【第110回薬剤師国家試験】問7 薬物に含まれる金属元素 M の同定 解説

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第110回 問7
第110回 問7
理論問題|化学
薬物に含まれる金属元素 M の同定
【設問】

以下の薬物に含まれる金属元素 M として適切なのはどれか。1つ選べ。

構造式
問7(化学)
1
Li
2
Mg
3
Al
4
Ca
5
Zn
正解です!
構造式からアルドキソトリル(尿酸+Al)を正しく同定できました。
×
不正解です。正解は 3 です。
解説でアルドキソトリルの構造と金属元素の役割を確認しましょう。
解説を見る

【問7】構造式からの薬物・金属元素の同定

この構造式は、胃腸薬・皮膚科外用薬として広く用いられるアルジオキサ(アルミニウムジヒドロキシアラントイネート)である。構造式中の金属元素 M は、2つの −OH 基1つの −O− 結合(有機骨格への配位)の、計3本の結合手を持っている。ここから「M は3価の金属元素である」と一瞬で判断できる。選択肢の中で3価の陽イオン(Al³⁺)となるのはアルミニウム(Al)だけである。

構造の読み取りポイントを整理する。

構造上の特徴読み取り・判断
5員環(ヒダントイン骨格)N、C=O、NH を含む複素環。アラントインの部分構造に対応する。
-NH-CO-NH₂(ウレイド基)アラントインの特徴的な置換基。尿酸の酸化代謝物であるアラントインの構造を示す。
O-M(OH)₂ の結合様式M は2つの −OH 基と1つの有機骨格(−O−)と結合しており、計3本の単結合手を持つ。選択肢の中で3価の陽イオン(Al³⁺)となるのはアルミニウム(Al)だけであるため、この時点で正解を3に絞り込める。
正解:M = Al(アルミニウム)アラントイン・アルミニウム塩は収れん・消炎作用を示し、外用薬(デオドラント、皮膚炎治療薬)に使用される。

したがって、正解は 3(Al) である。

選択肢1(Li):1価の陽イオン(Li⁺)であり、3本の結合手を持つ M とは価数が合わない。炭酸リチウムは双極性障害の治療薬として有名だが、この構造とは無関係。
選択肢2(Mg)・4(Ca)・5(Zn):これらはすべて通常2価の陽イオン(Mg²⁺、Ca²⁺、Zn²⁺)となる金属元素である。今回の構造式では M が −O−M(OH)₂ として3本の単結合を形成しており、2価の金属では価数が適合しないため、すべて誤りとなる。
臨床メモ
あおい
薬剤師 あおい

金属元素を含む薬物の問題では、「金属の価数(結合手の数)を数える」のが最大の近道です!構造式の M の部分を見ると、−OH が2つと、左側の −O− が1つで、合計3本の単結合の手が伸びていますよね。薬学の国試に出る代表的な金属の中で、3価(結合手が3本)になるのはアルミニウム(Al)くらいしかありません。1価のリチウム、2価のマグネシウム・カルシウム・亜鉛はこれだけで一瞬に消去できますよ。

アラントインは尿酸がウリカーゼで酸化されて生じる代謝産物で、皮膚の細胞増殖促進・消炎作用があり、外用薬の有効成分として配合されます。「アラントイン+アルミニウム」という組み合わせは国試でも繰り返し出題されるセットですので、この構造骨格(ヒダントイン環+ウレイド基)を頭に入れておきましょう。

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