第110回
問70
必須問題|病態・薬物治療
レジオネラ肺炎に有効な抗菌薬
問70(必須)
レジオネラ肺炎に対して最も有効性が期待できる抗菌薬はどれか。1つ選べ。
1
シプロフロキサシン
—
2
タゾバクタム・ピペラシリン
—
3
メロペネム
—
4
アミカシン
—
5
バンコマイシン
—
正解です!
解説でレジオネラ肺炎に有効な抗菌薬の理由を確認しましょう。
不正解です。正解は 1 です。
解説でレジオネラ肺炎に有効な抗菌薬の理由を確認しましょう。
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レジオネラ属菌は、マクロファージ等の細胞内で増殖する細胞内寄生菌です。細胞膜透過性が低いβ-ラクタム系(ペニシリン系・セフェム系・カルバペネム系)やアミノグリコシド系・グリコペプチド系は菌体内に十分到達できず無効であり、細胞内への移行性が高いニューキノロン系(シプロフロキサシン等)やマクロライド系が治療の中心となります。
細胞内寄生菌に有効な抗菌薬
・レジオネラ・クラミジア・マイコプラズマ等の細胞内寄生菌には、細胞内移行性の高い薬剤が必要
・第一選択:ニューキノロン系(シプロフロキサシン、レボフロキサシン等)、マクロライド系(アジスロマイシン等)
・細胞壁合成阻害薬(β-ラクタム系)は無効:レジオネラは細胞内に潜むため、細胞外に留まるβ-ラクタム系は作用点に到達できない
・レジオネラ・クラミジア・マイコプラズマ等の細胞内寄生菌には、細胞内移行性の高い薬剤が必要
・第一選択:ニューキノロン系(シプロフロキサシン、レボフロキサシン等)、マクロライド系(アジスロマイシン等)
・細胞壁合成阻害薬(β-ラクタム系)は無効:レジオネラは細胞内に潜むため、細胞外に留まるβ-ラクタム系は作用点に到達できない
各選択肢の解説
◯ 1 シプロフロキサシン:ニューキノロン系。細胞内移行性が高く、レジオネラ肺炎の第一選択薬の一つ
× 2 タゾバクタム・ピペラシリン:β-ラクタム系(広域ペニシリン+β-ラクタマーゼ阻害薬)。細胞内移行性が低く無効
× 3 メロペネム:カルバペネム系(β-ラクタム系)。同様に細胞内移行性が低く無効
× 4 アミカシン:アミノグリコシド系。細胞内移行性が低く無効。好気性グラム陰性桿菌感染症等に使用
× 5 バンコマイシン:グリコペプチド系。MRSA等のグラム陽性菌に使用し、レジオネラ(グラム陰性桿菌)には無効
◯ 1 シプロフロキサシン:ニューキノロン系。細胞内移行性が高く、レジオネラ肺炎の第一選択薬の一つ
× 2 タゾバクタム・ピペラシリン:β-ラクタム系(広域ペニシリン+β-ラクタマーゼ阻害薬)。細胞内移行性が低く無効
× 3 メロペネム:カルバペネム系(β-ラクタム系)。同様に細胞内移行性が低く無効
× 4 アミカシン:アミノグリコシド系。細胞内移行性が低く無効。好気性グラム陰性桿菌感染症等に使用
× 5 バンコマイシン:グリコペプチド系。MRSA等のグラム陽性菌に使用し、レジオネラ(グラム陰性桿菌)には無効
| 薬剤 | 系統・レジオネラへの有効性 |
| シプロフロキサシン ★ | ニューキノロン系。細胞内移行性◎(有効) |
| タゾバクタム・ピペラシリン | β-ラクタム系。細胞内移行性低(無効) |
| メロペネム | β-ラクタム系(カルバペネム)。細胞内移行性低(無効) |
| アミカシン | アミノグリコシド系。細胞内移行性低(無効) |
| バンコマイシン | グリコペプチド系。グラム陽性菌用(対象外) |
引っかけポイント:
・選択肢2・3(β-ラクタム系):広域スペクトラムで「強力な抗菌薬」というイメージから選びやすいが、細胞壁合成阻害薬は細胞内に到達できないためレジオネラには無効
・選択肢4(アミカシン):グラム陰性桿菌に有効なイメージからレジオネラにも効くと誤認しやすいが、これも細胞内移行性が低く無効
・選択肢5(バンコマイシン):レジオネラはグラム陰性桿菌であり、グラム陽性菌用のバンコマイシンは対象外
・「レジオネラ=細胞内寄生菌=β-ラクタム系無効・ニューキノロン系/マクロライド系が有効」という関係を必ず押さえること
・選択肢2・3(β-ラクタム系):広域スペクトラムで「強力な抗菌薬」というイメージから選びやすいが、細胞壁合成阻害薬は細胞内に到達できないためレジオネラには無効
・選択肢4(アミカシン):グラム陰性桿菌に有効なイメージからレジオネラにも効くと誤認しやすいが、これも細胞内移行性が低く無効
・選択肢5(バンコマイシン):レジオネラはグラム陰性桿菌であり、グラム陽性菌用のバンコマイシンは対象外
・「レジオネラ=細胞内寄生菌=β-ラクタム系無効・ニューキノロン系/マクロライド系が有効」という関係を必ず押さえること
臨床メモ▼


薬剤師 あおい
レジオネラ肺炎は循環式浴槽・加湿器・温泉等の水回りが感染源となることが多く、重症化しやすい市中肺炎の原因菌の一つです。治療ではニューキノロン系またはマクロライド系(アジスロマイシン等)が中心となり、重症例では併用療法が検討されることもあります。
服薬指導では、シプロフロキサシンはCa・Mg・Al含有製剤やNSAIDsとの相互作用(キレート形成による吸収阻害、痙攣誘発リスク)に注意が必要です。市中肺炎の原因菌を鑑別する際は「非定型肺炎(マイコプラズマ・クラミジア・レジオネラ)=β-ラクタム系が効きにくい」という視点を持っておくと実務で役立ちます。












