【第110回薬剤師国家試験】問88 CTCAEが用いられる指標 解説

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第110回 問88
第110回 問88
必須問題|実務
CTCAEが用いられる指標
問88(必須)
以下のうち、Common Terminology Criteria for Adverse Events(CTCAE)が用いられる指標として適切なのはどれか。1つ選べ。
1
医薬品自主回収時の健康危険度
2
インシデント発生時の患者への影響度分類レベル
3
医薬品・医療機器等安全性情報の緊急度
4
医薬品による有害事象の重症度
5
患者の日常生活における制限の程度
正解です!
解説でCTCAEと類似の評価指標の違いを確認しましょう。
×
不正解です。正解は 4 です。
解説でCTCAEと類似の評価指標の違いを確認しましょう。
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CTCAE(Common Terminology Criteria for Adverse Events:有害事象共通用語規準)は、主にがん治療の臨床試験・診療において、医薬品による有害事象(副作用等)の重症度をGrade1(軽度)〜Grade5(死亡)の5段階で標準化して評価するための国際的な基準です。

CTCAEの特徴
・対象:有害事象(副作用等)の重症度評価
・評価段階:Grade 1(軽症)〜Grade 5(死亡)の5段階
・主な用途:がん薬物療法における副作用評価、臨床試験での安全性評価の標準化
・米国国立がん研究所(NCI)が策定し、世界的に広く用いられている
各選択肢の解説
× 1 医薬品自主回収時の健康危険度:これは医薬品のクラス分類(クラスI〜III)で評価される指標であり、CTCAEとは別の枠組み
× 2 インシデント発生時の患者への影響度分類レベル:医療安全におけるインシデントレポートの影響度分類(レベル0〜5等)であり、CTCAEとは異なる
× 3 医薬品・医療機器等安全性情報の緊急度:イエローレター・ブルーレター等の緊急安全性情報の分類に関する概念で、CTCAEとは異なる
◯ 4 医薬品による有害事象の重症度:CTCAEが評価する代表的な指標
× 5 患者の日常生活における制限の程度:ADL(日常生活動作)やPS(パフォーマンスステータス)等で評価される概念で、CTCAEそのものの主目的ではない(CTCAEのGrade定義の一部にADLへの影響が含まれることはあるが、指標そのものの名称ではない)
指標・基準 評価対象
CTCAE ★ 有害事象(副作用)の重症度(Grade1〜5)
医薬品自主回収クラス分類 健康被害リスクの程度(クラスI〜III)
インシデント影響度分類 医療安全上の患者への影響レベル
緊急安全性情報等 安全性情報の緊急度
引っかけポイント:
選択肢1〜3:いずれも医療安全・医薬品安全性に関する重要な分類基準ではあるが、それぞれ別々の枠組み(自主回収のクラス分類/インシデント影響度分類/安全性情報の緊急度)であり、CTCAEとは対象・目的が異なる
選択肢5(日常生活の制限の程度):CTCAEのGrade定義の記述内にADLへの影響が含まれることもあるため紛らわしいが、CTCAEそのものが評価する中心的な指標は「有害事象の重症度」である
・「CTCAE=がん薬物療法の副作用をGradeで評価する国際基準」というシンプルな理解を軸に、他の類似分類制度と混同しないこと
臨床メモ
あおい
薬剤師 あおい

がん化学療法のレジメン管理では、CTCAEのGradeに応じて減量・休薬・中止の基準が定められていることが多く、薬剤師がレジメンチェックや患者面談を行う際の重要な共通言語になっています。「悪心Grade2」「好中球減少Grade3」といった表現がカルテや薬剤管理指導記録でよく使われます。

Grade1は「症状はあるが軽微で治療不要」、Grade5は「死亡」というように、数字が上がるほど重篤になる点を押さえておくと、カルテの記載を素早く理解できるようになります。

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