第111回
問62
必須問題|病態・薬物治療
糖尿病合併妊娠における血糖コントロール薬
問題文
糖尿病合併妊娠において血糖コントロールに用いられるのはどれか。1つ選べ。
1
スルホニル尿素薬
—
2
チアゾリジン薬
—
3
ビグアナイド薬
—
4
グリニド薬
—
5
インスリン製剤
—
正解です!
素晴らしい!下の解説も確認してみましょう。
不正解です。正解は 5(インスリン製剤) です。
下の解説でしっかり確認しましょう!
解説を見る
▼
妊娠中は経口血糖降下薬の多くが胎盤を通過して胎児に移行する可能性や、催奇形性・胎児毒性の懸念から原則として使用できません。そのため、糖尿病合併妊娠・妊娠糖尿病における血糖コントロールにはインスリン製剤が用いられます。インスリンはタンパク質(ペプチドホルモン)であるため胎盤を通過せず、母体と胎児を分けて管理できる点が安全性の根拠です。
🔑 妊婦への血糖降下薬の使用可否
インスリン製剤:使用可(タンパク質のため胎盤を通過しない)
経口血糖降下薬(SU薬・ビグアナイド薬・チアゾリジン薬・グリニド薬・DPP-4阻害薬・SGLT2阻害薬・GLP-1受容体作動薬など):原則禁忌(胎盤通過・催奇形性・胎児毒性の懸念)
インスリン製剤:使用可(タンパク質のため胎盤を通過しない)
経口血糖降下薬(SU薬・ビグアナイド薬・チアゾリジン薬・グリニド薬・DPP-4阻害薬・SGLT2阻害薬・GLP-1受容体作動薬など):原則禁忌(胎盤通過・催奇形性・胎児毒性の懸念)
| 選択肢 | 薬剤クラス | 代表薬 | 妊婦への使用 |
|---|---|---|---|
| 1 | スルホニル尿素薬(SU薬) | グリベンクラミド・グリクラジドなど | 禁忌。胎盤を通過し胎児の低血糖を引き起こす可能性がある |
| 2 | チアゾリジン薬 | ピオグリタゾン | 禁忌。動物実験で胎児毒性の報告あり。妊娠中は使用不可 |
| 3 | ビグアナイド薬 | メトホルミン | 禁忌。乳酸アシドーシスリスクおよび胎盤通過の懸念。妊娠中は原則不可 |
| 4 | グリニド薬 | ミチグリニド・ナテグリニドなど | 禁忌。胎盤通過・胎児低血糖リスクの懸念 |
| 5 ★ | インスリン製剤 | 各種インスリン(超速効型・速効型・中間型・持効型など) | 使用可。タンパク質製剤のため胎盤を通過しない。妊娠中の血糖管理の第一選択 |
⚠️ 引っかけポイント:
・スルホニル尿素薬(選択肢1)は胎盤を通過して胎児の低血糖を引き起こす可能性があり禁忌
・チアゾリジン薬(選択肢2)は動物実験で胎児毒性が報告されており禁忌
・ビグアナイド薬(選択肢3)は胎盤通過の懸念と乳酸アシドーシスリスクから妊娠中は原則禁忌
・グリニド薬(選択肢4)はSU薬と同様に膵β細胞からのインスリン分泌促進薬であり、胎児低血糖リスクの懸念から禁忌
・スルホニル尿素薬(選択肢1)は胎盤を通過して胎児の低血糖を引き起こす可能性があり禁忌
・チアゾリジン薬(選択肢2)は動物実験で胎児毒性が報告されており禁忌
・ビグアナイド薬(選択肢3)は胎盤通過の懸念と乳酸アシドーシスリスクから妊娠中は原則禁忌
・グリニド薬(選択肢4)はSU薬と同様に膵β細胞からのインスリン分泌促進薬であり、胎児低血糖リスクの懸念から禁忌
臨床メモ
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薬剤師 あおい
妊娠前から糖尿病の治療を受けていた患者さんが妊娠した場合、内服薬をインスリンに切り替える必要があります。薬局でも「妊娠がわかった」とご相談いただいたら、速やかに医師への受診を促し、処方変更の確認が必要です。
妊娠中のインスリン療法では、血糖コントロールの目標値が通常より厳格(空腹時血糖 95 mg/dL未満、食後2時間血糖 120 mg/dL未満など)に設定されます。自己血糖測定(SMBG)や低血糖症状の見分け方・対処法についての服薬指導がとくに重要です。低血糖時には「ブドウ糖10gを補食する」よう具体的に伝えましょう。










