【臨床検査値】クレアチニンキナーゼ(CK)ってどんな検査値?

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フク太郎

クレアチニンキナーゼ(CK)ってどんな検査値なんだろう?

・臨床検査値のことを学びたい
・クレアチニンキナーゼ(CK)について知りたい

この記事はこういった悩みをもった方向けです。

あおい

こんにちは。薬剤師のあおい(@yaku_medical)です!

この記事では、臨床検査値のクレアチニンキナーゼ(CK)についてまとめていきます!

目次

【臨床検査値】クレアチニンキナーゼ(CK)ってどんな検査値?

クレアチニンキナーゼ(CK)とは?

CKの反応式

CKは、クレアチンリン酸とADPから
クレアチンとATP(エネルギーの源)へ変換する酵素です。

CKは骨格筋・平滑筋・脳などに多く存在し、これらの部位に障害が起こると血液中に漏れ出して数値が増加します。特に骨格筋に最も多いため、CKの異常は筋肉系のトラブルを疑う重要な指標になります。

【CKの基準値】

男性
59~248 (U/L)
女性
41~153 (U/L)

※筋肉量に依存するため、一般的に男性の方が女性より1.5倍程度高くなります。
U(ユニット):1分間に1μmolの基質を変換できる酵素量のこと。

🧩 CKの種類(アイソザイム)

CKは、筋肉由来の M(Muscle) と、脳由来の B(Brain) という2つのユニットが組み合わさった「2量体」として存在します。

骨格筋
CK-MM (骨格筋型)

主な存在場所: 骨格筋
割合: 骨格筋CKのほぼ100%

心臓
CK-MB (バランス型)

主な存在場所: 心臓
割合: CK-MM 80% / CK-MB 20%

脳
CK-BB (脳型)

主な存在場所:
割合: 脳内CKのほぼ100%

※ 通常の血液検査で測定されるCKのほとんどは「CK-MM」です。「CK-BB」は血中にはほとんど認められず、「CK-MB」も異常がなければ0〜3%程度です。

あおい

どのタイプのCKが増加するかによって、疾患の推測をすることができます!

CKの種類と疾患の関係

どのタイプのCKが増加するかによって、疾患を推測できます!

CK-MM(骨格筋型)が高い場合

★通常、血中CKの97〜100%を占めます。

  • 筋ジストロフィー
  • 多発性筋炎、皮膚筋炎
  • 横紋筋融解症
  • 甲状腺機能低下症
  • 悪性高熱症の保因者
CK-MB(心臓型)が高い場合

★正常時は0〜3%程度。ここが増えると心筋障害を疑います。

  • 急性心筋梗塞
  • 急性心筋炎
  • 急性心膜炎
CK-BB(脳型)が高い場合

★血中にはほとんど認められません。脳損傷等で増加します。

  • 頭部手術
  • 脳挫傷
  • ウイルス性髄膜炎
  • 脳血管障害

CKが高い場合

CK値は個体差が大きく、軽い運動でも数倍に跳ね上がることがあります。疾患の早期発見には、単発の数値だけでなく「同じ人の数値変動」を追うことが大切です。

無症状で高値の場合

まずは1週間ほど運動を控えて再検査を行います。これで基準値内に戻れば異常なしと考えられます。数値が高いままなら筋肉疾患の可能性があります。

1,000 (U/L) 程度(無症状)

すぐに治療が必要な疾患であることは稀です。必要以上に不安に感じる必要はありませんが、経過観察は必要です。

🚨 20,000 (U/L) を超える超高値

大量の筋肉破壊が推測されます。流出したミオグロビンが腎臓に負担をかけ、「急性腎不全」を引き起こすリスクがあるため非常に危険な状態です。

CK値と薬剤的Point

CK値と関連が深い重大な副作用に「横紋筋融解症」があります。これは横紋筋(骨格筋・心筋)が壊れる疾患で、以下の薬剤を服用している際は特に注意が必要です。

注意すべき薬剤区分代表的な薬剤・成分
脂質異常症治療薬・HMG-CoA還元酵素阻害薬(スタチン系)
・フィブラート系
※併用時は特にリスクが高まります
ニューキノロン系抗菌薬フレロキサシン、トシル酸トスフロキサシン、エノキサシン など
抗精神病薬リスペリドン、クロルプロマジン、ハロペリドール など

💡 薬剤師の視点:
筋肉痛、脱力感、赤褐色尿(ミオグロビン尿)などの症状に加え、CK値が急激に上昇した場合は直ちに服用を中止し、医師へ連絡するなどの対応が求められます。

Point

01

CKは骨格筋・平滑筋・脳などに多く存在し、これらの部位に障害が起こると血液中に漏れ出し、数値が増加します。

02

CKには、存在部位によって「CK-MM」「CK-MB」「CK-BB」という3種類のアイソザイム(仲間)がいます。

03

どのタイプのCKが増加しているかを調べることで、「どこの臓器に障害が起きているか」という疾患の推測が可能です。

(薬剤師あおいが解説:臨床検査値の基本)

関連問題

📝 薬剤師国家試験レベルに挑戦!

急性心筋梗塞(AMI)の診断指標に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. 血中CK-MB値は、発症後数時間で上昇し始め、12〜24時間でピークに達する。
  2. CK(クレアチンキナーゼ)は、クレアチンとATPから、クレアチンリン酸とADPを生成する反応を触媒する。
  3. 心筋には、アイソザイムのうちCK-BBが最も多く含まれる。
  4. CK-MBは、心筋に特異性が高い指標として用いられる。
▼ タップして解答・解説を見る
正解:1,4
1. 正しい ⭕

CK-MBは発症後早期に上昇するため、急性心筋梗塞の早期診断に有用です。

2. 誤り ❌

CKは「クレアチンリン酸とADP」から「クレアチンとATP」を生成する、あるいはその逆の反応も触媒します。問題文とは逆の反応も含むため、基本的にはエネルギー(ATP)を取り出す反応が重要です。

3. 誤り ❌

心筋に最も多く含まれるのはCK-MM(約80%)ですが、診断に役立つのは心筋特異性の高いCK-MB(約20%)です。BBは脳に分布します。

4. 正しい ⭕

CK-MBは心筋に多く含まれるアイソザイムであるため、心筋障害の指標として高い特異性を持ちます。

最後に

今回は、臨床検査値のクレアチニンキナーゼ(CK)についてまとめていきました。

あおい

他の臨床検査値について知りたい方はこちらで紹介しています♪

»臨床検査値を学ぶ

より詳しく検査値のことを学びたい方は下記の書籍がわかりやすくてオススメです♪

»薬剤師のための基礎からの検査値の読み方 臨床検査専門医×薬剤師の視点

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