【第110回薬剤師国家試験】問67 特発性肺線維症の治療薬 解説

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第110回 問67
第110回 問67
必須問題|病態・薬物治療
特発性肺線維症の治療薬
問67(必須)
特発性肺線維症の治療に用いられるのはどれか。1つ選べ。
1
アベマシクリブ
2
インターフェロン アルファ
3
ゲフィチニブ
4
ピルフェニドン
5
ブレオマイシン
正解です!
解説で特発性肺線維症の治療薬の特徴を確認しましょう。
×
不正解です。正解は 4 です。
解説で特発性肺線維症の治療薬の特徴を確認しましょう。
解説を見る

ピルフェニドン(ピレスパ®)は、特発性肺線維症(IPF)の治療に用いられる抗線維化薬です。線維芽細胞の増殖やコラーゲン合成、炎症性サイトカイン(TGF-β・TNF-α等)の産生を抑制することで、肺の線維化進行を遅らせます。

特発性肺線維症(IPF)とは
・原因不明の慢性進行性間質性肺疾患で、肺の線維化により拘束性換気障害拡散能低下をきたす
・症状:労作時呼吸困難、乾性咳嗽、捻髪音(fine crackles)、ばち指
・治療薬:ピルフェニドン(ピレスパ®)、ニンテダニブ(オフェブ®)の2剤が抗線維化薬として承認されている
各選択肢の解説
× 1 アベマシクリブ:CDK4/6阻害薬。乳がん(ホルモン受容体陽性・HER2陰性)の治療薬
× 2 インターフェロン アルファ:B型・C型慢性肝炎、腎細胞がん、慢性骨髄性白血病等に使用。むしろ間質性肺炎を引き起こす副作用が知られる
× 3 ゲフィチニブ:EGFR-TKI(分子標的薬)。EGFR遺伝子変異陽性の非小細胞肺がんの治療薬。間質性肺炎は代表的な重大な副作用
◯ 4 ピルフェニドン:抗線維化薬。特発性肺線維症の進行抑制に用いる
× 5 ブレオマイシン:抗腫瘍性抗生物質。悪性リンパ腫・胚細胞腫瘍等に使用。肺線維症・間質性肺炎が代表的な重大な副作用(総投与量規制あり)
薬剤 分類・肺との関係
ピルフェニドン ★ 抗線維化薬。IPFの線維化進行を抑制(治療薬)
アベマシクリブ CDK4/6阻害薬。乳がん治療薬(IPFとは無関係)
インターフェロン アルファ 肝炎・腫瘍治療薬。間質性肺炎を誘発しうる(原因側)
ゲフィチニブ EGFR-TKI。肺がん治療薬。間質性肺炎を誘発しうる(原因側)
ブレオマイシン 抗腫瘍性抗生物質。肺線維症を誘発しうる(原因側)
引っかけポイント:
選択肢2(インターフェロン アルファ)・選択肢5(ブレオマイシン):いずれも間質性肺炎・肺線維症を引き起こす原因薬剤であり、治療薬ではない。「肺線維症に関連する薬=治療薬」と早合点しないこと
選択肢3(ゲフィチニブ):分子標的薬(EGFR-TKI)で肺がんには使うが、重大な副作用として間質性肺炎を起こしうる薬剤であり、IPFの治療薬ではない
選択肢1(アベマシクリブ):肺とは直接関係のない乳がん治療薬。消去法でも判断できる
・IPFの治療薬は「ピルフェニドン・ニンテダニブ」の2剤と覚えておくこと
臨床メモ
あおい
薬剤師 あおい

ピルフェニドン(ピレスパ®)の代表的な副作用は光線過敏症と消化器症状(食欲不振・悪心)です。服薬指導では「日中の外出時は日焼け止め・長袖・帽子で紫外線対策をしっかり行ってください」と必ず伝えましょう。

もう一つの抗線維化薬であるニンテダニブ(オフェブ®)は、VEGFR等を標的とするマルチキナーゼ阻害薬で、下痢が高頻度に出現します。どちらも肝機能障害のモニタリングが必要な点も共通しているので、定期的な肝機能検査値の確認を忘れないようにしましょう。

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