第111回
問45
必須問題|薬剤
ネフロン図中のOAT1・OAT3を介した薬物輸送の部位
問45(必須)
下図は腎臓のネフロンを模式的に示したものである。図中の1〜5のうち、有機アニオントランスポーター(OAT1、OAT3)を介した薬物の輸送を表すのはどれか。1つ選べ。
ただし、図中の矢印の向きは薬物が移行する方向を示す。
ただし、図中の矢印の向きは薬物が移行する方向を示す。
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正解です!
解説でOAT1・OAT3の局在と輸送方向を確認しましょう。
不正解です。正解は 3 です。
解説でOAT1・OAT3の局在と輸送方向を確認しましょう。
解説を見る▼
OAT1・OAT3(有機アニオントランスポーター1・3)は近位尿細管の基底側膜(血液側)に発現し、血液中の有機アニオン(酸性薬物・尿酸等)を尿細管細胞内に取り込みます。矢印の方向は血液→尿細管細胞内(内向き)です。
図中の矢印の意味と各輸送の対応
1(↓):糸球体ろ過(血液→ボーマン嚢)。トランスポーター非依存
2(→):近位尿細管からの分泌(細胞内→管腔)。OAT等の管腔側トランスポーター
3(←):近位尿細管の基底側膜への取り込み(血液→細胞内)= OAT1・OAT3 ★
4(→):遠位尿細管からの分泌(細胞内→管腔)
5(←):遠位尿細管での再吸収(管腔→細胞内)
1(↓):糸球体ろ過(血液→ボーマン嚢)。トランスポーター非依存
2(→):近位尿細管からの分泌(細胞内→管腔)。OAT等の管腔側トランスポーター
3(←):近位尿細管の基底側膜への取り込み(血液→細胞内)= OAT1・OAT3 ★
4(→):遠位尿細管からの分泌(細胞内→管腔)
5(←):遠位尿細管での再吸収(管腔→細胞内)
OAT1・OAT3の詳細
・局在:近位尿細管の基底側膜(血管側)
・方向:血液 → 尿細管細胞内(取り込み型トランスポーター)
・輸送物質:有機アニオン(メトトレキサート・フロセミド・プロベネシド・ペニシリン・尿酸等)
・阻害薬:プロベネシドはOATを阻害 → ペニシリン等の排泄を遅延させる薬物相互作用の原因
近位尿細管における2段階の能動分泌の流れ
血液 →(OAT1/3:基底側膜)→ 尿細管細胞内 →(MRP2・OAT4等:管腔側膜)→ 管腔(尿)
・局在:近位尿細管の基底側膜(血管側)
・方向:血液 → 尿細管細胞内(取り込み型トランスポーター)
・輸送物質:有機アニオン(メトトレキサート・フロセミド・プロベネシド・ペニシリン・尿酸等)
・阻害薬:プロベネシドはOATを阻害 → ペニシリン等の排泄を遅延させる薬物相互作用の原因
近位尿細管における2段階の能動分泌の流れ
血液 →(OAT1/3:基底側膜)→ 尿細管細胞内 →(MRP2・OAT4等:管腔側膜)→ 管腔(尿)
| 矢印 | 部位 | 方向 | 輸送の種類 |
| 1 | 糸球体 | 血液→原尿 | 糸球体ろ過(トランスポーター非依存) |
| 2 | 近位尿細管(管腔側) | 細胞内→管腔 | 能動分泌(MRP2・OAT4等) |
| 3 ★ | 近位尿細管(基底側) | 血液→細胞内 | OAT1・OAT3による取り込み(能動分泌の第一段階) |
| 4 | 遠位尿細管(管腔側) | 細胞内→管腔 | 能動分泌(遠位尿細管) |
| 5 | 遠位尿細管(管腔側) | 管腔→細胞内 | 再吸収(遠位尿細管) |
引っかけポイント:
・矢印2(→)も近位尿細管の能動分泌だが、方向が「細胞内→管腔」(管腔側膜からの排出)。OAT1/3は「血液→細胞内」の基底側膜トランスポーター
・OAT1・OAT3は近位尿細管に局在(遠位尿細管ではない)。矢印4・5は遠位尿細管
・矢印2(→)も近位尿細管の能動分泌だが、方向が「細胞内→管腔」(管腔側膜からの排出)。OAT1/3は「血液→細胞内」の基底側膜トランスポーター
・OAT1・OAT3は近位尿細管に局在(遠位尿細管ではない)。矢印4・5は遠位尿細管
臨床メモ▼


薬剤師 あおい
OAT1・OAT3を介した薬物相互作用で臨床上最も重要なのがプロベネシドとペニシリン系抗菌薬の組み合わせです。プロベネシドがOATを阻害することでペニシリンの尿中排泄が遅延し、血中濃度が維持されます。かつてはペニシリンが高価・入手困難だったため、あえてこの組み合わせが使われていました。
また、メトトレキサートもOAT基質であり、NSAIDs(特にサリチル酸)との併用でOATが阻害されるとメトトレキサートの排泄が遅れて血中濃度が上昇し、重篤な骨髄抑制・粘膜障害が起こることがあります。メトトレキサート服用中のNSAIDs使用には十分な注意が必要です。












