物質名(略称)組成の特徴オゾン層破壊温暖化規制
1 ブロモフルオロカーボン(ハロン) C・F・Br 非常に大きい 大きい モントリオール議定書(全廃)
2 臭化メチル(CH₃Br) C・H・Br 大きい 中程度 モントリオール議定書(全廃)
3 クロロフルオロカーボン(CFC) C・F・Cl のみ 大きい 大きい モントリオール議定書(全廃)
4 ★ ハイドロフルオロカーボン(HFC) C・H・F のみ(Cl・Br なし) なし 非常に大きい キガリ改正(段階的削減)
5 ハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC) C・H・F・Cl 中程度 中程度 モントリオール議定書(段階的廃止)
⚠️ 引っかけポイント:
HCFC(選択肢5)はHと同じく水素を含むが、塩素(Cl)も含むのでオゾン層を破壊する。キガリ改正ではなくモントリオール議定書本体で規制
CFC(選択肢3)はいわゆるフロンガス。オゾン層破壊の主犯格でモントリオール議定書で全廃
・HFCを識別するポイント:ClもBrも含まない(H・F・Cのみ)→ オゾン破壊なし→ キガリ改正の対象
🏥 臨床メモ
あおい
💊 薬剤師 あおい

HFCは医療現場とも関わりがあります。吸入薬のうちpMDI(加圧式定量噴霧吸入器)は噴射剤としてガスを使用しており、かつてはCFCが使われていましたが、オゾン層保護のため現在はHFC(ノンCFC)に切り替えが進んでいます。一方、DPI(ドライパウダー吸入器)やSMI(ソフトミストインヘラー)は噴射剤を使用しないタイプもあります。

ただしHFC自体も温室効果ガスであるため、今後はpMDIについてもさらに地球温暖化係数の低い代替噴射剤への移行が世界的に議論されています。環境問題は薬剤師にも無縁ではない話題です。

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