・選択肢1(エナンチオマー):CH₂OH と環内酸素(O)の左右の位置関係が A と反転しており、すべての炭素の「上・下」配置が A と完全に真逆(C1=下・C2=上・C3=下・C4=下・C5=下)になっている。これはD体(化合物A)に対するL体(鏡像異性体:エナンチオマー)の関係であり、アノマーではない。
・選択肢2:C1 以外の複数の炭素で OH 配置が A と異なる。エピマーまたは別の立体異性体。
・選択肢3:C2 の OH 配置が A と異なる(C2-エピマーに相当)。C1 以外が異なるためアノマーではない。
・選択肢5:環の向き(CH₂OH の位置)が A と異なり、かつ複数の置換基配置が変化している。アノマーではない。
用語
定義・代表例
アノマー
C1(アノメリック炭素)のみ配置が異なる 例:α-グルコース ⇄ β-グルコース
エピマー
C1 以外の1つの不斉炭素のみ配置が異なる 例:グルコース と ガラクトース(C4-エピマー)
エナンチオマー
すべての不斉炭素の配置が逆(鏡像関係) 例:D-グルコース と L-グルコース
ジアステレオマー
一部の不斉炭素の配置が異なる (アノマー・エピマーを含む上位概念)
臨床メモ▼
薬剤師 あおい
糖の立体異性体の用語比較は上の解説表をご覧ください。ハース投影式を解くときは、まず「環内酸素(O)が右上・CH₂OH が左上(上向き)」という基本骨格がキープされているかを最初に確認するのが鉄則です。骨格がひっくり返っている選択肢はアノマー候補から即除外できるので、あとはC2〜C5の「上・下」が A と一致しているかを確認するだけですよ!