第111回
問150
理論問題|法規・制度・倫理
服薬指導時における患者の解釈モデル
問150 薬剤師が服薬指導時に患者の解釈モデルを尋ねているのはどれか。2つ選べ。
1
症状を教えてください。
—
2
医師から何と言われましたか。
—
3
これまでにお薬を飲んで、副作用を経験したことはありますか。
—
4
お薬の効果や副作用について、どのようなご不安をお持ちですか。
—
5
お薬を服用するにあたって、どのような支援が必要だとお考えですか。
—
正解です!
患者の解釈モデルを引き出す問いかけを正確に把握できています。
不正解です。正解は 4 と 5 です。
解説で解釈モデルの概念と各問いかけの分類を確認しましょう。
解説を見る
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患者の解釈モデル(Explanatory Model)とは
Kleinmanらが提唱した概念。患者が自分の病気や治療について持つ独自の考え・信念・期待・不安のこと。解釈モデルを引き出す問いかけは以下の要素を含む:
・病気や症状の原因についての考え
・治療への期待・希望
・薬や治療に対する不安・懸念
・必要だと思う支援・サポート
★ キーワード:「患者自身がどう思うか・何を求めるか」を尋ねるのが解釈モデルへの問いかけ
Kleinmanらが提唱した概念。患者が自分の病気や治療について持つ独自の考え・信念・期待・不安のこと。解釈モデルを引き出す問いかけは以下の要素を含む:
・病気や症状の原因についての考え
・治療への期待・希望
・薬や治療に対する不安・懸念
・必要だと思う支援・サポート
★ キーワード:「患者自身がどう思うか・何を求めるか」を尋ねるのが解釈モデルへの問いかけ
【各選択肢の解説】
| 選択肢 | 問いかけ | 判定・分類 |
|---|---|---|
| 1 | 「症状を教えてください」 | × これは患者の客観的な症状・病状の聴取であり、医療者側が情報を収集する問いかけ。患者自身の解釈・考え・不安を尋ねるものではない |
| 2 | 「医師から何と言われましたか」 | × 医師の説明内容(診断・治療方針)を確認する問いかけ。患者自身の解釈ではなく、医師からの情報を収集するもの |
| 3 | 「これまでに副作用を経験したことはありますか」 | × 過去の副作用歴の確認(服薬歴・アレルギー歴の収集)であり、患者の解釈モデルを探るものではない。重要な情報収集だが、解釈モデルへの問いかけとは分類される |
| 4 ★ | 「お薬の効果や副作用について、どのようなご不安をお持ちですか」 | ◯ 患者が薬に対してどのような不安・懸念を持っているかを尋ねる問いかけ。これはまさに解釈モデルの核心である「薬・治療に対する患者自身の考え・懸念」を引き出すもの |
| 5 ★ | 「お薬を服用するにあたって、どのような支援が必要だとお考えですか」 | ◯ 患者がどのようなサポートを必要・期待しているかを尋ねる問いかけ。患者自身の視点から必要な支援を確認しており、解釈モデルの「期待・希望」の要素を引き出している |
⚠️ 引っかけポイント(選択肢順):
・選択肢1・2・3:いずれも情報収集(症状・医師の説明・副作用歴)であり、患者の解釈・感情・期待を尋ねるものではない
・解釈モデルのキーワードは「患者がどう思うか・何を不安に思うか・何を求めるか」→ 主語が患者の主観
・選択肢1・2・3:いずれも情報収集(症状・医師の説明・副作用歴)であり、患者の解釈・感情・期待を尋ねるものではない
・解釈モデルのキーワードは「患者がどう思うか・何を不安に思うか・何を求めるか」→ 主語が患者の主観
臨床メモ
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薬剤師 あおい
解釈モデルを意識した服薬指導は、患者さんのアドヒアランス向上に直結します。「症状は?」「医師の説明は?」だけでなく、「どんなことが不安ですか?」「どんなサポートがあれば飲み続けられますか?」と尋ねることで、患者さんが薬を飲まない本当の理由(副作用への恐怖・飲み忘れへの懸念・費用の心配など)が見えてきます。
患者中心の医療(Patient-Centered Care)の実践として、解釈モデルを引き出す問いかけは薬剤師の面談スキルの基本です。特に多剤服用・慢性疾患・精神科領域の患者さんへの対応で活きる考え方です。










