【第110回薬剤師国家試験】問181 ロータリー打錠機の打錠工程 解説

  • URLをコピーしました!
第110回 問181
第110回 問181
理論問題|薬剤
ロータリー打錠機の打錠工程
問181(理論)
下図はロータリー打錠機による打錠工程を模式的に示したものである。工程Aはどれか。1つ選べ。
ロータリー打錠機の打錠工程模式図
1
臼への充填
2
予備圧縮
3
重量調節
4
圧縮成形
5
錠剤放出
正解です!
解説で打錠工程の流れを確認しましょう。
×
不正解です。正解は 3 です。
解説で打錠工程の流れを確認しましょう。
解説を見る

ロータリー打錠機は、ターンテーブルの回転に伴い各臼(うす)が順番に「充填→重量調節→予備圧縮→本圧縮(圧縮成形)→錠剤放出」という一連の工程を通過する構造になっています。図中の各位置がどの工程に対応するかを、上杵・下杵の動きと周辺部品(ホッパー・秤重レール・圧縮ロール・スクレーパー)の役割から読み取ることがポイントです。

打錠工程の流れ
臼への充填:ホッパーから原料粉体が臼(ダイ)に落下・充填される(下杵は下降した状態で臼内に空間を作る)
重量調節秤重レールにより下杵の高さを微調整し、臼内の粉体量(=錠剤重量)を一定に揃える工程。図中のAはこの秤重レール直上に位置している
予備圧縮:本圧縮の前に軽く圧縮し、臼内の空気を追い出して粉体を均一に締め固める
圧縮成形(本圧縮):上下の大きな圧縮ロールにより上杵・下杵が強く押し込まれ、錠剤として成形される
錠剤放出:下杵が押し上げられ、臼の上面まで錠剤が押し出され、スクレーパーによって掻き出され錠剤出口へ排出される
図中Aの位置の同定
図中のAは「秤重レール」の直上、充填工程の直後・予備圧縮工程の手前に位置している。この位置では下杵がわずかに上下しており、これは秤重レールによって下杵の高さを調整し、臼内の粉体充填量(延いては錠剤重量)を精密にコントロールしている段階を示している。したがって、工程Aは重量調節にあたる
引っかけポイント:
・選択肢1:Aの直前(左隣)の「充填」工程と混同しやすい。Aは充填が完了したの重量調整段階である点に注意する
・選択肢2:Aの直後に続く「予備圧縮」工程(上下杵が軽く近づく段階)と混同しやすい。Aの時点ではまだ上下杵による圧縮動作は始まっておらず、秤重レールによる高さ調整のみが行われている
・図中の秤重レールという部品名を知らないと、Aの位置だけから工程を特定することが難しいため、各部品の名称と役割をセットで覚えておく必要がある
臨床メモ
あおい
薬剤師 あおい

重量調節工程での秤重レールの精度は、最終製品の重量偏差(局方で規定される重量変動許容限度)に直結する重要な工程です。GMPにおける品質管理では、打錠中の錠剤重量を定期的にサンプリングして規格内であることを確認する自動重量選別機構が組み込まれている打錠機も多く使われています。

実務では直接打錠機を操作する機会は少ないかもしれませんが、製剤の均一性(含量均一性・重量偏差)がどのような工程管理によって担保されているかを理解しておくと、品質に関する疑問への説明や、製剤変更時のトラブルシューティングに役立ちます。

第110回 薬剤師国家試験 解説トップへ

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次