1回1錠(1日1錠) 1日1回 朝食前 30日分
1日3回 朝昼夕食前 30日分
1日2回 朝夕食後 30日分
血圧115/65 mmHg、HbA1c 7.0%、CCr 90 mL/min、AST 14 IU/L、ALT 16 IU/L、LDL-C 95 mg/dL、TG(トリグリセリド)155 mg/dL、空腹時血糖114 mg/dL
■ 問220:アルドース還元酵素の反応
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
| 1 | × | 反応1は図中でグルコースからラクトール様構造(C1のアルデヒドがラクトン化)への変換。アルドース還元酵素の反応ではない。 |
| 2 | × | 反応2はグルコースからグルコース-6-リン酸(CH₂O-PO₃²⁻)への変換。ヘキソキナーゼ(グルコキナーゼ)が触媒する解糖系の反応。 |
| 3 | × | 反応3はグルコースからグルコン酸(C1がCO₂Hに酸化)への変換。グルコースオキシダーゼ等が触媒する酸化反応。還元ではない。 |
| 4 | × | 反応4はグルコースからグルカル酸(C1とC6が両方CO₂Hに酸化)への変換。酸化反応であり、アルドース還元酵素とは無関係。 |
| 5 | ◯ | 反応5はグルコース(アルデヒド型)からソルビトール(CH₂OH)への変換。アルドース還元酵素がNADPHを用いてアルデヒド基をヒドロキシ基に還元する。ポリオール経路の第1段階反応。 |
・選択肢1〜4の構造式:アルドース還元酵素は「還元」酵素。酸化(→CO₂H)や他の変換ではなく、アルデヒド基(CHO)→ヒドロキシ基(CH₂OH)への還元反応のみが正答。反応2はリン酸化(ヘキソキナーゼ)、反応3・4はCHOやCO₂Hへの酸化反応。
■ 問221:デュロキセチン×パロキセチンの薬物相互作用
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
| 1 | × | 処方1(テネリグリプチン・カナグリフロジン配合錠)はHbA1c 7.0%で概ね良好にコントロールされており、問題となる相互作用もない。減量の根拠なし。 |
| 2 | × | 処方2(エパルレスタット)はCCr 90 mL/minで腎機能良好、用量50 mg×3回は標準用量。減量の根拠なし。 |
| 3 | × | エパルレスタットは食前投与が標準(食後では吸収が若干低下する可能性があるが、食前投与自体は問題なし)。食後変更の積極的根拠なし。 |
| 4 | × | デュロキセチン20 mg×2回は糖尿病性神経障害への標準的開始用量。単純な減量ではなく、相互作用の問題を解決すべきである。 |
| 5 | ◯ | デュロキセチンとパロキセチンはともにCYP2D6阻害薬であり、相互作用によりデュロキセチン血中濃度が上昇する。さらに両剤のセロトニン作用増強によるセロトニン症候群リスクもある。ミロガバリンベシル酸塩は糖尿病性末梢神経障害性疼痛の適応をもち、CYP関与がなく相互作用の懸念がないため、変更提案として適切。 |
・選択肢4(デュロキセチンを減量):問題の本質はCYP2D6相互作用であり、単純減量では解決しない。相互作用のない薬剤への変更が適切。
・選択肢5(ミロガバリンへ変更):正答だが、パロキセチンは「他の医療機関で処方」という情報を聞き取りで把握していないと気づけない。お薬手帳の確認と丁寧な聞き取りが前提。
・📌 豆知識:ミロガバリン(タリージェ)はプレガバリン・ガバペンチンと同系統のCaチャネルα₂δリガンドで、糖尿病性神経障害疼痛の保険適応をもつ。腎排泄型でCYP関与なし。


デュロキセチン(SNRI)もパロキセチン(SSRI)も、単独でもCYP2D6の阻害薬です。これらを服用している患者さんに、CYP2D6で代謝される薬(三環系抗うつ薬・抗精神病薬・β遮断薬・オピオイドなど)が処方されると、血中濃度が予想外に上昇することがあります。
CYP2D6を阻害する代表的な薬剤として覚えておきたいもの:
・パロキセチン(強力な阻害)
・フルオキセチン(強力な阻害)
・デュロキセチン(中等度の阻害)
・アミオダロン(中等度の阻害)
また、デュロキセチン+パロキセチンのようにセロトニン作動薬が重なる場合は、CYP経由の血中濃度上昇に加えてセロトニン症候群のリスクも生じます。セロトニン症候群は「精神症状(興奮・錯乱)+神経筋症状(ミオクローヌス・反射亢進)+自律神経症状(発熱・頻脈・発汗)」の三徴で疑い、重症化すると致死的になりえます。セロトニン作動薬の多剤併用は常に意識しておきましょう。
糖尿病性神経障害性疼痛の治療薬の選択肢は、①エパルレスタット(アルドース還元酵素阻害)、②デュロキセチン(SNRI)、③プレガバリン・ミロガバリン(Ca²⁺チャネルα₂δリガンド)の3系統が中心です。パロキセチンのようなCYP2D6阻害薬を服用中の場合は、腎排泄型でCYPの影響をほとんど受けないミロガバリンが選びやすい選択肢です。CYP関与がないため他剤との血中濃度変動の心配がなく、処方設計がシンプルになります。
「他の医療機関で処方された薬」の見落とし防止のためにも、お薬手帳の確認と丁寧な聞き取りが重要です。










