第111回
問72
必須問題|法規・制度・倫理
薬剤師綱領(昭和48年制定)の穴埋め
問題文
以下は薬剤師綱領(昭和48年10月制定)の文章である。 に入る語句として正しいのはどれか。1つ選べ。
「薬剤師は国から付託された資格に基づき、医薬品の製造、調剤、供給において、その固有の任務を遂行することにより、 に資することを本領とする。」
1
薬局数の増加
—
2
医薬品生産の拡大
—
3
医療費の抑制
—
4
医療水準の向上
—
5
薬剤師中心の医療の推進
—
正解です!
薬剤師綱領の正確な文言を押さえておきましょう。
不正解です。正解は 4 医療水準の向上 です。
薬剤師綱領の原文を確認しましょう。
解説を見る
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正解:4 医療水準の向上
薬剤師綱領(昭和48年10月制定)の原文:
「薬剤師は国から付託された資格に基づき、医薬品の製造、調剤、供給において、その固有の任務を遂行することにより、医療水準の向上に資することを本領とする。」
「薬剤師は国から付託された資格に基づき、医薬品の製造、調剤、供給において、その固有の任務を遂行することにより、医療水準の向上に資することを本領とする。」
薬剤師綱領は日本薬剤師会が1973年(昭和48年)10月に制定した、薬剤師の職能・使命を宣言した文書です。薬剤師法の条文ではありませんが、薬剤師国家試験では繰り返し出題されており、正確な文言の暗記が求められます。
綱領のキーワードは「医療水準の向上」です。薬剤師の使命が「薬局数の増加」や「医薬品生産の拡大」といった量的拡大ではなく、医療の質的向上にあることを明確にしています。
| 選択肢 | 語句 | 判定・理由 |
|---|---|---|
| 1 | 薬局数の増加 | × 薬局の量的拡大は綱領の趣旨と異なる |
| 2 | 医薬品生産の拡大 | × 薬剤師の本領は生産拡大ではなく医療の質的向上 |
| 3 | 医療費の抑制 | × 医療費抑制は薬剤師綱領の文言に含まれない |
| 4 ★ | 医療水準の向上 | ◯ 綱領の原文どおりの正答 |
| 5 | 薬剤師中心の医療の推進 | × 薬剤師中心という表現は綱領にない。他職種との連携が基本 |
⚠️ 引っかけポイント:
・選択肢3(医療費の抑制)は近年の医療政策のトレンドに沿っており、もっともらしく見えるが綱領の原文にはない
・選択肢5(薬剤師中心の医療の推進)は薬剤師の主体性を強調しすぎた表現であり、チーム医療の精神とも合わない
・選択肢3(医療費の抑制)は近年の医療政策のトレンドに沿っており、もっともらしく見えるが綱領の原文にはない
・選択肢5(薬剤師中心の医療の推進)は薬剤師の主体性を強調しすぎた表現であり、チーム医療の精神とも合わない
臨床メモ
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薬剤師 あおい
薬剤師綱領の「医療水準の向上に資することを本領とする」という一文は、薬剤師の使命が量的拡大ではなく質的向上にあることを明言しています。選択肢1の「薬局数の増加」が真逆の方向性であることは、現在の医療政策を見ると特に鮮明です。
実際、薬局の小規模乱立は長年の課題となっており、令和8年度調剤報酬改定ではついに本格的な抑制策が導入されました。令和8年6月以降に都市部(特別区・政令指定都市)に新規開設する薬局のうち、小規模かつ処方箋集中率が高い場合は調剤基本料に門前薬局等立地依存減算(▲15点)が適用されます。医療モール内薬局や密集薬局、処方箋集中率が高い門前薬局が対象で、「薬局を増やすこと自体」が評価されない時代に入ったといえます。
2013年(平成25年)の綱領改訂では「高い倫理観と科学的根拠に基づいた行動」「人々の健康増進に努め、医療の発展に貢献する」という文言が加わりました。国試では主に昭和48年制定の旧綱領の文言が問われますが、現行の政策とセットで理解すると記憶に残りやすくなります。










