【第110回薬剤師国家試験】問17 再興感染症 解説

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第110回 問17
第110回 問17
必須問題|衛生
再興感染症
【設問】

再興感染症はどれか。1つ選べ。

問17(衛生)
1
結核
2
クリプトスポリジウム症
3
重症急性呼吸器症候群(SARS)
4
レジオネラ症
5
ロタウイルス感染症
正解です!
結核が再興感染症の代表例であることを正しく理解しています。
×
不正解です。正解は 1 です。
解説で新興感染症・再興感染症の定義と代表例を確認しましょう。
解説を見る

【問17】再興感染症の定義と代表例

再興感染症(re-emerging infectious disease)とは、かつて存在したが公衆衛生上ほとんど問題にならなくなっていた感染症が、近年再び増加・拡大してきたもの(例:結核、梅毒、マラリアなど)。一方、新興感染症(emerging infectious disease)とは、新たに認識・出現した感染症を指す。
番号感染症分類根拠
1 ★ 結核 再興感染症 ◯ 抗結核薬の普及で激減したが、多剤耐性結核の出現・免疫低下患者の増加(HIV合併など)で再び世界的問題となった。WHOが再興感染症に分類。
2 クリプトスポリジウム症 新興感染症 原虫(Cryptosporidium)による水系感染症。1976年にヒト感染が初めて確認された比較的新しい疾患。
3 重症急性呼吸器症候群(SARS) 新興感染症 2002〜2003年に初めて出現したコロナウイルス(SARS-CoV)による疾患。新興感染症の典型例。
4 レジオネラ症 新興感染症 1976年に米国在郷軍人会で初めて集団発生が認識された細菌感染症。新興感染症に分類される。
5 ロタウイルス感染症 新興感染症 1973年に初めて発見されたウイルスによる乳幼児下痢症。新興感染症に分類される。

したがって正解は 1(結核) である。

選択肢3(SARS)が最大のひっかけ。「近年再び問題になった感染症」というイメージから再興感染症と誤解しやすいが、SARSは2002〜2003年に初めて認識されたウイルス疾患であり新興感染症に分類される。「再興」=以前は問題になっていたが減少→また増加、という流れが必須。
選択肢2(クリプトスポリジウム症)・4(レジオネラ症)・5(ロタウイルス感染症):いずれも20世紀に初めて認識・同定された感染症であり、新興感染症に分類される。
臨床メモ
あおい
薬剤師 あおい

新興・再興感染症の代表例は頻出なので整理しておきましょう。

分類 定義 代表例
再興感染症以前は問題だったが減少→再び増加結核、マラリア、デング熱、コレラ、ペスト、梅毒
新興感染症新たに認識・出現した感染症SARS、MERS、HIV/AIDS、エボラ出血熱、レジオネラ症、クリプトスポリジウム症、ロタウイルス感染症、COVID-19、エムポックス(MPOX)

「再興」のキーワードは「以前から存在していた・減少していた」という過去の歴史があること。例えば、近年日本国内で感染者が急増してニュースになっている梅毒は、戦後にペニシリンの普及で激減した歴史があるため、結核と並ぶ再興感染症の超重要トピックです。一方、SARSやCOVID-19、そして近年名称が変更されたエムポックス(MPOX)のように「突然人類の前に出現した新しい脅威」は新興感染症に分類されます。ただ暗記するのではなく、その病気の歴史をイメージすると間違えなくなりますよ!

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