【第110回薬剤師国家試験】問147 我が国の医療保険制度 解説

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第110回 問147
第110回 問147
理論問題|法規・制度・倫理
我が国の医療保険制度
問147(理論)
我が国の医療保険制度に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。なお、公費負担医療を受けている場合を除く。
1
国民は公的保険に加入しなければならない。
2
保険者が支払う療養の給付に関する費用は、被保険者が支払う一部負担金を除いた残額である。
3
75歳以上の被保険者が支払う一部負担金の割合は、所得に関わらず同じである。
4
健康保険の被保険者が扶養する配偶者や子供は、国民健康保険に加入しなければならない。
5
健康保険では、勤務中や業務により発生した病気や怪我等を対象に療養の給付を行う。
正解です!
解説で我が国の医療保険制度の仕組みを確認しましょう。
×
不正解です。正解は 1、2 です。
解説で我が国の医療保険制度の仕組みを確認しましょう。
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我が国は「国民皆保険制度」を採用しており、すべての国民が何らかの公的医療保険に加入する仕組みが整えられています。保険の種類・給付の仕組み・自己負担割合を正確に整理することがポイントです。

公的医療保険制度の分類
被用者保険(職域保険):健康保険(協会けんぽ・組合健保)、共済組合など → 会社員・公務員とその被扶養者が対象
地域保険:国民健康保険(市町村・国保組合)→ 自営業者・農業者・無職者等が対象
後期高齢者医療制度:75歳以上の者を対象とした独立した制度
・国民皆保険:日本国民は、いずれかの公的医療保険への加入が義務づけられている
給付の仕組みと自己負担割合
・給付の原則:現物給付(療養の給付)が基本。窓口では一部負担金のみを支払い、残りの費用は保険者が負担する
・自己負担割合:75歳以上(後期高齢者)は原則1割負担だが、一定以上の所得がある者は2割または3割負担となる(所得によって割合が異なる)
・被扶養者:健康保険の被保険者に扶養されている配偶者・子供は、その健康保険の被扶養者として保険給付を受けられ、別途国民健康保険に加入する必要はない
・業務上の傷病:勤務中・業務に起因する病気や怪我は、健康保険ではなく労働者災害補償保険(労災保険)の対象となる
各選択肢の解説
◯ 1 国民皆保険制度の下、国民は公的保険への加入が義務づけられている。正しい記述である
◯ 2 療養の給付は現物給付が原則であり、保険者が支払う費用は総医療費から被保険者の一部負担金を除いた残額となる。正しい記述である
× 3 75歳以上の被保険者の一部負担金割合は、所得に応じて1割・2割・3割と異なり、一律ではない
× 4 健康保険の被保険者に扶養される配偶者・子供は、その健康保険の被扶養者として保険給付を受けられ、国民健康保険への加入義務はない
× 5 勤務中・業務により発生した病気や怪我は労働者災害補償保険(労災保険)の対象であり、健康保険の対象ではない(健康保険は業務外の傷病を対象とする)
引っかけポイント:
・選択肢3:「所得に関わらず同じ」という記述に引っかからないよう注意する。75歳以上でも、一定以上の所得がある場合は自己負担割合が上がる仕組みになっている
・選択肢4:健康保険の被扶養者は、別の保険(国民健康保険)に加入する必要はなく、同じ健康保険の枠内で給付を受けられる点を正確に理解する
・選択肢5:健康保険と労災保険の対象範囲(業務外 vs 業務上)を入れ替えたすり替えに注意する
臨床メモ
あおい
薬剤師 あおい

薬局窓口では、患者さんの保険証(またはマイナ保険証)の種類や自己負担割合の確認が調剤の第一歩です。75歳以上の患者さんでは所得に応じて1割・2割・3割と負担割合が異なるため、実際の窓口負担額を正しく計算するには、保険証情報や資格確認の結果を丁寧に確認することが欠かせません。

また、勤務中や通勤中の怪我で来局された患者さんについては、健康保険ではなく労災保険での対応になるケースがあるため、受診の経緯を確認し、適切な保険を案内することも実務上大切なポイントです。

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