【第111回薬剤師国家試験】問53 装置図から試験法を識別する問題 解説

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第111回 問53
第111回 問53
💊 必須問題|薬剤
装置図から試験法を識別する問題
問題文
日本薬局方の製剤に関する一般試験法のうち、下図の装置を用いるのはどれか。1つ選べ。
試験装置図(傾斜溝・ボール・試験片)
1
製剤均一性試験法
2
展延性試験法
3
比表面積測定法
4
崩壊試験法
5
粘着力試験法
正解です!
素晴らしい!下の解説も確認してみましょう。
×
不正解です。正解は 5(粘着力試験法) です。
下の解説でしっかり確認しましょう!
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図の装置は傾斜溝・ボール・試験片・開閉装置で構成されており、これは粘着力試験法(ボール粘着力試験)の装置です。傾斜した溝をボールが転がり落ち、貼付剤(試験片)の粘着面に接触したとき、ボールが止まる位置(傾斜末端からの距離)で粘着力を評価します。

🔑 ボール粘着力試験の原理
傾斜溝(角度30°)にボールを転がす → 試験片(貼付剤の粘着面)に接触 → ボールが止まる位置を測定

・ボールが近くで止まる(傾斜末端との距離が短い)→ 粘着力が強い
・ボールが遠くまで転がる(距離が長い)→ 粘着力が弱い

貼付剤(湿布・テープ製剤)の品質管理に用いられる。
選択肢試験法装置・方法の特徴
1 製剤均一性試験法 錠剤・カプセルなどの含量均一性を確認。個々の製剤の含量をHPLCなどで測定する。傾斜溝・ボールは使用しない
2 展延性試験法 軟膏・クリームの伸び(展延性)を評価。ガラス板上で一定荷重をかけて広がり面積を測定する
3 比表面積測定法 粉体の比表面積をガス吸着法(BET法)などで測定。傾斜溝・ボールは使用しない
4 崩壊試験法 錠剤・カプセルが規定時間内に崩壊するか確認。昇降する水槽とバスケットを使用する
5 ★ 粘着力試験法 傾斜溝をボールが転がり、貼付剤の粘着面でボールが止まる位置で粘着力を評価(ボール粘着力試験)
⚠️ 引っかけポイント:
展延性試験法(選択肢2)は軟膏・クリームの試験で「伸び」を評価するため粘着とは異なる。ガラス板と荷重を使用する
崩壊試験法(選択肢4)も装置を使う試験だが、昇降する水槽とバスケットが特徴。傾斜溝・ボールとは全く異なる
・図中の「傾斜溝」「ボール」「試験片(貼付剤)」「傾斜末端とボールとの距離」というキーワードが粘着力試験法を示す
臨床メモ
あおい
💊 薬剤師 あおい

貼付剤(湿布・経皮吸収型製剤)の粘着力は、治療効果に直結する重要な品質特性です。粘着力が弱すぎると剥がれやすく薬効が低下し、強すぎると皮膚刺激(かぶれ・発赤)が起きやすくなります。患者さんから「湿布がすぐ剥がれる」「貼り替えるときに痛い」という訴えがあれば、製品の種類変更や貼り方の指導が役立ちます。

また、貼付部位・汗・体毛の有無・皮膚の状態によって粘着力は変わります。「お風呂上がりすぐは皮膚が湿っているので少し乾かしてから貼ると剥がれにくい」といった具体的なアドバイスが喜ばれます。

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