ISA+のアドレナリンβ受容体遮断薬って何があったっけ?
・暗記が苦手で中々覚えられない
・薬理で使えるゴロを知りたい
・ISA+のアドレナリンβ受容体遮断薬のゴロが知りたい
この記事はこういった悩みをもった薬学生向けです。
こんにちは。薬剤師のあおい(@yaku_medical)です!
この記事では、薬理の範囲で使えるISA+のアドレナリンβ受容体遮断薬のゴロを紹介します!
私が当時実際に使っていたものを厳選してご紹介していきます!
私がおすすめする勉強方法はこちらでご紹介していますので、参考にしてみてください♪
【薬剤師国家試験】ISA+のアドレナリンβ受容体遮断薬のゴロ教えます!(ゴロで覚える薬学)
βブロッカーを覚える上で、欠かせないのが「ISA(内因性交感神経刺激作用)」と「MSA(膜安定化作用)」です。
まず、それぞれについて簡単にまとめていきます。
ISA(内因性交感神経刺激作用)とは?
ISA(Intrinsic Sympathomimetic Activity)の略称で、それぞれの意味は以下の通りになっています。
✅Intrinsic=本来備わっている
✅Sympathomimetic=交感神経様作用
✅Activity=作用
ISA+とは、β遮断薬にも関わらず、β受容体を刺激する作用も持つということです。
交感神経が興奮し過ぎているときはβ受容体を抑制する働きをし、交感神経が興奮していない時には、β受容体をわずかに刺激するといった特徴があります。
ISA+によるメリット
ISA作用があることによるメリットは以下の通りです。
✅安静時の心拍数に与える影響が少ない
✅徐脈が発生しにくい
MSA(膜安定化作用)とは?
MSA(Membrane Stabilizing Activity)の略称で、それぞれの意味は以下の通りになっています。
✅Membrane=膜
✅Stabilizing=安定化
✅Activity=作用
MSA+とは、細胞膜を安定化し、高用量で活動電位の立ち上がりを抑制する作用があるということです。
簡単に言うと、活動電位の立ち上がりに関わるNa+が細胞内に流入するのを阻害する作用のことです。
※通常の使用量では、発現しない作用なため,現在では考慮されなくなっています。
局所麻酔薬は、Na+チャネルを阻害して細胞内へのNa+流入を阻害するため、膜安定化作用(MSA)は局所麻酔作用とも言われることがあります。
MSA+によるメリット
現在では、MSA(膜安定化作用)は、下記のは理由から、「抗不整脈作用としてMSAは必須ではない」と考えられます。
✅MSAによって不整脈に効果があるわけではない
✅臨床で用いる量ではMSAは期待できない
MSA+のβ遮断薬
国試レベルでは、MSA+のβブロッカーは、下記の2つを抑えておけば大丈夫です。
MSA+のβ遮断薬 | 一般名 | 選択性 |
---|---|---|
インデラル | プロプラノロール塩酸塩 | β1非選択性 |
アセタノール ※現在は販売中止 | アセブトロール塩酸塩 | β1選択性 |
アセブトロールは、「ISA+」「MSA+」どちらも持っています。
それでは、ISA+のアドレナリンβ受容体遮断薬の覚え方をご紹介していきます。
ISA+のアドレナリンβ受容体遮断薬のゴロ
汗かくカルピン、いざ行かん♪
ISA+のβ遮断薬一覧 | 一般名 | 選択性 |
---|---|---|
アセタノール ※現在は販売中止 | アセブトロール塩酸塩 | β1選択性 |
セレクトール | セリプロロール塩酸塩 | β1選択性 |
ミケラン | カルテオロール塩酸塩 | β1非選択性 |
カルビスケン | ピンドロール徐放剤 | β1非選択性 |
ISA+とISA-の使い分け
「ISA+」は、心拍出量を減少させすぎないという特徴から、高齢者や徐脈の患者さんに適しているとされています。
一方、「ISA-」は、狭心症や頻脈の患者さんに適しており、心筋梗塞の再発や虚血性疾患を防止し、心不全の予後を改善するとされています。
まとめ
今回は、薬剤師国家試験対策として薬理で使えるISA+のアドレナリンβ受容体遮断薬のゴロをご紹介しました。
ゴロで覚える薬学シリーズでは、使いやすいゴロや覚え方をご紹介しています。
暗記の手助けとなれば幸いです!
薬剤師国家試験に向けて他のゴロが知りたい方はこちらで紹介しています♪
お気軽にどうぞ!