市販の保湿剤の選び方|ヘパリン類似物質・尿素・ワセリンの違いを薬剤師が解説【早見表】

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あおい

ドラッグストアに保湿剤がたくさんあって、どれを選べばいいかわからない

この記事はこういった悩みをもった薬剤師や患者さん向けです。

あおい

こんにちは。薬剤師のあおい(@yaku_medical)です。

乾燥する季節、よく聞かれる相談です。

保湿剤は、商品名よりも中に入っている成分で働きが変わります。

カサカサ・ガサガサ・ヒリヒリといった乾燥のタイプに合わせて成分を選び、塗る部位に合わせて剤形を選ぶのがポイントです。

この記事では、市販の保湿剤に使われる主な成分の違いと選び方を、早見表でわかりやすくまとめます。

この記事でわかること
  • 市販の保湿剤に使われる主な成分(ヘパリン類似物質・尿素・ワセリン)の違い
  • 顔・手荒れ・かかと・子どもなど、悩みに合った成分と剤形の選び方
  • 買う前に確認したい使用上の注意と、処方薬との違い

※本記事にはプロモーション(広告)が含まれています。

目次

結論:保湿剤は「乾燥のタイプ」で成分を選ぶ

結論:市販の保湿剤の選び方
  • まず成分を見る。名前やパッケージより、何が入っているかで働きが決まる
  • 乾燥のタイプ(カサカサ・ガサガサ・ヒリヒリ)に合わせて成分を選ぶ
  • 次に剤形(軟膏・クリーム・ローション)を、塗る部位と季節で選ぶ
ヘパリン類似物質カサカサ・粉をふく乾燥角層に水分を抱え込ませて、うるおいを保つ。向いている:体・手足の乾燥肌、子どもの乾燥肌
尿素ガサガサ・硬くなった皮膚水分を保ちながら、厚く硬くなった角質をやわらかくする。向いている:かかと・ひじ・ひざ
ワセリンヒリヒリ・刺激に弱い皮膚皮膚の表面をおおって水分の蒸発を防ぎ、外の刺激から守る。向いている:唇・目のまわり・赤ちゃん・ひび割れ
セラミドなど毎日のスキンケア肌のうるおい成分を補う化粧品・医薬部外品。向いている:症状は軽く、日常のケアをしたい人

【早見表】成分別の比較

項目ヘパリン類似物質尿素ワセリンセラミドなど
主な区分第2類医薬品・医薬部外品第3類医薬品・医薬部外品第3類医薬品・化粧品化粧品・医薬部外品
働き水分を保つ
血行促進・抗炎症
水分を保つ
硬い角質をやわらかく
表面をおおって
水分の蒸発を防ぐ
肌のうるおいを補う
向いている乾燥カサカサ・粉ふきガサガサ・ゴワゴワヒリヒリ・ひび割れ軽い乾燥の予防
しみにくさしみにくいしみやすい傷・ひび割れには不向きとてもしみにくい製品による
顔への使用使える製品が多い目のまわりは避ける使える顔用の製品を選ぶ
注意したい人出血しやすい病気のある人傷・ただれ・炎症がある人特になし(かぶれたら中止)製品の表示を確認
処方薬の例ヒルドイドウレパール、ケラチナミンプロペト、白色ワセリン—

※区分や効能は製品ごとに異なります。購入前にパッケージの表示を確認してください。

悩み・部位別の選び方

悩み・部位選ばれやすい成分ポイント
体の乾燥・粉ふきすね・背中・腕ヘパリン類似物質広い範囲にはローションや泡タイプが塗りやすい
かかと・ひじ・ひざのガサガサ尿素ひび割れて痛いときは、しみにくいワセリンやヘパリン類似物質に
手荒れ・あかぎれヘパリン類似物質 ワセリン水仕事の後はこまめに。ひび割れにはワセリンで保護
顔・目のまわりヘパリン類似物質 ワセリン顔に使える製品か表示を確認。目のまわりはワセリンが使いやすい
唇ワセリン口に入りやすいので、ワセリンや唇用の製品を
赤ちゃん・子どもワセリン ヘパリン類似物質対象年齢の表示を確認。迷ったら小児科・薬剤師に相談
かゆみもある乾燥ヘパリン類似物質かゆみ止め配合品かゆみ止め配合品は使えない人の条件があるので注意事項を確認

剤形の選び方

剤形使用感向いている場面
軟膏べたつくが、刺激が少なく保護力が高いひび割れ・あかぎれ、乾燥が強い冬場、寝る前
クリーム伸びがよく、べたつきが少ない日中の手・顔、べたつきが苦手な人
ローション・乳液さらっとして広げやすい体の広い範囲、毛のある部位、夏場
泡・スプレー軽く、すばやく塗れる背中など手が届きにくい部位、子ども

