【第110回薬剤師国家試験】問49 陽イオン性界面活性剤の選択 解説

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第111回 問49
第111回 問49
必須問題|薬剤
陽イオン性界面活性剤の選択
問49(必須)
陽イオン性界面活性剤はどれか。1つ選べ。
1
ステアリン酸ナトリウム
2
ポリソルベート80
3
ラウリル硫酸ナトリウム
4
レシチン
5
ベンゼトニウム塩化物
正解です!
解説で界面活性剤の4分類を確認しましょう。
×
不正解です。正解は 5 です。
解説で界面活性剤の4分類を確認しましょう。
解説を見る

界面活性剤は、水中で解離して生じる親水部の電荷により陰イオン性・陽イオン性・両性・非イオン性の4種類に分類されます。ベンゼトニウム塩化物は第四級アンモニウム塩型の陽イオン性界面活性剤です。

陽イオン性界面活性剤の特徴
水中で解離して親水部が正(+)電荷を帯びる。代表的な構造は第四級アンモニウム塩(R₄N⁺・Cl⁻等)。
・強い殺菌・消毒作用(陰性荷電を持つ細菌細胞膜を破壊)
・逆性石けんとも呼ばれる
・代表例:ベンゼトニウム塩化物(ハイアミン®)・塩化ベンザルコニウム(オスバン®)・塩化セチルピリジニウム(CPC)
各選択肢の分類と解説
× 1 ステアリン酸ナトリウム陰イオン性(アニオン性)。石けんの主成分。R-COO⁻Na⁺型、水中でCOO⁻が負電荷
× 2 ポリソルベート80(Tween 80)非イオン性。ポリオキシエチレン(POE)鎖を持ち、電荷を帯びない。乳化剤・可溶化剤として広く使用
× 3 ラウリル硫酸ナトリウム(SDS)陰イオン性(アニオン性)。R-OSO₃⁻Na⁺型。シャンプー・歯磨き粉の起泡剤
× 4 レシチン両性(両イオン性)。ホスファチジルコリン。正(コリン)と負(リン酸)の両電荷を持つ。リポソーム・乳剤の乳化剤
◯ 5 ベンゼトニウム塩化物陽イオン性(カチオン性)。第四級アンモニウム塩。逆性石けん。消毒・殺菌用
分類 代表例 親水部の電荷 主な用途・特徴
陰イオン性 ステアリン酸Na
ラウリル硫酸Na
負(COO⁻・SO₄⁻等) 石けん・起泡剤・乳化剤
陽イオン性 ★ ベンゼトニウム塩化物
塩化ベンザルコニウム
正(N⁺等) 逆性石けん。殺菌・消毒剤
両性 レシチン 正+負の両方 リポソーム・乳化剤
非イオン性 ポリソルベート80
ポロキサマー
なし(無電荷) 刺激性低・乳化・可溶化剤として最多使用
引っかけポイント:
選択肢4(レシチン):天然由来でリポソームや乳剤に使われる。「イオン性がなさそう」と誤認しやすいが、実は両性界面活性剤
選択肢3(ラウリル硫酸ナトリウム):Na⁺がついているので「陽イオン性?」と思いがちだが、Na⁺は対イオン。親水部はSO₄⁻(陰イオン)
「逆性石けん=陽イオン性」を語呂で記憶:「逆(ぎゃく)=カ(カチオン)」
臨床メモ
あおい
薬剤師 あおい

ベンゼトニウム塩化物や塩化ベンザルコニウム(オスバン®)は「逆性石けん」として有名な消毒薬です。陽イオン性で細菌の細胞膜を傷害して殺菌しますが、石けん(陰イオン性)と混合すると電荷が中和されて効果が失われることに注意が必要です。

また、塩化ベンザルコニウムは点眼剤の防腐剤としても使われていますが、ソフトコンタクトレンズに吸着して角膜障害を起こす可能性があるため、ソフトコンタクトレンズ使用中の患者さんには使用禁止です。服薬指導での確認ポイントとして押さえておきましょう。

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