第110回
問18
必須問題|衛生
労働衛生の5管理:化学防護手袋の使用
【設問】
有害物質の経皮曝露を防ぐために化学防護手袋を使用することは、労働衛生の5管理のうち、どれに該当するか。1つ選べ。
問18(衛生)
1
総括管理
—
2
健康管理
—
3
作業管理
—
4
労働衛生教育
—
5
作業環境管理
—
正解です!
保護具の使用=作業管理であることを正しく理解しています。
不正解です。正解は 3 です。
解説で労働衛生5管理の各定義を確認しましょう。
解説を見る▼
【問18】労働衛生の5管理
化学防護手袋は労働者が作業を行う際に直接装着する保護具であり、作業の仕方・方法を工夫することで曝露を防ぐ。これは作業管理に分類される。作業環境管理(環境そのものを改善)・健康管理(健診や治療)とは異なる点に注意。
| 番号 | 管理の種類 | 内容・具体例 |
|---|---|---|
| 1 | 総括管理 | 労働衛生活動全体を統括・調整する管理。衛生委員会の設置・運営、安全衛生管理体制の整備など。 |
| 2 | 健康管理 | 労働者の健康状態を把握・維持するための管理。健康診断の実施、有所見者への就業措置、健康相談など。 |
| 3 ★ | 作業管理 | 作業の方法・手順を改善して有害因子への曝露を低減する管理。保護具(防護手袋・防塵マスク・防毒マスク)の使用、作業姿勢の改善、交替制勤務による曝露時間短縮など。 |
| 4 | 労働衛生教育 | 労働者・管理者に対する衛生に関する知識・技能の教育・訓練。安全衛生教育、特別教育など。 |
| 5 | 作業環境管理 | 作業場の環境そのものを改善する管理。局所排気装置の設置、有害物質の代替、換気改善など。「手袋を使う」ではなく「そもそも有害物質が飛散しない環境にする」のがこちら。 |
したがって正解は 3(作業管理) である。
・選択肢5(作業環境管理)が最大のひっかけ。「化学物質から守る」という目的は同じだが、作業環境管理は環境自体を改善(換気・密閉化・物質の代替)するもの。化学防護手袋は「環境を変えずに作業者を守る」ものであり、作業管理に分類される。
・選択肢2(健康管理):曝露を「防ぐ」前の予防的対策ではなく、曝露後の健康状態の「確認・対応」が健康管理。手袋の着用は予防手段であり健康管理ではない。
・選択肢2(健康管理):曝露を「防ぐ」前の予防的対策ではなく、曝露後の健康状態の「確認・対応」が健康管理。手袋の着用は予防手段であり健康管理ではない。
臨床メモ▼


薬剤師 あおい
5管理の中で最も混同されやすいのが「作業管理」vs「作業環境管理」です。切り分けのコツは「主役が人か・環境か」で考えること。
- 作業環境管理:作業場の環境を変える(換気装置・物質の代替・密閉化)
- 作業管理:作業者のやり方を変える(保護具の使用・作業時間短縮・作業姿勢の改善)
また、優先順位は「作業環境管理 → 作業管理 → 健康管理」の順とされています。まず環境を改善し(発生源対策)、それでも残る曝露は作業管理で補い、最後に健康管理で確認するという階層的なアプローチです。











