【第111回薬剤師国家試験】問45 点滴静注時のイヌリン濃度の関係(Cp・C原尿・C尿) 解説

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第111回 問45
第111回 問45
💊 必須問題|薬剤
点滴静注時のイヌリン濃度の関係(Cp・C原尿・C尿)
問題文
イヌリンを点滴静注するとき、定常状態における血漿中イヌリン濃度(Cp)、糸球体ろ過された直後の尿(原尿)に含まれるイヌリンの濃度(C原尿)及び排泄される尿に含まれるイヌリンの濃度(C尿)の関係を最も適切に表しているのはどれか。1つ選べ。
1
Cp ≒ C原尿 ≒ C尿
2
Cp ≒ C原尿 > C尿
3
Cp ≒ C原尿 < C尿
4
Cp > C原尿 > C尿
5
Cp < C原尿 < C尿
正解です!
素晴らしい!下の解説も確認してみましょう。
×
不正解です。正解は 3(Cp ≒ C原尿 < C尿 です。
下の解説でしっかり確認しましょう!
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イヌリンは糸球体でろ過されるが、尿細管での再吸収も分泌もされない物質です。そのため糸球体ろ過直後の原尿中濃度は血漿中濃度とほぼ等しく(Cp ≒ C原尿)、その後尿細管で水が再吸収されてイヌリン自体は再吸収されないため、尿が濃縮されてイヌリン濃度は上昇します(C尿 > C原尿)。

🔑 イヌリンの腎での挙動を整理
① 糸球体ろ過:イヌリンは自由にろ過される(タンパク非結合・低分子)
 → C原尿 ≒ Cp(血漿の遊離型濃度と等しい)
② 尿細管再吸収:なし
③ 尿細管分泌:なし
④ 尿細管で水が再吸収される → 尿が濃縮 → C尿 ≫ C原尿

Cp ≒ C原尿 < C尿

この性質からイヌリンクリアランスは糸球体ろ過率(GFR)の指標として使われる。
物質の腎での挙動Cp と C原尿の関係C原尿 と C尿の関係代表物質
ろ過のみ(再吸収・分泌なし) Cp ≒ C原尿 C原尿 < C尿(水の再吸収で濃縮) イヌリン・クレアチニン
ろ過+再吸収あり Cp ≒ C原尿 C原尿 ≧ C尿(再吸収で減少) グルコース・Na⁺・水
ろ過+分泌あり Cp ≒ C原尿 C原尿 < C尿(分泌+濃縮でさらに上昇) PAH(パラアミノ馬尿酸)
⚠️ 引っかけポイント:
・選択肢1(Cp ≒ C原尿 ≒ C尿):尿細管で水の再吸収が起こるため尿は必ず濃縮される。イヌリンが濃縮されないことはない
・選択肢2(Cp ≒ C原尿 > C尿):イヌリンは再吸収されないのに尿中濃度が下がることはない
・選択肢4・5(Cp ≠ C原尿):イヌリンはタンパク非結合・低分子のため糸球体を自由にろ過される。CpとC原尿はほぼ等しい
臨床メモ
あおい
💊 薬剤師 あおい

イヌリンクリアランスは糸球体ろ過率(GFR)の gold standard(最も正確な指標)とされています。ただし外因性イヌリンを投与する必要があり、臨床では煩雑なため、実際には内因性クレアチニンのクリアランス(Ccr)や血清クレアチニン値・eGFRが腎機能評価に広く使われています。

薬局でも腎機能(eGFR・Ccr)は腎排泄型薬物の用量調節に直結します。処方箋に腎機能低下患者へのメトホルミン・アシクロビル・レベチラセタムなどが含まれている場合は、用量が適切か確認する習慣をつけましょう。

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