【第111回薬剤師国家試験】問186 重大な副作用と代表的薬物の組合せ 解説

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第111回 問186
第111回 問186
理論問題|病態・薬物治療
重大な副作用と代表的薬物の組合せ
問186 重大な副作用とその原因となる代表的薬物との組合せとして、正しいのはどれか。2つ選べ。
重大な副作用 代表的薬物
1 無顆粒球症 チアマゾール
2 皮膚粘膜眼症候群 人免疫グロブリン製剤
3 間質性肺炎 メチルプレドニゾロン
4 出血性膀胱炎 メスナ
5 顎骨壊死 ミノドロン酸水和物
正解です!
正答:1と5
×
不正解です
正答:1と5
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💡 副作用と薬物のペアは「なぜその薬でその副作用が起きるか」の機序とセットで覚えると確実。誤りの選択肢は「副作用は正しいが薬物が違う」パターンが多い。
選択肢正誤解説
1
無顆粒球症
チアマゾール
チアマゾール(メルカゾール®)は甲状腺ホルモン合成阻害薬。無顆粒球症(顆粒球数 500/μL 未満)は最重大な副作用で、投与開始後2か月以内に多い。発熱・咽頭痛が出たら直ちに血液検査が必要。
2
皮膚粘膜眼症候群
×人免疫グロブリン製剤
× 皮膚粘膜眼症候群(スティーブンス・ジョンソン症候群:SJS)の代表的原因薬はサルファ剤・抗てんかん薬(カルバマゼピン、ラモトリギンなど)・NSAIDs・アロプリノールなど。人免疫グロブリン製剤は逆にSJSの治療薬として使われる場合がある。
3
間質性肺炎
×メチルプレドニゾロン
× 間質性肺炎の代表的原因薬はアミオダロン、メトトレキサート、ゲフィチニブ(イレッサ®)、ブレオマイシンなど。メチルプレドニゾロンはステロイドであり、間質性肺炎の治療薬として用いられる。原因薬と治療薬が逆になっている。
4
出血性膀胱炎
×メスナ
× 出血性膀胱炎の原因薬はシクロホスファミドやイホスファミド(代謝物アクロレインが尿路粘膜を障害)。メスナ(ウロミテキサン®)はアクロレインを不活化し出血性膀胱炎を予防する解毒薬。原因薬と予防薬が逆になっている。
5
顎骨壊死
ミノドロン酸水和物
ミノドロン酸(ボノテオ®)はビスホスホネート系骨粗鬆症治療薬。ビスホスホネート系薬剤に共通する重大な副作用として顎骨壊死(BRONJ/MRONJ)がある。抜歯などの歯科処置前後の休薬や口腔内管理が重要。
⚠️ 引っかけポイント(選択肢順):
・選択肢2:SJSは薬物アレルギーの最重症型。人免疫グロブリン製剤は「原因」ではなく「治療」に使う。
・選択肢3:間質性肺炎を「起こす」薬(アミオダロン、MTXなど)と「治す」薬(ステロイド)を区別する。
・選択肢4:シクロホスファミド→出血性膀胱炎、メスナ→その予防薬。セットで覚えること。
臨床メモ
あおい
薬剤師 あおい

チアマゾール服用中の患者には「発熱・のどの痛みが出たらすぐ受診」と毎回必ず伝えます。無顆粒球症は突然発症し、早期発見が生死を分けます。

SJS(皮膚粘膜眼症候群)を起こしやすい薬(カルバマゼピン、ラモトリギン、アロプリノールなど)を服用中の患者には、「高熱・目の充血・唇や口の中のただれ・皮膚の広がる発疹が出たらすぐに連絡を」と伝えましょう。これらは患者さん自身が気づける初期サインです。

ビスホスホネート系薬(ミノドロン酸など)を服用中の患者が歯科受診する際は、処方医・歯科医・薬剤師の連携が不可欠です。抜歯などの観血的処置前に休薬を検討するかどうか、添付文書と最新ガイドラインを確認しましょう。

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