第110回
問90
必須問題|実務
腫瘍崩壊症候群の予防薬
問90(必須)
腫瘍崩壊症候群の予防に用いられる薬剤はどれか。1つ選べ。
1
ウルソデオキシコール酸錠
—
2
フェブキソスタット錠
—
3
メトトレキサート錠
—
4
ラモセトロン塩酸塩錠
—
5
タクロリムス錠
—
正解です!
解説で腫瘍崩壊症候群の病態と予防薬を確認しましょう。
不正解です。正解は 2 です。
解説で腫瘍崩壊症候群の病態と予防薬を確認しましょう。
解説を見る▼
腫瘍崩壊症候群(TLS)は、がん化学療法等により多数の腫瘍細胞が急速に破壊されることで、細胞内の核酸・カリウム・リン等が血中に大量放出され、高尿酸血症・高カリウム血症・高リン血症・低カルシウム血症・急性腎障害等をきたす病態です。フェブキソスタット(フェブリク®)はキサンチンオキシダーゼ阻害薬で、尿酸生成を抑制することにより高尿酸血症を予防し、TLSの予防に用いられます。
腫瘍崩壊症候群(TLS)とその予防
・血液悪性腫瘍(白血病・悪性リンパ腫等)で化学療法開始後に発症しやすい
・主な病態:高尿酸血症、高カリウム血症、高リン血症、低カルシウム血症、急性腎障害
・予防薬:フェブキソスタット(キサンチンオキシダーゼ阻害薬)、ラスブリカーゼ(尿酸オキシダーゼ製剤)、アロプリノール等
・十分な補液による尿量確保も重要な予防策
・血液悪性腫瘍(白血病・悪性リンパ腫等)で化学療法開始後に発症しやすい
・主な病態:高尿酸血症、高カリウム血症、高リン血症、低カルシウム血症、急性腎障害
・予防薬:フェブキソスタット(キサンチンオキシダーゼ阻害薬)、ラスブリカーゼ(尿酸オキシダーゼ製剤)、アロプリノール等
・十分な補液による尿量確保も重要な予防策
各選択肢の解説
× 1 ウルソデオキシコール酸錠:胆汁酸製剤。胆石溶解・肝機能改善に用いる。TLS予防とは無関係
◯ 2 フェブキソスタット錠:キサンチンオキシダーゼ阻害薬。尿酸生成を抑制し、TLSに伴う高尿酸血症を予防
× 3 メトトレキサート錠:抗がん薬(葉酸代謝拮抗薬)。むしろTLSを引き起こしうる治療薬の一つ
× 4 ラモセトロン塩酸塩錠:5-HT3受容体拮抗型制吐薬。化学療法時の悪心・嘔吐対策であり、TLS予防とは無関係
× 5 タクロリムス錠:免疫抑制薬。臓器移植後の拒絶反応抑制等に用いる。TLS予防とは無関係
× 1 ウルソデオキシコール酸錠:胆汁酸製剤。胆石溶解・肝機能改善に用いる。TLS予防とは無関係
◯ 2 フェブキソスタット錠:キサンチンオキシダーゼ阻害薬。尿酸生成を抑制し、TLSに伴う高尿酸血症を予防
× 3 メトトレキサート錠:抗がん薬(葉酸代謝拮抗薬)。むしろTLSを引き起こしうる治療薬の一つ
× 4 ラモセトロン塩酸塩錠:5-HT3受容体拮抗型制吐薬。化学療法時の悪心・嘔吐対策であり、TLS予防とは無関係
× 5 タクロリムス錠:免疫抑制薬。臓器移植後の拒絶反応抑制等に用いる。TLS予防とは無関係
| 薬剤 | 分類・TLSとの関係 |
| フェブキソスタット ★ | キサンチンオキシダーゼ阻害薬。TLS予防薬 |
| ウルソデオキシコール酸 | 胆汁酸製剤(無関係) |
| メトトレキサート | 抗がん薬(TLSを誘発しうる側) |
| ラモセトロン塩酸塩 | 制吐薬(無関係) |
| タクロリムス | 免疫抑制薬(無関係) |
引っかけポイント:
・選択肢3(メトトレキサート):抗がん薬であるため「腫瘍」関連の言葉から連想しやすいが、これはTLSを引き起こす原因薬(化学療法薬)の一つであり、予防薬ではない点に注意
・選択肢4(ラモセトロン):化学療法時によく併用される薬剤ではあるが、これは制吐薬であり、TLS予防とは目的が異なる
・選択肢5(タクロリムス):免疫抑制薬で腫瘍とは無関係の場面(移植等)で使われる薬剤であり、消去法でも判断しやすい
・TLS予防薬は「尿酸生成・分解を制御する薬(フェブキソスタット・アロプリノール・ラスブリカーゼ)」と覚えておくこと
・選択肢3(メトトレキサート):抗がん薬であるため「腫瘍」関連の言葉から連想しやすいが、これはTLSを引き起こす原因薬(化学療法薬)の一つであり、予防薬ではない点に注意
・選択肢4(ラモセトロン):化学療法時によく併用される薬剤ではあるが、これは制吐薬であり、TLS予防とは目的が異なる
・選択肢5(タクロリムス):免疫抑制薬で腫瘍とは無関係の場面(移植等)で使われる薬剤であり、消去法でも判断しやすい
・TLS予防薬は「尿酸生成・分解を制御する薬(フェブキソスタット・アロプリノール・ラスブリカーゼ)」と覚えておくこと
臨床メモ▼


薬剤師 あおい
腫瘍崩壊症候群のリスクが高い患者(腫瘍量が多い白血病・悪性リンパ腫等)では、化学療法開始前からフェブキソスタットやアロプリノールの予防投与、十分な輸液による尿量確保が行われます。より高リスクの場合はラスブリカーゼ(尿酸を直接分解する酵素製剤)が使用されることもあります。
TLSは化学療法開始後数時間〜数日以内に急速に進行することがあるため、薬剤師は電解質(K・P・Ca)と腎機能(Cr・尿量)のモニタリングを意識し、異常の早期発見に貢献することが求められます。










