【第110回薬剤師国家試験】問89 医薬品安全性情報報告書の記載項目 解説

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第110回 問89
第110回 問89
必須問題|実務
医薬品安全性情報報告書の記載項目
問89(必須)
以下のうち、医薬品による副作用が疑われる症例について、医薬関係者が報告する医薬品安全性情報報告書への記載項目はどれか。1つ選べ。
1
患者の生年月日
2
患者氏名
3
副作用の発現期間
4
家族の副作用歴
5
被疑薬の製造番号
正解です!
解説で副作用報告書の記載項目・匿名化の原則を確認しましょう。
×
不正解です。正解は 3 です。
解説で副作用報告書の記載項目・匿名化の原則を確認しましょう。
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医薬関係者は、医薬品による副作用が疑われる症例を確認した場合、医薬品・医療機器等安全性情報報告制度に基づき、PMDAへ報告書を提出することができます(義務報告と任意報告がある)。この報告書には患者を特定できる氏名や生年月日は記載せず年齢(または年代)、性別、副作用名、発現時期(発現期間)、被疑薬の情報(一般名・販売名等)などを記載します。

医薬品安全性情報報告書の主な記載項目
・患者情報:イニシャル・年齢(年代)・性別(氏名・生年月日は記載しない=個人が特定されない形で報告)
・副作用情報:副作用名、発現年月日・発現期間、重篤度、転帰
・被疑薬情報:一般名・販売名、用法用量、投与期間 等
・報告者情報:報告した医薬関係者の氏名・所属施設等
各選択肢の解説
× 1 患者の生年月日:個人特定につながるため記載しない(年齢・年代のみ記載)
× 2 患者氏名:個人情報保護の観点から記載しない(匿名化された報告が原則)
◯ 3 副作用の発現期間:因果関係の評価に必要な情報として記載項目に含まれる
× 4 家族の副作用歴:本報告書の必須記載項目ではない(既往歴・併用薬等が中心で、家族歴は対象外)
× 5 被疑薬の製造番号:一般名・販売名等は記載するが、製造番号(ロット番号)は通常の必須記載項目ではない
項目 記載の要否
患者の生年月日 記載しない(年齢・年代のみ)
患者氏名 記載しない
副作用の発現期間 ★ 記載項目に含まれる
家族の副作用歴 必須項目ではない
被疑薬の製造番号 通常は必須項目ではない
引っかけポイント:
選択肢1(生年月日)・選択肢2(患者氏名):医療記録では当然記載する項目のため紛らわしいが、副作用報告書は個人が特定されない形(匿名化)で報告する原則があり、これらは記載しない
選択肢4(家族の副作用歴):一見関連情報のように思えるが、本報告書で重視されるのは患者本人の既往歴・併用薬・副作用の経過であり、家族歴は必須項目ではない
選択肢5(製造番号):医薬品の自主回収等では製造番号(ロット)が重要になるが、副作用報告書では一般名・販売名の記載が中心で製造番号までは通常求められない
・「誰が」ではなく「何が起きたか(副作用・被疑薬・経過)」を記録する報告書である、という視点で整理すること
臨床メモ
あおい
薬剤師 あおい

薬局薬剤師が服薬指導中に「これまでにない症状」を訴える患者さんに気づいたときは、この副作用報告制度を活用できます。PMDAのウェブサイトから電子的に報告できる仕組みが整っており、報告は薬剤師の重要な安全管理業務の一つです。

報告様式には「本剤による副作用と考える理由」「被疑薬中止後の経過」なども記載欄があり、単なる症状の羅列ではなく因果関係の評価が重視されます。日頃から「いつから」「どんな症状か」「薬をやめたらどうなったか」を丁寧に聴取する習慣が、質の高い報告につながります。

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