※同じ成分でも、剤形によって使用感が大きく変わります。続けやすいものを選ぶことがいちばん大切です。

買う前に確認したい使用上の注意

パッケージの「使用上の注意」で確認したいこと
  • ヘパリン類似物質:血友病・血小板減少症など、出血しやすい病気のある人は使えない
  • かゆみ止めなどが配合された製品:「アトピー性皮膚炎の人は使用しない」など、使えない人が決められていることがある
  • 尿素:傷・ひび割れ・ただれ・炎症のある部位、目のまわりや粘膜には使わない
  • 子どもに使うときは、対象年齢の表示を確認する
こんなときは医療機関へ
  • 赤み・ジュクジュク・強いかゆみなど、湿疹になっている
  • しばらく使っても良くならない、かえって悪くなった
  • 広い範囲に症状がある、乳児で症状が強い
保湿剤は乾燥を整えるものです。炎症が起きている場合は、ステロイドなど治療の薬が必要なことがあります。
あおい

ステロイド外用薬の強さについて知りたい方はこちらで紹介しています♪

処方薬(ヒルドイドなど)との違い

ヘパリン類似物質の市販薬には、処方薬のヒルドイドと同じ濃度(0.3%)の製品もあります。主な違いは次のとおりです。

項目処方薬市販薬
入手方法医師の診察・処方が必要ドラッグストアや通販で買える
費用保険が使える先発品を希望すると選定療養の対象全額自己負担
効能・使い方医師が症状に合わせて指示パッケージに書かれた効能の範囲で使う
添加成分有効成分はヘパリン類似物質のみかゆみ止めやビタミンなどを配合した製品もある

※湿疹がある、症状が広い、子どもの症状が強いといった場合は、市販薬で様子を見るより受診がおすすめです。

あおい

ヒルドイドとプロペトの違いについて知りたい方はこちらで紹介しています♪

成分別の市販品の例

このコーナーについて成分ごとに、通販などで手に入る製品の例を紹介しています(順不同)。特定の製品をすすめるものではありません。医薬品・医薬部外品・化粧品で使い方や表示できる内容が異なるため、効能・使用上の注意は必ず製品の表示を確認してください。
PRヘパリン類似物質TIAS ヒルドケア モイスチャー 化粧水

医薬部外品|TIAS

ヘパリン類似物質を配合した化粧水タイプ。さらっとして、体など広い範囲に使いやすい剤形です。

PR尿素ケラチナミンコーワ20%尿素配合クリーム

第3類医薬品|興和

尿素20%配合のクリーム。傷やひび割れ、炎症のある部位には使わないでください。

PRワセリンヴァセリン オリジナル ピュアスキンジェリー

化粧品|ユニリーバ

ワセリン(ペトロラタム)のジェリー。皮膚の表面をおおって、乾燥から守ります。

PRワセリンサンホワイト

化粧品|日興リカ

高精製のワセリン。香料・着色料・保存料は使われていません。

よくある質問

市販のヘパリン類似物質は、ヒルドイドと同じもの?
有効成分は同じヘパリン類似物質で、同じ0.3%の製品もあります。ただし、添加物や剤形、使い心地は製品ごとに違います。また、かゆみ止めなどが配合された製品は、使えない人の条件が加わることがあります。
尿素クリームを塗ったらしみた
尿素は、傷やひび割れ、炎症のある部位に塗ると刺激を感じやすい成分です。しみる場合は使用を中止し、ワセリンなど刺激の少ないものに切り替えるか、薬剤師に相談してください。
ワセリンだけで保湿できる?
ワセリンは水分の蒸発を防ぐ働きで、水分を与える働きはありません。入浴後など肌がしっとりしているうちに塗るか、ヘパリン類似物質などを塗った上に重ねると効果的です。
保湿剤はいつ塗るのがいい?
入浴後1時間以内を目安に塗ると、肌のうるおいを保ちやすくなります。1日2回(朝と入浴後)塗ると、1回より保湿効果が高かったという報告もあります。
医薬品と化粧品の保湿剤は何が違う?
医薬品は、乾皮症などの症状に対する効能が認められたものです。化粧品は、肌をすこやかに保つ日常のケアに使うものです。症状がある場合は、医薬品の効能を確認して選びましょう。

まとめ

市販の保湿剤の選び方 まとめ
  • カサカサにはヘパリン類似物質、ガサガサには尿素、ヒリヒリにはワセリン
  • 剤形は、ひび割れや冬場は軟膏、日中や顔はクリーム、広い範囲はローション
  • 出血しやすい病気、傷・ただれ、アトピー性皮膚炎の有無など、使用上の注意を確認
  • 湿疹や強いかゆみがあるときは、保湿剤だけで様子を見ずに受診を

どれを選べばいいか迷ったら、ドラッグストアや薬局の薬剤師に、症状と使う部位を伝えて相談してくださいね。

あおい

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