【臨床検査値】健康診断の「C反応性蛋白(CRP)」ってどんな検査値?

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フク太郎

C反応性蛋白(CRP)ってどんな検査値なんだろう?

・臨床検査値のことを学びたい
・C反応性蛋白(CRP)について知りたい

この記事はこういった悩みをもった方向けです。

あおい

こんにちは。薬剤師のあおい(@yaku_medical)です!

この記事では、炎症の指標であるC反応性蛋白(CRP)についてまとめていきます!

目次

【臨床検査値】健康診断の「C反応性蛋白(CRP)」ってどんな検査値?

C反応性蛋白(CRP)について

CRPは、「C反応性蛋白(C-Reactive Protein)」の略称で、肺炎球菌菌体の「C多糖体」と反応する物質として発見されたタンパク質です。

STEP
炎症や組織障害の発生
STEP
好中球や単球(マクロファージ)が活性化

IL-6,IK-1、TNF-αなどの炎症性サイトカインを放出します。特に、「IL-6」がCRP産生の誘導に主要な役割を果たします。

STEP
肝臓で「CRP」が産生される

【CRPの基準値】
0.0~0.14 (mg/dL)未満
✅0.5~1.0 mg/dL:軽度の(症状疾患)炎症・感染の可能性
✅1.0 mg/dL~:炎症の急性期反応

臨床での応用について

CRPは、臨床現場では、主に「炎症マーカー」として広く使われています。
その他、悪性腫瘍などでも増加するため、「腫瘍マーカー」として使われることもあります。

CRPは、一般に炎症発生後24時間以内で上昇し、1~3日でピークに達します。

風邪などの感染症やケガなどの外傷で値が上昇しますが、原因が治れば数値は元に戻ります。

CRPの上昇要因

CRPの上昇要因には以下のようなものがあります。

  • 風邪などの感染症
  • 火傷などの外傷
  • 膠原病などの慢性炎症疾患
  • 悪性腫瘍

CRP以外の炎症マーカー

赤沈(赤血球沈降速度)」や「SAA(血清アミロイドA)」もCRP同様に「炎症マーカー」として使われています。

赤沈(赤血球沈降速度)

血液中の赤血球が試薬内を沈んでいく(赤沈)早さを見る検査です。

赤血球の表面はマイナスに荷電しています。

炎症によりプラス電荷をもつ血漿蛋白質が増加すると、マイナス電荷をもつ赤血球は、凝集しやすくなり、赤沈速度が速くなります。

これを利用し、「炎症マーカー」として使われています。

【赤沈の基準値】
男性:2~10mm(1時間値)
女性:3~15mm(1時間値)

あおい

赤沈速度が速くなる場合、二つの原因が考えられます。

赤沈速度が速くなる要因

①赤血球が減っている状態

  • 血液希釈状態
  • 循環血漿量の増加(例:妊娠など)
  • 貧血

などが考えられます。赤血球数が減ると、マイナス電荷をもつ赤血球同士の反発が少なくなるため、赤沈速度は速くなります。

②血漿蛋白量に異常がある場合

赤血球の表面はマイナスに荷電しています。

そのため、グロブリンフィブリノゲンなどのプラスに荷電している物質が多くなると、凝集しやすくなるため、赤沈速度は速くなります。

逆に、マイナスに荷電しているアルブミン胆汁酸などが多くなると、凝集が阻害され、赤沈速度は遅くなります。

※逆に、赤沈速度が遅くなる場合には、多血症血液凝固異常があると考えられます。

プラスに帯電している血漿蛋白
  • α1-酸性糖蛋白
  • 免疫グロブリン
  • フィブリノーゲン

など

マイナスに帯電している血漿蛋白
  • 赤血球
  • アルブミン

など

SAA(血清アミロイドA)

CRPと挙動はほぼ一致しますが、SAAのほうがもともとの基礎レベルが高いため、低値域での異常の検出感度はCRPよりも高いという特徴があります。

【SAAの基準値】
3.0(mg/L)以下

あおい

CRP、赤沈、SAAは、検査目的が似ているため、保険診療上同時に行うことはありません。

Point

①「CRP」は、主に「炎症マーカー」として広く使われている

②「CRP」は、炎症を起こしている場所まで特定することは、難しい
※CRPは、炎症や感染症などを含めた全身状態を探る検査であるため、必ずしも疾患の重症度を示す訳ではありません

③炎症が収束すれば数日で正常化する
※膠原病や悪性腫瘍など治療に時間がかかる疾患の場合、慢性的に高値が続く可能性もあります。

まとめ

今回は、炎症の指標であるC反応性蛋白(CRP)についてまとめていきました。

あおい

他の臨床検査値について知りたい方はこちらで紹介しています♪

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【臨床検査値】健康診断の「C反応性蛋白(CRP)」ってどんな検査値?

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