第110回
問33
必須問題|薬理
尋常性乾癬の治療に用いられるセクキヌマブの標的分子
問33(薬理)
尋常性乾癬の治療に用いられるセクキヌマブの標的分子はどれか。1つ選べ。
1
ホスホジエステラーゼⅣ(PDE Ⅳ)
—
2
チロシンキナーゼ 2(Tyk2)
—
3
ビタミン D 受容体
—
4
IL-12 及び IL-23
—
5
IL-17A
—
正解です!
セクキヌマブが IL-17A を標的とする抗体製剤であることを正しく理解しています。
不正解です。正解は 5 です。
解説で乾癬治療薬の標的分子を整理しましょう。
解説を見る▼
【問33】尋常性乾癬の治療に用いられるセクキヌマブの標的分子
セクキヌマブ(コセンティクス®)は抗 IL-17A ヒト型モノクローナル抗体。
乾癬では Th17 細胞から産生される IL-17A が皮膚の炎症・角化亢進の主要な駆動サイトカインとなる。セクキヌマブはこの IL-17A を直接中和することで、炎症シグナルを遮断し皮膚症状を改善する。
尋常性乾癬・関節症性乾癬・強直性脊椎炎に適応がある。
乾癬では Th17 細胞から産生される IL-17A が皮膚の炎症・角化亢進の主要な駆動サイトカインとなる。セクキヌマブはこの IL-17A を直接中和することで、炎症シグナルを遮断し皮膚症状を改善する。
尋常性乾癬・関節症性乾癬・強直性脊椎炎に適応がある。
| 番号 | 標的分子 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ホスホジエステラーゼⅣ(PDE Ⅳ) | PDE Ⅳ 阻害薬の代表はアプレミラスト(オテズラ®)。cAMP 分解を抑制して炎症性サイトカイン産生を減少させる小分子薬(経口)。セクキヌマブは生物学的製剤であり標的は異なる。 |
| 2 | チロシンキナーゼ 2(Tyk2) | Tyk2 阻害薬の代表はデュークラバシチニブ(ソーティクツ®)。Tyk2 は非受容体型チロシンキナーゼであるJAK(ヤヌスキナーゼ)ファミリーの一員で、IL-12・IL-23 の細胞内シグナル伝達をブロックする新規経口小分子薬。セクキヌマブの標的(IL-17A)とは異なる。 |
| 3 | ビタミン D 受容体 | ビタミン D3 誘導体(カルシポトリオールなど)は皮膚科局所外用薬として使用される。角化細胞の増殖抑制・分化促進作用を持つが、生物学的製剤ではなくセクキヌマブとは無関係。 |
| 4 | IL-12 及び IL-23 | IL-12・IL-23 の p40 サブユニットを標的とする抗体はウステキヌマブ(ステラーラ®)。セクキヌマブの標的は IL-17A であり、IL-12/23 ではない。両者の混同は頻出の引っかけ。 |
| 5 ★ | IL-17A | セクキヌマブ(コセンティクス®)の正答標的。Th17 細胞由来の IL-17A を直接中和する完全ヒト型モノクローナル抗体。同じ IL-17A を標的とする薬にイキセキズマブ(トルツ®)もある。乾癬の病態中心サイトカインである IL-17A の遮断により、皮膚の炎症・角化を劇的に改善する。 |
引っかけポイント:
・選択肢4(IL-12 及び IL-23):乾癬治療薬として有名なウステキヌマブ(ステラーラ®)の標的。「乾癬の生物学的製剤=セクキヌマブ=IL-12/23」と誤って覚えやすい。セクキヌマブは IL-17A、ウステキヌマブは IL-12/23 と明確に区別すること。
・選択肢1(PDE Ⅳ):アプレミラスト(経口小分子薬)の標的。「乾癬の薬=生物学的製剤」とは限らず、経口薬も存在する点を押さえておくこと。
・「IL-17A(サイトカイン)」vs「IL-17受容体」の罠:セクキヌマブ・イキセキズマブは IL-17A というサイトカインそのものを中和する。一方、ブロダルマブ(ルミセフ®)は「IL-17 受容体 A」を遮断する抗体。「標的が弾丸(サイトカイン)か、的(受容体)か」という微差は正誤問題で頻出。
・選択肢4(IL-12 及び IL-23):乾癬治療薬として有名なウステキヌマブ(ステラーラ®)の標的。「乾癬の生物学的製剤=セクキヌマブ=IL-12/23」と誤って覚えやすい。セクキヌマブは IL-17A、ウステキヌマブは IL-12/23 と明確に区別すること。
・選択肢1(PDE Ⅳ):アプレミラスト(経口小分子薬)の標的。「乾癬の薬=生物学的製剤」とは限らず、経口薬も存在する点を押さえておくこと。
・「IL-17A(サイトカイン)」vs「IL-17受容体」の罠:セクキヌマブ・イキセキズマブは IL-17A というサイトカインそのものを中和する。一方、ブロダルマブ(ルミセフ®)は「IL-17 受容体 A」を遮断する抗体。「標的が弾丸(サイトカイン)か、的(受容体)か」という微差は正誤問題で頻出。
臨床メモ▼


薬剤師 あおい
乾癬の治療薬は「標的分子+薬剤名+商品名」の3点セットで覚えるのが国試対策の鉄則です。特に生物学的製剤はサイトカインの種類で区別されます。
| 薬剤名 | 商品名 | 標的 | 種別 |
|---|---|---|---|
| セクキヌマブ | コセンティクス® | IL-17A | 完全ヒト型抗体 |
| イキセキズマブ | トルツ® | IL-17A | ヒト化抗体 |
| ブロダルマブ | ルミセフ® | IL-17 受容体 A | 完全ヒト型抗体 |
| ウステキヌマブ | ステラーラ® | IL-12・IL-23(p40) | 完全ヒト型抗体 |
| グセルクマブ | トレムフィア® | IL-23(p19) | 完全ヒト型抗体 |
| アプレミラスト | オテズラ® | PDE Ⅳ | 経口小分子薬 |
| デュークラバシチニブ | ソーティクツ® | Tyk2 | 経口小分子薬 |
生物学的製剤は感染症(特に結核)の活性化リスクがあるため、投与前のスクリーニング(ツベルクリン反応・胸部 X 線・QFT 検査)が必須です。服薬指導では「発熱・咳が続く場合はすぐ連絡を」と伝えましょう。










