【臨床検査値】白血球数(WBC)・分画の基準値と見方を解説!高い・低い原因は?

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フク太郎

白血球数(WBC)と白血球分画ってどんな検査値なんだろう?

✅臨床検査値のことを学びたい
✅白血球数(WBC)について知りたい
✅白血球分画について知りたい

この記事はこういった悩みをもった方向けです。

あおい

こんにちは。薬剤師のあおい(@yaku_medical)です!

この記事では、炎症の指標である「白血球数(WBC)」と「白血球分画」についてまとめていきます!

目次

【臨床検査値】白血球数(WBC)・分画の基準値と見方を解説!高い・低い原因は?

血球について

あおい

血球は、3種類あります。

🩸 血球の基礎知識
血球は大きく分けて3種類あります
🔴
赤血球
🛡️
白血球
🩹
血小板
👶 造血工場の移り変わり
🥚
胎児期(初期)
卵黄嚢 (らんおうのう)
🏢
胎児期(中期〜)
肝臓 (+脾臓)
🦴
出生後〜大人
骨髄

白血球について

あおい

白血球は、5種類あります。

🛡️ 白血球の5人の戦士(分類)
それぞれの「得意な相手」を覚えよう!
🦠
好中球 (こうちゅうきゅう)
主に細菌を食べて分解する(貪食)
⚔️
リンパ球
ウイルス感染細胞やがん細胞を攻撃
(T細胞・B細胞・NK細胞)
🍽️
単球 (たんきゅう)
血管外に出てマクロファージになり、異物を大食いする
🐛
好酸球 (こうさんきゅう)
寄生虫感染やアレルギー反応に関与
🤧
好塩基球 (こうえんききゅう)
ヒスタミン等を放出し、即時型アレルギーに関与
💡 試験に出る!数の多い順(白血球分画)
校の リカ ちゃん れず 延期
:好中球
(約60%)
リカ:リンパ球
(約30%)
:単球
(約5%)
:好酸球
(約3%)
延期:好塩基球
(1%以下)

白血球分画について

📊 白血球分画(WBC分画)の基準値
白血球分画とは?
白血球全体を100%とした時の、各細胞(5種類)の割合のこと。
白血球数(WBC)基準値
3,300 ~ 8,600 /μL
▼ 割合のイメージ(色の面積で覚えよう!)
🥇
好中球 (Neut)
※最も多い
40 ~ 60 %
🥈
リンパ球
26 ~ 40 %
単球
3 ~ 6 %
好酸球 (EOS)
2 ~ 4 %
最小
好塩基球 (BASO)
※最も少ない
0 ~ 2 %

白血球の働き

あおい

白血球には5種類ありますが、の主な働きは、体内に侵入した病原体や異物から身体を守ることです。

🩺 白血球5種類の「主な働き」詳細
🦠 好中球 (Neut) 最多
白血球の中で最も多く、以下のステップで感染防御や異物の除去を行います。
① 接着 ② 遊走 ③ 貪食 ④ 殺菌
🛡️ リンパ球
免疫応答に関与します。
  • Bリンパ球:抗体産生(液性免疫)
  • Tリンパ球:感染細胞への攻撃や司令塔(細胞性免疫)
🧙 単球
血管内から末梢組織へ「遊走」すると、姿を変えて(分化して)働きます。
単球 (血管内) ➡ 分化 ➡ 樹状細胞 or マクロファージ
🍓 好酸球 (EOS)
異物の除去や、アレルギー反応の調節に関与します。
🧪 好塩基球 (BASO)
異物の除去や、活性化時のヒスタミンの分泌などに関与します。
(即時型アレルギー反応)

白血球数に異常を来す疾患

あおい

白血球数に異常を来す疾患には、様々なものが含まれます。

🚑 白血球数に異常をきたす主な原因
白血球数の異常は、主に以下の4つで起こります
🩸
血液疾患
(白血病など)
🦠
感染症
(細菌・ウイルス)
🦋
膠原病
(自己免疫疾患)
💊
薬剤性
(副作用など)
💡 ここが重要!
白血球数が「増えている」か「減っている」かだけでなく、
どの血球(分画)が関与しているかを考える必要があります。
なぜ「好中球」に注目するのか?
好中球は、白血球全体の半分以上(約60%)を占めているため、白血球数全体の増減に最も影響します。
好中球 (過半数)
その他
▲ 白血球全体の内訳イメージ
● 役割:
体内に侵入した細菌などをいち早く発見して処理する、生体防御の中心的な役割を担っています。
あおい

