第111回
問43
💊 必須問題|薬剤
限外ろ過法を用いて算出される薬物パラメータ
問題文
限外ろ過法を用いて算出される薬物パラメータはどれか。1つ選べ。
1
油/水分配係数
—
2
酸塩基解離定数
—
3
血球移行率
—
4
血漿タンパク結合率
—
5
全身クリアランス
—
正解です!
素晴らしい!下の解説も確認してみましょう。
不正解です。正解は 4(血漿タンパク結合率) です。
下の解説でしっかり確認しましょう!
解説を見る
▼
限外ろ過法(ultrafiltration法)は、血漿を限外ろ過膜に通してタンパク質を除去し、ろ液中の遊離型薬物濃度を測定する方法です。血漿中の全薬物濃度とろ液中の遊離型濃度を比較することで血漿タンパク結合率を算出できます。
🔑 限外ろ過法による血漿タンパク結合率の算出
血漿(タンパク結合型+遊離型)を限外ろ過膜で処理
→ タンパク質(+結合型薬物)は膜を通過できない
→ ろ液に遊離型薬物のみ通過
血漿タンパク結合率(%)=(1 − ろ液中濃度 ÷ 血漿中全濃度)× 100
血漿(タンパク結合型+遊離型)を限外ろ過膜で処理
→ タンパク質(+結合型薬物)は膜を通過できない
→ ろ液に遊離型薬物のみ通過
血漿タンパク結合率(%)=(1 − ろ液中濃度 ÷ 血漿中全濃度)× 100
| 選択肢 | パラメータ | 測定・算出方法 |
|---|---|---|
| 1 | 油/水分配係数 | 有機溶媒(オクタノールなど)と水の二相系に薬物を分配させ、それぞれの濃度比から算出 |
| 2 | 酸塩基解離定数(pKa) | 滴定法・分光光度法・キャピラリー電気泳動などでpH変化に対する薬物の解離挙動から算出 |
| 3 | 血球移行率 | 全血と血漿の薬物濃度を比較して算出。限外ろ過ではなく遠心分離で血球と血漿を分離する |
| 4 ★ | 血漿タンパク結合率 | 限外ろ過法:血漿を限外ろ過膜で処理し、ろ液(遊離型)と血漿(全体)の濃度比から算出 |
| 5 | 全身クリアランス | 投与量をAUC(血中濃度-時間曲線下面積)で除して算出。実測値から計算する |
⚠️ 引っかけポイント:
・油/水分配係数(選択肢1)は有機溶媒と水の二相分配で測定。限外ろ過とは無関係
・血球移行率(選択肢3)も血液成分の分離に関わるが、遠心分離で血球と血漿を分離する。限外ろ過ではない
・全身クリアランス(選択肢5)はin vivoデータ(投与量・AUC)から計算するパラメータ。限外ろ過とは無関係
・油/水分配係数(選択肢1)は有機溶媒と水の二相分配で測定。限外ろ過とは無関係
・血球移行率(選択肢3)も血液成分の分離に関わるが、遠心分離で血球と血漿を分離する。限外ろ過ではない
・全身クリアランス(選択肢5)はin vivoデータ(投与量・AUC)から計算するパラメータ。限外ろ過とは無関係
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臨床メモ
▼


💊 薬剤師 あおい
血漿タンパク結合率が高い薬(ワルファリン・フェニトイン・バルプロ酸など)は、タンパク結合率の変化が薬効に直結するため注意が必要です。低アルブミン血症(肝硬変・ネフローゼ症候群・栄養不良)の患者さんでは遊離型薬物濃度が上昇し、予期せぬ副作用が現れることがあります。
また、タンパク結合率の高い薬同士の相互作用(タンパク競合)も重要です。ワルファリンとNSAIDsの併用では、NSAIDsがアルブミン結合部位を競合してワルファリンの遊離型濃度が上昇し、出血リスクが高まります。処方確認の際に意識しておきましょう。










