第111回
問123
理論問題|衛生
我が国の健康増進対策
問123 我が国の健康増進対策に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
1
スマート・ライフ・プロジェクトは、「適度な運動」「適切な食生活」「禁煙」「健診・検診の受診」を基本テーマとした国民運動である。
—
2
国民健康・栄養調査は、健康増進法に基づいて5年ごとに実施されている。
—
3
日本人の食事摂取基準は、国民の栄養摂取の改善に向け、食育基本法に基づいて定められている。
—
4
特定健康診査・特定保健指導は、生活習慣病の予防を目的として30〜64歳を対象に実施されている。
—
5
がんの実態把握を目的として、がん登録等の推進に関する法律に基づいて全国がん登録が実施されている。
—
正解です!
スマート・ライフ・プロジェクトの4テーマと、がん登録等推進法に基づく全国がん登録が正解です。
不正解です。正解は 1 と 5 です。
解説で各制度の根拠法・対象・頻度を確認しましょう。
解説を見る
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健康増進対策の主な制度と根拠法
・健康増進法:国民の健康増進を総合的に推進するための基本法。国民健康・栄養調査・受動喫煙防止などを規定
・食育基本法:食育の推進に関する基本法。食育推進基本計画の策定などを規定
・高齢者の医療の確保に関する法律(高確法):特定健康診査・特定保健指導の実施を規定
・がん登録等の推進に関する法律(がん登録推進法):全国がん登録の実施を規定(2016年施行)
・健康増進法:国民の健康増進を総合的に推進するための基本法。国民健康・栄養調査・受動喫煙防止などを規定
・食育基本法:食育の推進に関する基本法。食育推進基本計画の策定などを規定
・高齢者の医療の確保に関する法律(高確法):特定健康診査・特定保健指導の実施を規定
・がん登録等の推進に関する法律(がん登録推進法):全国がん登録の実施を規定(2016年施行)
【各選択肢の解説】
| 選択肢 | 記述 | 判定・理由 |
|---|---|---|
| 1 ★ | スマート・ライフ・プロジェクトの4テーマ | ◯ スマート・ライフ・プロジェクト(厚生労働省)は健康寿命の延伸を目指す国民運動。基本テーマは①適度な運動、②適切な食生活、③禁煙、④健診・検診の受診の4つ。企業・団体が参加して国民への働きかけを行う |
| 2 | 国民健康・栄養調査は健康増進法に基づいて5年ごとに実施 | × 根拠法(健康増進法)は正しいが、実施頻度が誤り。国民健康・栄養調査は毎年実施される(ただし大規模調査は数年に一度)。5年ごとではない |
| 3 | 日本人の食事摂取基準は食育基本法に基づいて定められている | × 日本人の食事摂取基準の根拠法は健康増進法(第16条の2)。食育基本法ではない。食育基本法は食育の推進(食に関する知識・判断力の育成)を目的とした法律であり、栄養摂取基準の策定は含まれない |
| 4 | 特定健康診査・特定保健指導は30〜64歳を対象に実施 | × 対象年齢が誤り。特定健康診査・特定保健指導は40〜74歳を対象に実施される(高齢者の医療の確保に関する法律に基づく)。30歳は含まれない |
| 5 ★ | がん登録等推進法に基づいて全国がん登録が実施されている | ◯ 2016年に施行されたがん登録等の推進に関する法律(がん登録推進法)に基づき、全国がん登録が実施されている。がんの罹患・診療・転帰などのデータを一元的に収集・管理し、がん対策の立案・評価に活用される |
⚠️ 引っかけポイント:
・選択肢2:国民健康・栄養調査は「毎年実施」。5年ごとではない
・選択肢3:食事摂取基準の根拠法は「健康増進法」。食育基本法ではない
・選択肢4:特定健康診査の対象は「40〜74歳」。30歳は含まれない
・選択肢2:国民健康・栄養調査は「毎年実施」。5年ごとではない
・選択肢3:食事摂取基準の根拠法は「健康増進法」。食育基本法ではない
・選択肢4:特定健康診査の対象は「40〜74歳」。30歳は含まれない
臨床メモ
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薬剤師 あおい
特定健康診査(メタボ健診)では腹囲・血圧・血糖・脂質を測定し、メタボリックシンドロームのリスクに応じて特定保健指導(情報提供・動機づけ支援・積極的支援)を行います。薬剤師も保健指導の担い手として関わる機会が増えています。
全国がん登録(選択肢5)により、日本全国のがん患者データが一元管理され、がんの罹患動向・生存率・治療実態の把握が可能になりました。薬剤師は患者のがん登録への同意説明や、登録データを活用したがん対策への理解も求められます。