次は、好中球が異常値を示す要因を見ていきましょう。

好中球が増加する要因

📈 好中球が増加する要因
① 急性細菌感染症 (細菌性の風邪など)
🦠
細菌感染
好中球 ⬆
VS
🧬
ウイルス性
一般的に…
リンパ球 ⬆
(好中球は減少)
② 薬物 (薬剤師として見るべきポイント!)
  • 副腎皮質ホルモン(ステロイド)
    ※血管壁から遊離して見かけ上増加する
  • アドレナリン
  • リチウム
  • G-CSF製剤の使用
③ 慢性炎症
自己免疫疾患、慢性肝炎、気管支拡張症、心筋梗塞、外傷、熱傷 など
④ ストレス
過度の運動、急性出血、術後、てんかん発作 など
⑤ 内分泌疾患
クッシング症候群、褐色細胞腫、甲状腺機能亢進症
⑥ 固形腫瘍
・上皮細胞がん(扁平上皮癌、腺がん、未分化がん等)
・非上皮細胞がん(肉腫)
⑦ その他
Sweet病、脾摘後、熱痙攣 など
🚬
⑧ 喫煙
軽度白血球増加の原因としては、最も多い要因です。

好中球が減少する要因

📉 好中球が減少する要因
① ウイルス感染症 (ウイルス性の風邪など)
ウイルスが来ると…
リンパ球 ⤴
(増加)
相対的に…
好中球 ⤵
(減少)
② 薬剤性 (副作用)
💊
抗がん剤 など
骨髄抑制により、造血機能そのものが低下します。
③ 血液疾患 (工場が壊れる)
再生不良性貧血、骨髄異形成症候群 (MDS)、
急性白血病、多発性骨髄腫 など
④ 自己免疫疾患 (自分で壊してしまう)
全身性エリテマトーデス(SLE) など
※SLEは汎血球減少(全部減る)が特徴です。
⑤ 先天性あるいは慢性好中球減少症
周期性好中球減少症、慢性本態性好中球減少症、
自己免疫性好中球減少症 など

発熱性好中球減少症(FN)について

⚠️ 発熱性好中球減少症(FN)
がん薬物療法の「骨髄抑制」による重篤な副作用
好中球が減りすぎて防御力がゼロに近くなり、
ちょっとした菌でも命に関わる状態です。
FNの定義(2つの条件)
🌡️
体温
37.5℃
以上
📉
好中球数
500/μL
未満
(または48時間以内に
500未満に減少が予想される)
🚑 緊急対応が必要!
ただちに広域抗菌薬(抗生物質)の投与を開始する必要があります。
※好中球が少ないため、肺炎などの「画像所見」や「膿」が出にくく、発熱だけが唯一のサインになることも多いです。

関連問題

📝 確認問題(オリジナル)

白血球およびその分画に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. 健常成人の白血球分画の中で、最も割合が多いのはリンパ球である。
  2. 一般的な細菌感染症では、好中球が増加する。
  3. 好酸球は、寄生虫感染やアレルギー疾患で増加する傾向がある。
  4. 一般的なウイルス感染症では、好中球が著しく増加する。
  5. 発熱性好中球減少症(FN)の定義における好中球数は、1000/μL未満である。
▼ タップして解答・解説を見る
正解: 2, 3
1. 誤り ❌

最も多いのは「好中球(40〜60%)」です。
※リンパ球は2番目(26〜40%)です。

2. 正しい ⭕

記述の通りです。細菌感染では、細菌を退治するために好中球が増加します。

3. 正しい ⭕

記述の通りです。好酸球はアレルギー反応や寄生虫の除去に関与します。

4. 誤り ❌

ウイルス感染症では、一般的に好中球は「減少」し、リンパ球が増加する傾向があります。

5. 誤り ❌

発熱性好中球減少症(FN)の定義は、好中球数が「500/μL未満」です。
※37.5℃以上の発熱も必須条件です。

まとめ

今回は、炎症の指標である「白血球数(WBC)」と「白血球分画」についてまとめていきました。

あおい

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