第111回
問67
必須問題|病態・薬物治療
前立腺がんの治療薬
問題文
前立腺がんの治療に用いられるのはどれか。1つ選べ。
1
ナフトビジル
—
2
ダナゾール
—
3
デガレリクス
—
4
レトロゾール
—
5
タダラフィル
—
正解です!
素晴らしい!下の解説も確認してみましょう。
不正解です。正解は 3(デガレリクス) です。
下の解説でしっかり確認しましょう!
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▼
前立腺がんはアンドロゲン(テストステロン)依存性であるため、内分泌療法(ホルモン療法)が治療の中心となります。テストステロンの産生を抑えるために下垂体からのLH・FSH分泌を抑制する方法が用いられ、デガレリクス(ゴナックス®)はGnRH受容体に直接結合してLH・FSH分泌を即時に抑制するGnRHアンタゴニストです。
🔑 前立腺がんの主な内分泌療法薬
【GnRHアンタゴニスト】デガレリクス(ゴナックス®)・レルゴリクス(リリアス®)
→ GnRH受容体を直接遮断→LH・FSH即時抑制→テストステロン↓
→ フレア現象なし(アゴニストと異なり初期の一過性テストステロン上昇がない)
【GnRHアゴニスト】リュープロレリン(リュープリン®)・ゴセレリン(ゾラデックス®)
→ 持続投与でGnRH受容体をダウンレギュレーション→テストステロン↓
→ 投与初期にフレア現象(一過性テストステロン上昇)あり
【抗アンドロゲン薬】ビカルタミド・エンザルタミドなど
【GnRHアンタゴニスト】デガレリクス(ゴナックス®)・レルゴリクス(リリアス®)
→ GnRH受容体を直接遮断→LH・FSH即時抑制→テストステロン↓
→ フレア現象なし(アゴニストと異なり初期の一過性テストステロン上昇がない)
【GnRHアゴニスト】リュープロレリン(リュープリン®)・ゴセレリン(ゾラデックス®)
→ 持続投与でGnRH受容体をダウンレギュレーション→テストステロン↓
→ 投与初期にフレア現象(一過性テストステロン上昇)あり
【抗アンドロゲン薬】ビカルタミド・エンザルタミドなど
| 選択肢 | 薬剤名 | 分類・作用機序 | 主な適応 |
|---|---|---|---|
| 1 | ナフトビジル | α₁遮断薬 | 前立腺肥大症(排尿障害の改善)。前立腺がんには使用しない |
| 2 | ダナゾール | 合成アンドロゲン(ゴナドトロピン分泌抑制) | 子宮内膜症・乳腺症。男性ホルモン様作用があり前立腺がんには禁忌 |
| 3 ★ | デガレリクス | GnRHアンタゴニスト | 前立腺がん(内分泌療法)。皮下注射で投与 |
| 4 | レトロゾール | アロマターゼ阻害薬 | 閉経後乳がん(エストロゲン産生を抑制)。前立腺がんには使用しない |
| 5 | タダラフィル | PDE5阻害薬 | 勃起不全・肺動脈性肺高血圧症・前立腺肥大症(排尿障害)。前立腺がんには使用しない |
⚠️ 引っかけポイント:
・ナフトビジル(選択肢1)はα₁遮断薬で「前立腺」に関わる薬だが、前立腺肥大症の排尿障害改善薬。前立腺がんの治療薬ではない
・タダラフィル(選択肢5)も前立腺肥大症の適応はあるが、前立腺がんには使用しない。「前立腺」という共通点で紛らわしい
・ダナゾール(選択肢2)はアンドロゲン様作用があるため前立腺がんには禁忌
・レトロゾール(選択肢4)はホルモン療法薬だが、エストロゲン依存性の乳がん用
・ナフトビジル(選択肢1)はα₁遮断薬で「前立腺」に関わる薬だが、前立腺肥大症の排尿障害改善薬。前立腺がんの治療薬ではない
・タダラフィル(選択肢5)も前立腺肥大症の適応はあるが、前立腺がんには使用しない。「前立腺」という共通点で紛らわしい
・ダナゾール(選択肢2)はアンドロゲン様作用があるため前立腺がんには禁忌
・レトロゾール(選択肢4)はホルモン療法薬だが、エストロゲン依存性の乳がん用
臨床メモ
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薬剤師 あおい
デガレリクスはGnRHアゴニスト(リュープリン®など)と異なり、フレア現象がないのが大きな特徴です。GnRHアゴニストでは投与初期に一過性のテストステロン上昇(フレア)が起き、骨転移がある患者では骨痛増悪や脊髄圧迫のリスクがあります。デガレリクスはそのリスクを回避できるため、骨転移のある患者や速やかなテストステロン抑制が必要な場合に選ばれます。
内分泌療法共通の副作用としてホットフラッシュ(ほてり・発汗)・性欲低下・骨密度低下・QT延長があります。長期投与時の骨粗鬆症予防として、ビスホスホネート製剤やデノスマブが併用されることもあり、処方箋全体を俯瞰する視点が重要です。











