血清アルブミン(Alb)ってどんな検査値なんだろう?
・臨床検査値のことを学びたい
・血清アルブミン(Alb)について知りたい
この記事はこういった悩みをもった方向けです。
こんにちは。薬剤師のあおい(@yaku_medical)です!
この記事では、臨床検査値の血清アルブミン(Alb)についてまとめていきます!
【臨床検査値】血清アルブミン(Alb)ってどんな検査値?
血清アルブミン(Alb)とは?
血清アルブミン(Alb)は、肝臓で合成される血液中のタンパク質の一種で、血清総蛋白質(TP)の60~70%を占めるとされています。アルブミンは、血液中で「酸性薬物」と結合し運搬する役割もあります。
酸性薬物の例:ワルファリン・ジアゼパム・ジゴキシン など
【Albの基準値】
4.1~5.1(g/dL)
【低栄養状態】
3.5(g/dL) 以下
※Albは、「栄養状態の指標」としても用いられます。
A/G比について
血清総蛋白質(TP)が基準範囲を示していても、Albが減少し、グロブリンが増加するような場合もあり、アルブミン/グロブリン比(A/G比)も確認する必要があります。
A/G比の低下要因 | 概略図 | 具体例 |
---|---|---|
アルブミン(A)減少による低値 | 肝炎・肝硬変などの肝疾患、ネフローゼ症候群、糖尿病、栄養不良など | |
グロブリン(G)増加による低値 | 多発性骨髄腫、悪性腫瘍、慢性炎症性疾患、感染症、自己免疫疾患、マクログロブリン血症など |
【A/G比の基準値】
1.32~2.23
Albと浮腫み(むくみ)の関係
「むくみ」は、「浮腫(ふしゅ)」とも呼ばれ、何らかの原因によって、皮下組織に水分が溜まり、体表面が腫れたような状態です。
むくみの原因の1つとして、「Albの低下」があげられます。
通常、血液中のAlb濃度は「血管内」と「細胞側」の水分量(浸透圧)により一定に保たれています。
血漿中のAlbが低下すると、「血管内」のAlb濃度が低下します。
元の濃度に戻ろうと、水分が「細胞側」へ移動し、皮下組織に水分がたまります。
Point
①血清アルブミン(Alb)は、肝臓で合成される血液中のタンパク質の一種
②血清アルブミン(Alb)は、「栄養状態」「肝機能(タンパク合成能)」「腎機能(タンパク尿)」などを反映する検査値
→アルブミン/グロブリン比(A/G比)も確認する必要があります。
まとめ
今回は、臨床検査値のコリンエステラーゼ(Che)についてまとめていきました。
他の臨床検査値について知りたい方はこちらで紹介しています♪
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